Legal Update

第19回 2023年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向

法務部

シリーズ一覧全45件

  1. 第1回 2022年4月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  2. 第2回 2022年4月・5月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  3. 第3回 2022年6月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  4. 第4回 2022年7月以降も注目 企業法務に関する法改正と最新動向・対応のポイント
  5. 第5回 2022年6月公表の「骨太方針」、開示に関する金融庁報告書、および7月のCGSガイドライン再改訂に関する対応のポイント
  6. 第6回 2022年3月〜6月の医薬品・医療に関する法律・指針等に関する日本・中国の最新動向と対応のポイント
  7. 第7回 2022年5月〜6月の人事労務・データ・セキュリティ・危機管理に関する企業法務の最新動向・対応のポイント
  8. 第8回 2022年9月に押さえておくべき企業法務に関する法改正と最新動向・対応のポイント
  9. 第9回 2022年10月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  10. 第10回 2022年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  11. 第11回 2022年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  12. 第12回 2023年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  13. 第13回 2023年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  14. 第14回 4月施行の改正法ほか2023年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  15. 第15回 2023年4月施行の改正法を中心とした企業法務の最新動向
  16. 第16回 6月施行の改正法ほか2023年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  17. 第17回 2023年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  18. 第18回 2023年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  19. 第19回 2023年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  20. 第20回 2023年9月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  21. 第21回 2023年10月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  22. 第22回 2023年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  23. 第23回 2023年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  24. 第24回 2024年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  25. 第25回 2024年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  26. 第26回 2024年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  27. 第27回 4月施行の改正法ほか2024年4月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  28. 第28回 2024年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  29. 第29回 2024年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  30. 第30回 2024年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  31. 第31回 2024年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  32. 第32回 2024年9月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  33. 第33回 2024年10月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  34. 第34回 2024年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  35. 第35回 2024年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  36. 第36回 2025年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  37. 第37回 2025年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  38. 第38回 2025年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  39. 第39回 4月施行の改正法ほか2025年4月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  40. 第40回 2025年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  41. 第41回 2025年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  42. 第42回 2025年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  43. 第43回 2025年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  44. 第44回 2025年9月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  45. 第45回 2025年10月に押さえておくべき企業法務の最新動向
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目次

  1. 税制適格ストック・オプションに関する法令解釈通達の公表
    1. 税制適格ストック・オプションについて
    2. 本通達による影響:権利行使価額を抑えた発行が可能に
    3. 今後の動向
  2. 知財一括法による不正競争防止法、商標法、意匠法、特許法、実用新案法、工業所有権特例法の改正
    1. デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護強化
    2. コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備
    3. 国際的な事業展開に関する制度整備
  3. サプライチェーン保全等のためのコア業種の追加に関する外為法関連告示の改正について/「本邦上場会社の外為法における対内直接投資等事前届出該当性リスト」の改訂
  4. ゲノム医療法の成立
  5. 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律の施行
  6. 旅館業法の改正 − 旅館業の施設における感染症のまん延防止対策等
  7. ネットワーク型発明においてサーバが国外にある場合における特許権侵害の成否と属地主義の原則(知財高裁令和5年5月26日判決)
  8. 株式買取請求における非上場株式の売買価格決定にあたって非流動性ディスカウントを行うことが認められた最高裁決定(最高裁令和5年5月24日決定)

本稿で扱う内容一覧

日付 内容
2023年4月24日 サプライチェーン保全等のためのコア業種の追加に関する外為法関連告示の改正について/「本邦上場会社の外為法における対内直接投資等事前届出該当性リスト」の改訂
2023年5月24日 株式買取請求における非上場株式の売買価格決定にあたって非流動性ディスカウントを行うことが認められた最高裁決定(最高裁令和5年5月24日決定)
2023年5月26日 ネットワーク型発明においてサーバが国外にある場合における特許権侵害の成否と属地主義の原則(知財高裁令和5年5月26日判決)
2023年6月7日 旅館業法の改正-旅館業の施設における感染症のまん延防止対策等
2023年6月14日 知財一括法による不正競争防止法、商標法、意匠法、特許法、実用新案法、工業所有権特例法の改正
2023年6月16日 ゲノム医療法の成立
2023年6月23日 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律の施行
2023年7月7日 税制適格ストック・オプションに関する法令解釈通達の公表

 2023年7月7日、国税庁は、税制適格ストック・オプションに関する法令解釈通達を公表しました。スタートアップ企業への税制優遇の支援ともなる、税制適格ストック・オプション付与時の株価算定に関する新しいルールが示されています。

 同年6月14日、「不正競争防止法等の一部を改正する法律」の公布により、不正競争防止法、商標法、意匠法、特許法、実用新案法、工業所有権特例法が改正されました。デジタル化や国際化の進展、スタートアップ・中小企業等の事業活動の多様化など、時代の要請に対応した知的財産制度を見直す法改正です。

 同年4月24日、経済安全保障推進法において安定供給確保のために⽀援等の対象とすべき「特定重要物資」の指定に伴い、サプライチェーンの保全等のため「コア業種」を追加する外為法関連告示の改正が行われました。また、財務省は「本邦上場会社の外為法における対内直接投資等事前届出該当性リスト」を改訂し、同年5月19日に公表しました。

 同年6月16日、ゲノム医療法(良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律)が公布、施行されました。本法は、①世界最高水準のゲノム医療の実現およびその恵沢の国民享受、②生命倫理への適切な配慮、③ゲノム情報の保護および不当な差別の防止を掲げています。今後、ゲノム医療を取り扱う医師や研究機関は、国や地方公共団体が今後実施するゲノム医療施策を注視し、これら施策に協力していくことが必要となります。

 同年6月23日、LGBT理解増進法(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律)が公布、施行されました。この法律は、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解増進施策の推進について、事業主の努力義務を定めています。また今後、政府は運用に必要な指針を策定・公表する予定となっています。

 同年6月7日、「生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律」が成立し、旅館業法が改正されました。本改正では、旅館業の施設における特定感染症のまん延防止対策や宿泊者に対する差別防止のさらなる徹底等の内容が規定されています。

 そのほか、ネットワーク型発明においてサーバが国外にある場合における特許権侵害の成否と属地主義の原則の適否が判断された知財高裁判決や、株式買取請求における非上場株式の売買価格決定にあたって非流動性ディスカウントを行うことが認められた最高裁決定について解説します。

 編集代表:磯田 翔弁護士(三浦法律事務所)

税制適格ストック・オプションに関する法令解釈通達の公表

 執筆:金井 悠太弁護士

 2023年5月30日、国税庁により、税制適格ストック・オプションに関する法令解釈通達案が公表され、同年6月29日までの意見募集手続(パブリックコメント)を経たうえ、同年7月7日に正式な通達(「租税特別措置法に係る所得税の取扱いについて」の一部改正について(法令解釈通達))が公表されました(以下「本通達」といいます)。

税制適格ストック・オプションについて

 「税制適格ストック・オプション」とは、租税特別措置法29条の2に定められる一定の要件を満たすストック・オプションをいいます。権利行使時の課税がなく、権利行使により取得した株式の売却時に売却額から権利行使価額を引いた譲渡益について譲渡所得税率の約20%が課されるのみであるという点で、税制上の優遇がされています。

本通達による影響:権利行使価額を抑えた発行が可能に

 税制適格ストック・オプションの要件の1つとして、権利行使価額を付与契約締結時の1株当たりの時価以上とすることが求められるところ(以下、かかる要件を「権利行使価額要件」といいます)、非上場会社においては権利行使価額要件を満たす行使価額の算定方法が従来から不明確となっていました。このため、保守的に、権利行使価額を直近の発行事例における払込金額以上として税制適格ストック・オプションを発行している事例も存在しました(結果、権利行使による株式売却後のキャピタルゲインが小さくなります)。

 本通達により、取引相場のない株式については、一定の条件の下、財産評価基本通達の例によって算定した「契約時の1株当たりの価額」以上の価額で権利行使価額を設定すれば、権利行使価額要件を満たすことが明確化されました(なお、種類株式の内容を勘案して算定することができます)。
 併せて、同族株主等および同族株主等以外のマイノリティ株主それぞれが保有する株式につき財産評価基本通達に則った具体的な算定方法(原則的評価方式である純資産価額方式、特例的評価方式である配当還元方式等)が明確化されました。明確化された算定方法を前提とすると、評価方式の選択および会社の純資産の状態によっては、行使価額を最低額の1円として税制適格ストック・オプションを発行することが可能となりました。

 このように、本通達の内容を前提とすると、スタートアップ企業としては、従業員等に対して税務上の優遇を享受させつつ従来の実務と比べてより多くのキャピタルゲインを得る機会を提供できる可能性があるため、採用の場面における訴求力の向上等、人材獲得戦略へのポジティブな影響が期待されます。

今後の動向

 本通達の公表のほか、同年6月6日には、新しい資本主義実現会議において「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023年改訂案」が決議され、6月16日には「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2023年改訂版」が閣議決定されているところ、この中でも税制適格ストック・オプションに係る提言がされていることからも、今まで以上に税制適格ストック・オプションの利便性が向上することが期待されます。

 なお、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023年 改訂案」の提言内容も含めた、税制適格ストック・オプションの動向の詳細については、弊所のNote記事「税務UPDATE Vol.17:税制適格ストック・オプションの要件緩和」をご参照ください。

知財一括法による不正競争防止法、商標法、意匠法、特許法、実用新案法、工業所有権特例法の改正

 執筆:新岡 美波弁護士、坂尾 佑平弁護士、西川 喜裕弁護士

 2023年6月7日に可決・成立した「不正競争防止法等の一部を改正する法律」(以下「知財一括法」といいます)により、不正競争防止法、商標法、意匠法、特許法、実用新案法、工業所有権特例法が改正されました(経済産業省経済産業政策局知的財産政策室特許庁制度審議室「不正競争防止法等の一部を改正する法律【知財一括法】の概要」)。なお、同法は同年6月14日に公布されました。
 知財一括法では、「知的財産の分野におけるデジタル化や国際化の更なる進展などの環境変化を踏まえ、スタートアップ・中小企業等による知的財産を活用した新規事業展開を後押しするなど、時代の要請に対応した知的財産制度の見直しが必要」(経済産業省「不正競争防止法等(※)の一部を改正する法律案【知財一括法】の概要」)であるとして、以下の3つを柱に、改正が行われています。

(1)デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護強化
(2)コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備
(3)国際的な事業展開に関する制度整備

 不正競争防止法の改正の詳細については、「令和5年不正競争防止法改正の概要と実務対応」をご参照ください。

デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護強化

 デジタル技術の活用により、特にスタートアップ・中小企業等の事業活動の多様化に対応し、新たなブランド・デザインやデータ・知的財産の保護を強化する必要があるとして、以下の改正が行われています。

(1)登録可能な商標の拡充

  • 先行する登録商標の権利者による同意があれば、類似する商標であっても併存登録を認めるいわゆる「コンセント制度」を導入

    ・他人の登録商標と類似する商標について、先行商標権者の同意があり出所混同のおそれがない場合、併存登録が可能(商標法4条等)

    ・上記により登録された商標について、不正競争法上適用除外(不正競争防止法19条)

  • 氏名を含む商標が、①「他人の氏名」に一定の知名度、②出願人側の事情の要件を充足のうえ、他人の承諾なく登録が可能(商標法4条)

(2)意匠登録手続の要件緩和(意匠法4条等)
創作者等が出願前にデザインを複数公開した場合における例外適用証明書提出義務の緩和


(3)デジタル空間における模倣行為の防止(不正競争防止法2条1項3号)
商品形態の模倣行為について、デジタル空間上でも不正競争行為の対象とし、差止請求権等を行使することが可能


(4)営業秘密・限定提供データの保護の強化

  • ビッグデータを他社に共有するサービスにおいてデータを秘密管理している場合も含め限定提供データとして保護する対象を拡充し、侵害行為の差止め請求等することが可能(不正競争防止法2条7項)
  • 損害賠償訴訟で被侵害者の生産能力等を超える損害分も使用許諾料相当額として増額請求することが可能(同法5条)
  • 営業秘密を使用する行為等の推定が、産業スパイ等に加え、①もともと営業秘密にアクセス権限のある元従業員や業務委託先等、②不正な経緯を知らずに転得したがその経緯を事後的に知った者にまで対象範囲を拡充(同法5条の2第2項~4項)
  • 裁定手続で提出される書類に営業秘密が記載された場合に閲覧制限が可能(特許法186条、実用新案法55条、意匠法63条等)

コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備

 コロナ禍により航空便による郵便が引受停止となったことや、デジタル化に伴い書面による発送のコスト削減や簡易・迅速な手続の実現を通じたユーザーの利便性向上の要請、営業秘密の漏えいの懸念などを背景に、以下の改正が行われています。

(1)送達制度の見直し(特許法191条、工業所有権特例法5条等)

国際郵便により発送が困難な場合に、公表により送付したとみなす(公示送達)とともに、オンライン送達制度を整備

(2)書面手続のデジタル化等のための見直し(特許法43条、商標法68条の2、工業所有権特例法8条等)

特許等に関する書面手続のデジタル化や、商標の国際登録出願における手数料一括納付等が可能

(3)手数料減免制度の見直し(特許法195条の2等)

中小企業の特許に関する手数料の減免について、資力等の制約がある者の発明奨励・産業発達促進という制度趣旨を踏まえ、一部件数制限を設定

国際的な事業展開に関する制度整備

 OECD外国公務員贈賄防止条約をより高い水準で的確に実施すること、民事上の営業秘密侵害の渉外事案における国際裁判管轄および不正競争防止法の適用範囲の予見可能性を確保することを目的として、以下の改正が行われています。

(1)外国公務員贈賄に対する罰則の強化・拡充

  • 自然人に対する罰金刑の上限を500万円から3,000万円に、懲役刑の長期を5年から10年に引上げ(不正競争防止法21条4項4号)
  • 両罰規定による法人に対する罰金刑の上限を3億円から10億円に引上げ(同法22条1項1号)
  • 日本企業の外国人従業員等による海外での単独贈賄行為を処罰対象に追加(同法21条11項。両罰規定により法人の処罰対象も拡大)

(2)国際的な営業秘密侵害事案における手続の明確化(同法19条の2等)
国外において日本企業の営業秘密の侵害が発生した場合にも日本の裁判所に訴訟を提起でき、日本の不正競争防止法を適用

※詳細については、弊所のNote記事「危機管理INSIGHTS Vol.14:外国公務員贈賄規制の勘所④ − 2023年不正競争防止法改正による規制強化 − 」をご参照ください。

 知財一括法のうち、「メタバース」等の仮想空間内における形態模倣規制については、仮想空間市場において新規事業を展開するにあたって考慮されるべき規制であり、仮想空間についての知財戦略の構築にとって重要な改正といえます。その他の改正内容も踏まえつつ、デジタル化や国際化に対応した改正の動向を今後も把握することが重要となります。

サプライチェーン保全等のためのコア業種の追加に関する外為法関連告示の改正について/「本邦上場会社の外為法における対内直接投資等事前届出該当性リスト」の改訂

 執筆:中村 朋暉弁護士、大草 康平弁護士

 2023年4月24日、サプライチェーン保全等のためのコア業種の追加に関する外国為替及び外国貿易法(以下「外為法」といいます)関連告示の改正(以下「本改正」といいます)が行われ(2023年5月24日適用)、以下の業種が「コア業種」に追加されました。

肥料(塩化カリウム等) 輸⼊業
永久磁⽯ 製造業・素材製造業
⼯作機械・産業⽤ロボット 製造業等
半導体 製造装置等の製造業
蓄電池 製造業・素材製造業
天然ガス 卸売業
⾦属鉱産物 製錬業
船舶の部品 エンジン等の製造業
⾦属3Dプリンター 製造業・⾦属粉末の製造業

 これは、経済安全保障推進法において、安定供給確保のために⽀援等の対象とすべき「特定重要物資」が指定されたことを受けて、サプライチェーンの保全、技術流出・軍事転⽤リスクへの対処等の観点から、新たに上記の業種を「コア業種」に追加するものです。

 また、本改正により、併せて、①既存の「コア業種」である航空機製造業にいわゆるドローン(無人航空機)の製造業が含まれることが明確化されるとともに、②既に対内直接投資等の「コア業種」であった抗菌性物質製剤製造業および⽯油精製業等が特定取得(外国投資家からの非上場株の取得も事前届出が必要)に追加されています。

 さらに、本改正に伴い、同年5月19日、「本邦上場会社の外為法における対内直接投資等事前届出該当性リスト」が改訂され、同年4月24日時点のリストが公表されました。このリストは、外国投資家が対内直接投資等を行うにあたり、事前届出等の要否を判断する際の便宜のため、全上場会社への照会の結果や定款・有価証券報告書の内容の変更に基づき財務省が作成しているものです。本改正も踏まえ、各上場会社が以下の①②③いずれに該当するかを分類しています。

  1. 指定業種以外(事後報告業種)の事業のみを営んでいる会社
  2. 指定業種のうち、いわゆるコア業種以外の事業のみを営んでいる会社
  3. 指定業種のうち、いわゆるコア業種に属する事業を営んでいる会社

 外為法上、事前届出の要否は外国投資家が自ら判断することが原則であるものの、上記リストを参照することが出発点となります。

 本改正による実務上の影響としては、事前届出を要する対内直接投資等の範囲の拡大が挙げられます。
 外国投資家においては、対内直接投資等、すなわち日本企業への投資や日本企業の株主総会における議決権行使等を行う際には、改訂された上記のリストも参照しつつ、当該日本企業が上記の業種を営んでいるかについて改めて確認する必要があるといえます。
 また、日本企業においては、事前届出が必要か否かによって、外国投資家から出資を受ける際や外国投資家が絡むM&A取引を行う際のスケジュールやストラクチャー等も影響を受ける可能性がある点には留意が必要です。

ゲノム医療法の成立

 執筆:大滝 晴香弁護士、糸谷 肇祐弁護士

 2023年6月16日、「良質かつ適切なゲノム医療を国民が安心して受けられるようにするための施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律」(以下「ゲノム医療法」といいます)が公布、施行されました。

 「ゲノム医療」とは、「個人の細胞の核酸を構成する塩基の配列の特性又は当該核酸の機能の発揮の特性に応じて当該個人に対して行う医療」(ゲノム医療法2条1項)をいい、個人によって異なる遺伝子情報を解析し、その特性に応じてより適切かつ正確な治療法や薬の選択を行う医療です。

 患者1人ひとりに合った個別化医療、質の高い医療の推進が期待される一方で、ゲノム医療の研究開発および提供は人の尊厳の保持に重大な影響を与える可能性があり、十分に留意して実施する必要があります。
 加えて、「ゲノム情報」(人の細胞の核酸を構成する塩基の配列もしくはその特性または当該核酸の機能の発揮の特性に関する情報(同条2項))は、当該個人はもとより、その家族についても将来の健康状態を予測させ得る等の特性があることに鑑み、保険の加入や雇用、結婚等において差別や不利益な取扱いにつながるおそれがあると懸念されています。

 こうした背景や懸念点を踏まえ、ゲノム医療法は、①世界最高水準のゲノム医療の実現およびその恵沢の国民享受、②生命倫理への適切な配慮、③ゲノム情報の保護および不当な差別の防止という3つの基本理念を掲げています(同法3条)。そして、基本理念の実現のために、以下のとおり、国、地方公共団体、医師等の責務を定めています(同法4条~6条)。

国の責務 ゲノム医療施策を総合的かつ計画的に策定し、および実施する責務
地方公共団体の責務 ゲノム医療施策に関し、国との連携を図りつつ、その地域の状況に応じて、施策を策定し、および実施する責務
医師、医療機関その他の医療関係者ならびに研究者および研究機関の責務 国および地方公共団体が実施するゲノム医療施策およびこれに関連する施策に協力する努力義務

 また、同法7条以下では、政府によるゲノム医療施策を実施するために必要な財政上の措置の実施義務や基本契約の策定義務、国・地方公共団体によるゲノム医療の研究開発を推進するための基本的施策の実施義務等についても定めています。

 ゲノム医療法では罰則に関する規定はありませんが、ゲノム医療を取り扱う医師や研究機関においては、国や地方公共団体が今後実施する施策を注視し、同施策に協力する必要があります

性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律の施行

 執筆:岩崎 啓太弁護士、菅原 裕人弁護士

 2023年6月23日、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」(いわゆる「LGBT理解増進法」)が公布され、同日に施行されました。

 同法は、性的指向 1 およびジェンダーアイデンティティ 2 の多様性に寛容な社会の実現に資することを目的として定められ(同法1条)、すべての国民がその性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであること等が基本理念として掲げられています(同法3条)。

 上記の基本理念に基づき、同法は、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策(以下「理解増進施策」といいます)の推進について、国、地方公共団体および事業主等の役割や努力義務をそれぞれ定めています(同法4条以下)。

 このうち、事業主の努力義務の内容は以下のとおりであり、今後政府が運用に必要な指針を策定する予定です(同法12条)。

  • 普及啓発、就業環境の整備、相談の機会の確保等を行うことにより、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する雇用する労働者の理解増進に努める(同法6条1項)。
  • 国または地方公共団体が実施する理解増進施策に協力するよう努める(同条同項)。
  • その雇用する労働者に対し、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に関する理解を深めるための情報の提供、研修の実施、普及啓発、就業環境に関する相談体制の整備その他の必要な措置を講ずるよう努める(同法10条2項)。

 この努力義務の取組みの一例として、就業規則において性的指向またはジェンダーアイデンティに関するハラスメントを禁止することを定めること等があり、厚生労働省作成の「モデル就業規則」において以下の規定例が定められています。また、この実効性を確保するために、ハラスメント防止の研修等も事業主の努力義務に関する取組みとして有効です。

(その他あらゆるハラスメントの禁止)
第15条 第12条から前条までに規定するもののほか、性的指向・性自認に関する言動によるものなど職場におけるあらゆるハラスメントにより、他の労働者の就業環境を害するようなことをしてはならない。

 なお、性的指向やジェンダーアイデンティティに関する職場での事例として、トランスジェンダーの国家公務員のトイレ使用に関する最高裁判決が、同年7月11日に示されました(最高裁(三小)令和5年7月11日判決。下級審:東京地裁令和元年12月12日判決・労判1223号52頁、同控訴審:東京高裁令和3年5月27日判決・労判1254号5頁)。

 今後、当該最高裁判例や上記指針の公表を経て、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性を踏まえた職場環境のあり方について、議論の進展が期待されます。

旅館業法の改正 − 旅館業の施設における感染症のまん延防止対策等

 執筆:中村 朋暉弁護士

 2023年6月7日に成立した「生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律」に基づき、旅館業法が改正されました(以下「本改正」といいます)。

 本改正により、感染症のまん延防止および差別防止を徹底する観点から、主に以下の内容が規定されています。なお、詳細は、厚生労働省のウェブサイトをご覧ください。

(1)宿泊者に対する感染防止対策への協力等の要求
 旅館業の営業者は、特定感染症が国内で発生している間に限り、
  • 特定感染症の症状を呈する宿泊者等に対し、感染防止に必要な協力や、特定感染症の患者に該当するかどうかの報告を求めることができる。
  • その他の宿泊者に対し、特定感染症の感染防止に必要な協力を求めることができる。
※「特定感染症」とは、感染症法に規定する1類感染症、2類感染症、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症(入院または宿泊療養もしくは自宅療養に係る感染症法の規定が準用されるものに限る)をいう。

(2)宿泊拒否事由の見直し
 旅館業の営業者は、
  • 特定感染者の患者であるとき」は宿泊を拒むことができる(宿泊拒否事由の明確化)。
  • 「宿泊しようとする者が、(中略)その実施に伴う負担が過重であって他の宿泊者に対する宿泊に関するサービスの提供を著しく阻害するおそれのある要求として厚生労働省令で定めるものを繰り返したとき」は宿泊を拒むことができる(宿泊拒否事由の追加)。
(3)みだりに宿泊を拒むことの禁止等
 旅館業の営業者は、
  • 旅館業の公共性を踏まえ、かつ、宿泊しようとする者の状況等に配慮して、みだりに宿泊を拒むことがないようにしなくてはならない
  • 宿泊を拒む場合には、宿泊拒否事由のいずれかに該当するかどうかを客観的な事実に基づいて判断し、および宿泊しようとする者からの求めに応じてその理由を丁寧に説明することができるようにする
(4)従業員に対する必要な研修の機会の付与
  • 旅館業の営業者は、施設における感染症のまん延防止対策の適切な実施等のため、その従業員に対して必要な研修の機会を与えるよう努めなければならない

 なお、当初の改正案には、宿泊者が正当な理由なく特定感染症の感染防止に必要な協力等に応じない場合、旅館業の営業者は、当該宿泊者の宿泊を拒むことができるとされていました。もっとも、これらの規定は、特定感染症の患者への差別や偏見を助長しかねないとして、衆議院において、当該規定が削除されています。

 本改正は、2023年8月現在は未施行であり、本改正が公布された同年6月14日から6か月以内の政令で定める日に施行される予定です。

 旅館業の営業者におかれては、本改正の内容を踏まえ、感染症への罹患が疑われる宿泊者への対応方法や関連マニュアルの改訂等につき検討したうえで、従業員等への周知を徹底し、感染症の発生時にあらかじめ備えておくことが肝要です。

ネットワーク型発明においてサーバが国外にある場合における特許権侵害の成否と属地主義の原則(知財高裁令和5年5月26日判決)

 執筆:新岡 美波弁護士、松田 誠司弁護士

 本件は、2023年5月26日、発明の名称を「コメント配信システム」とする特許(特許第6526304号)に係る特許権を保有する控訴人(原告)が、インターネット上のコメント付き動画配信サービス(被告サービス)に係る被告システムを運営する被控訴人(被告)に対し、被告が米国に存在する被告サービスの用に供するサーバから日本国内に存在するユーザ端末に被告サービスに係るファイルを配信する行為が、本件特許に係る発明の技術的範囲に属する被告システムの「生産」(特許法2条3項1号)に該当し、本件特許権を侵害するとして、配信差止め等とともに、10億円の損害賠償を求めた事案です(知財高裁令和5年5月26日判決)。

 本件の主な争点である、被控訴人がした行為が、本件特許に係る発明の技術的範囲に属する被告システムの『生産』に該当し、本件特許権を侵害するものといえるかについて、原審(東京地裁令和4年3月24日判決)は、被告システムの構成要素である被告各サーバがいずれも米国内に存在することから、属地主義の原則により、被告らが被告各システムを日本国内で「生産」したものとは認められないとしました。知財高裁では、以下の理由により、被告各サーバがいずれも米国内に存在するとしても「生産」に該当し、本件特許権を侵害すると認めたうえ、配信差止めを命ずるとともに、損害賠償として約1,100万円および遅延損害金の支払を命ずる限度で一部認容しました。

 なお、特許権についての属地主義の原則とは、各国の特許権が、その成立、移転、効力等につき当該国の法律によって定められ、特許権の効力が当該国の領域内においてのみ認められることを意味するものであるとされています(カードリーダー事件・最高裁(一小)平成14年9月26日判決・民集56巻7号1551頁)。

  • ネットワーク型システムの「生産」の意義
    インターネット等のネットワークを介して、サーバと端末が接続され、全体としてまとまった機能を発揮するシステム(ネットワーク型システム)の発明における「生産」とは、単独では当該発明のすべての構成要件を充足しない複数の要素が、ネットワークを介して接続することによって互いに有機的な関係を持ち、全体として当該発明のすべての構成要件を充足する機能を有するようになることによって、当該システムを新たに作り出す行為をいうものと解される。

  • ネットワーク型システムの発明と属地主義の原則
    ネットワーク型システムの発明について、属地主義の原則を厳格に解釈し、当該システムを構成する要素の一部であるサーバが国外に存在することを理由に、一律に特許法2条3項の「実施」(「生産」を含む)に該当しないと解することは、サーバを国外に設置さえすれば特許を容易に回避し得ることとなり、当該システムの発明に係る特許権について十分な保護を図ることができないこととなって、妥当ではない。
    他方で、当該システムを構成する要素の一部である端末が国内に存在することを理由に、一律に特許法2条3項の「実施」に該当すると解することは、当該特許権の過剰な保護となり、経済活動に支障を生じる事態となり得るものであって、これも妥当ではない。

  • ネットワーク型システムの「生産」に該当するか否かの判断基準
    ネットワーク型システムの発明に係る特許権を適切に保護する観点から、ネットワーク型システムを新たに作り出す行為が「生産」に該当するか否かについては、当該システムを構成する要素の一部であるサーバが国外に存在する場合であっても、
    1. 当該行為の具体的態様
    2. 当該システムを構成する各要素のうち国内に存在するものが当該発明において果たす機能・役割
    3. 当該システムの利用によって当該発明の効果が得られる場所
    4. その利用が当該発明の特許権者の経済的利益に与える影響
    等を総合考慮し、当該行為が我が国の領域内で行われたものとみることができるときは、「生産」に該当すると解するのが相当である。

 本判決は、グローバル化とIT化が進む現代において、サーバを海外に置くことによる属地主義の原則からの潜脱を防いだ司法判断として重要判例といえます。
 また、本件では、令和3年特許法改正により新たに導入された証拠収集手続である第三者意見募集(特許法105条の2の11)が実施された初めてのケースであり、今後の特許訴訟において第三者意見募集制度を利用するうえでもきわめて参考になる判例と考えられます。

株式買取請求における非上場株式の売買価格決定にあたって非流動性ディスカウントを行うことが認められた最高裁決定(最高裁令和5年5月24日決定)

 執筆:豊島 諒弁護士、大草 康平弁護士

 2023年5月24日、最高裁は、会社法144条2項に基づく譲渡制限株式の売買価格決定の手続において、裁判所が同価格を決定するにあたり、DCF法(将来期待されるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で割り引くことにより株式の現在の価値を算定する方法)によって算定された評価額から、非流動性ディスカウント(以下に定義します)を行うことができるとの判断を行いました(以下「本決定」といいます)(最高裁(三小)令和5年5月24日決定)。

 本件は、株主から会社法136条に基づく株式譲渡の譲渡承認請求を受けた非上場会社が、その譲渡を承認せず、同株式を買い取る旨通知したうえで、売買価格決定の申立てをした事案です。
 本決定は、株式の売買価格の算定にあたっては、非上場株式に市場性がないことを理由とした減価(以下「非流動性ディスカウント」といいます)として、DCF法による評価額から30%の減価を行うのが相当であるとしました。

 非上場株式の価格算定における非流動性ディスカウントの可否については、過去に、会社法785条1項に基づく株式買取請求に対する買取価格の決定に際して、収益還元法(将来期待される純利益を一定の資本還元率で還元することにより株式の現在の価格を算定する方法)によって算定された評価額から非流動性ディスカウントを行うことはできないとした判例があります(いわゆる道東セイコーフレッシュフーズ事件・最高裁(一小)平成27年3月26日決定)。

 もっとも、収益還元法やDCF法が基準とする、将来における会社の利益を現在価値に割り引く際の割引率は、流動性のある株式(上場株式)の収益率をもとに決められているため、それは評価対象株式に流動性があることを前提とした評価となっています。そうだとすれば、非上場株式の価格算定にあたっては、かかる評価額から非流動性を考慮した減価を行うことはむしろ自然であるとの指摘もありました。

 本決定は、非流動性ディスカウントを行うことの可否について、大要以下のような判断をしています。

  • 会社法144条2項に基づく譲渡制限株式の売買価格の決定手続は、株式会社が株式譲渡を承認しない場合に、当該譲渡に代わる投下資本回収の手段を保障するためのものである。
  • 同手続により譲渡制限株式の売買価格の決定をする場合において、当該株式に市場性がないことを理由に減価を行うことが相当と認められるときは、当該株式が任意に譲渡される場合と同様に、非流動性ディスカウントを行うことができる。
  • このことは、当該株式の評価方法としてDCF法が用いられたとしても変わるところがない。
  • ただし、評価額の算定過程において当該株式に市場性がないことが既に十分に考慮されている場合には、当該評価額からさらに非流動性ディスカウントを行うことは、市場性がないことを理由とする二重の減価を行うこととなるから、相当ではない。

 本決定の事実関係においては、評価額の算定過程で、当該株式に市場性がないことが考慮されていることはうかがわれないとして、DCF法によって算定された評価額から非流動性ディスカウントを行うことができると判断されました。

 なお、本決定は、前掲の最高裁(一小)平成27年3月26日決定とは事案を異にすると判示し、判例変更ではないことが示唆されていますが、非上場株式の売買価格決定に際して非流動性ディスカウントが認められたという点で、実務上意義のある決定といえます。


  1. 「性的指向」は「恋愛感情又は性的感情の対象となる性別についての指向」と定義されています(同法2条1項)。 ↩︎

  2. 「ジェンダーアイデンティティ」は「自己の属する性別についての認識に関するその同一性の有無又は程度に係る意識」と定義されています(同条2項)。 ↩︎

シリーズ一覧全45件

  1. 第1回 2022年4月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  2. 第2回 2022年4月・5月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  3. 第3回 2022年6月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  4. 第4回 2022年7月以降も注目 企業法務に関する法改正と最新動向・対応のポイント
  5. 第5回 2022年6月公表の「骨太方針」、開示に関する金融庁報告書、および7月のCGSガイドライン再改訂に関する対応のポイント
  6. 第6回 2022年3月〜6月の医薬品・医療に関する法律・指針等に関する日本・中国の最新動向と対応のポイント
  7. 第7回 2022年5月〜6月の人事労務・データ・セキュリティ・危機管理に関する企業法務の最新動向・対応のポイント
  8. 第8回 2022年9月に押さえておくべき企業法務に関する法改正と最新動向・対応のポイント
  9. 第9回 2022年10月施行の改正法を中心とした最新動向と対応のポイント
  10. 第10回 2022年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  11. 第11回 2022年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  12. 第12回 2023年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  13. 第13回 2023年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  14. 第14回 4月施行の改正法ほか2023年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  15. 第15回 2023年4月施行の改正法を中心とした企業法務の最新動向
  16. 第16回 6月施行の改正法ほか2023年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  17. 第17回 2023年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  18. 第18回 2023年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  19. 第19回 2023年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  20. 第20回 2023年9月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  21. 第21回 2023年10月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  22. 第22回 2023年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  23. 第23回 2023年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  24. 第24回 2024年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  25. 第25回 2024年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  26. 第26回 2024年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  27. 第27回 4月施行の改正法ほか2024年4月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  28. 第28回 2024年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  29. 第29回 2024年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  30. 第30回 2024年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  31. 第31回 2024年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  32. 第32回 2024年9月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  33. 第33回 2024年10月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  34. 第34回 2024年11月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  35. 第35回 2024年12月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  36. 第36回 2025年1月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  37. 第37回 2025年2月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  38. 第38回 2025年3月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  39. 第39回 4月施行の改正法ほか2025年4月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  40. 第40回 2025年5月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  41. 第41回 2025年6月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  42. 第42回 2025年7月に押さえておくべき企業法務の最新動向
  43. 第43回 2025年8月に押さえておくべき企業法務の最新動向
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