BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE 導入事例

第6回 マンネリ化した研修から脱却。「分かりやすさ」で従業員の心を掴み、コンプライアンス意識を底上げした方法PR

法務部

目次

  1. 課題:マンネリ化した“文字だけの資料”での啓発。一方通行で効果が見えない研修の限界
  2. 検討:決め手は「分かりやすさ」と「10分」の手軽さ。多忙な従業員に響くコンテンツを
  3. 効果:受講率100%を達成!「分かりやすい」の声が多数寄せられ、意識向上を実感
  4. 展望:「手が回らない」中小企業にこそ勧めたい。研修担当者の“救世主”になる

「毎回同じような内容でマンネリ化している」「イントラネットに掲示するだけの一方通行で、効果が見えない」。これは、多くの企業が抱えるコンプライアンス研修の悩みです。M&Aにより急成長を遂げ、従業員数が拡大し続ける株式会社イチネンホールディングスもまた、従来の啓発活動に限界を感じていました。

今回お話を伺ったのは、グループ全体の法務・債権管理を担う審査法務部の岡本 和人様と山田 裕士様のお2人。

「もっと分かりやすく、従業員の心に届く研修を」という強い思いから導入を決めた「BUSINESS LAWYERS COMPLIAINCE」(以下、BLC)。導入によって、従業員の反応はどう変わり、組織にはどのような効果がもたらされたのでしょうか。コンテンツを自社制作していたリアルな苦労から、受講率100%を達成した運用の秘訣まで、詳しくお伺いしました。

会社概要

株式会社イチネンホールディングス
設立:1963年5月7日
社員数:89名(グループ計2,067名)(2025年/令和7年3月31日現在)
事業内容:自動車リース関連事業、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業、農業関連事業など
プロフィール

岡本 和人 様(部長)
所属部署:グループ管理本部 管理第一統括部 審査法務部
担当業務:グループ約20社の審査・法務・債権管理業務全般を統括。

山田 裕士 様(課長)
所属部署:グループ管理本部 管理第一統括部 審査法務部
担当業務:与信審査、法務、債権管理の実務に加え、コンプライアンスリスクマネジメント委員会の事務局として、研修の企画・運用を担う。

課題:マンネリ化した“文字だけの資料”での啓発。一方通行で効果が見えない研修の限界

まず、BLC導入前のコンプライアンス研修や啓発活動は、どのように行っていたのでしょうか?

岡本様:
以前は、3か月に1回のペースで、A4のワードファイル1枚にまとめた資料をグループ内イントラネットに掲示するという方法が中心でした。「今月のテーマはインサイダー取引です」といった形で、私たちが原稿を作って周知していたんです。

その資料は、1から内製されていたのですか?

山田様:
はい。ただ、テーマはどうしても同じようなものになりがちで、内容も大きくは変わらない。正直、作る側としてもマンネリ化しているなと感じていました。

岡本様:
M&Aなどにより毎年従業員が増え続けるので、新しく入った人には必要な情報なのですが、ずっといる従業員にとっては「またこの話か」となってしまいます。それに、文字だけの資料だと読んでもなかなか腹落ちしないですし、理解が深まらないだろうな、という課題感はずっとありました。

効果測定などはされていたのでしょうか?

山田様:
いえ、イントラネットに掲示して「各社で啓発してくださいね」と案内するだけだったので、完全に一方通行でした。誰が見て、どれくらい理解してくれたのか、追いかける術がなかったんです。

【導入前の課題まとめ】
    コンテンツ・内容面の課題
  • A4のワードに文字だけの資料を内製していたが、内容がマンネリ化していた。
  • 資料1枚では従業員の深い理解や腹落ちに繋がりにくいと感じていた。

  • 運用・効果面の課題
  • イントラネットに掲示するだけの一方通行で、誰が見たか、理解したかの追跡ができなかった。
  • 従業員からのフィードバックを得る機会がなく、研修の効果が見えなかった。
  • 資料作成に半日ほどかかり、担当者の負担になっていた。

検討:決め手は「分かりやすさ」と「10分」の手軽さ。多忙な従業員に響くコンテンツを

様々な課題があったのですね。その中で、BLC導入の一番の決め手は何でしたか?

岡本様:
何といっても「分かりやすさ」ですね。サンプル動画を他社さんのものと比較したのですが、他社さんのものは時間が長くて専門的な内容が多かった。忙しい従業員に20分も30分も時間を取ってもらうのは難しいと感じました。その点、BLCは10分程度で、本物の俳優さんを使ったドラマ仕立て。これなら法律に詳しくない従業員でも楽しみながら見てくれるだろうし、理解も深まるだろうと思いました。

山田様:
私も「分かりやすさ」は大きなポイントでした。10分という短さですが、随所に解説もあって、最後に動画と連動したテストもある。一連の流れでしっかり頭に入るので、すごく理解しやすいなと感じました。

導入にあたって、稟議はスムーズでしたか?

岡本様:
はい、スムーズでした。従業員1,500人で割れば、1人当たりの金額は大したことありません。「この分かりやすい動画で従業員の理解が深まるなら、必要経費ですよね」という説明で、すんなり通りました。

効果:受講率100%を達成!「分かりやすい」の声が多数寄せられ、意識向上を実感

現在のBLCの活用方法を教えてください。

山田様:
以前は3か月に1回だった啓発活動を、BLC導入後は2か月に1回に増やしました。偶数月に、全従業員が閲覧できる掲示板で動画を案内し、視聴してもらっています。視聴後はGoogleフォームで視聴確認とアンケートを実施しています。

導入後の効果はいかがですか?受講率はどうなりましたか?

山田様:
受講率は、これまで実施した3回とも100%です。

100%!素晴らしいですね。何か特別な工夫をされているのですか?

山田様:
締め切りの1週間前、3日前、前日と、未受講者のリストを各社のコンプライアンス委員に共有しています。最後はコンプライアンス委員会でも名前を開示するので、委員の方々が厳しく追いかけてくれています。

受講者からの反応はいかがですか?

岡本様:
アンケートを見ると、「従来の研修では分からなかったけど、動画で非常に分かりやすかった」「今後も動画配信をお願いします」といった前向きな意見がほとんどです。やって良かったなと実感していますね。

山田様:
はい、「分かりやすかった」という声が圧倒的に多いです。これまでは一方通行でしたが、今は従業員の声が直接聞けるようになったので、手応えを感じています。感覚として、すごくコンプライアンス意識が上がっていると感じますね。

担当者として、導入後のメリットはどこにありますか?

山田様:
準備が格段に楽になりました。以前は「また同じような内容だな」と思いながら、半ばやっつけ仕事で作っていた部分もあったので…。今は新しい取組みとして、自信を持って発信できています。

展望:「手が回らない」中小企業にこそ勧めたい。研修担当者の“救世主”になる

BLCをどのような企業や担当者の方に勧めたいですか?

山田様:
10分という短い動画で、内容も重たくないので、受講する側の負担が軽いのが良い点だと思います。研修というと身構えてしまいますが、これなら気軽に、でもしっかりと学べる。導入のハードルが低いサービスではないでしょうか。

岡本様:
私は、1〜2人といった少人数で法務・コンプライアンスを担当されているような中小企業にこそ勧めたいですね。そういった会社は、日々の業務に追われて、なかなかコンプライアンス教育まで手が回らないのが実情だと思います。費用はかかりますが、BLCを導入すれば、従業員のリテラシー向上に繋がります。特に、これから上場を目指す企業には、必須の教育ツールになるのではないでしょうか。

「マンネリ化」「一方通行」「効果が見えない」という、多くの企業が陥りがちな研修の課題。株式会社イチネンホールディングス様は、BLCという「分かりやすい」ツールを導入するだけでなく、グループ各社のコンプライアンス委員を巻き込んだ徹底した運用体制を構築することで、見事にその壁を乗り越えられました。
特に印象的だったのは、従業員からのアンケートに「分かりやすかった」という声が多数寄せられていたこと。これは、研修が単なる義務から「自分にとって有益な学び」へと変わった瞬間だと考えられます。多忙な法務・コンプライアンス担当者が、いかにして全社的なコンプライアンス意識を底上げしていくか。その力強いモデルケースが、ここに示されています。

無料会員登録で
リサーチ業務を効率化

1分で登録完了

無料で会員登録する