BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE 導入事例

第7回 「コンプライアンス浸透」の 課題解決の鍵は“リーダー制度”と“ドラマ研修”にあったPR

法務部

目次

  1. 課題:「意識が浸透しない」長年の課題。解決の鍵は“部門のリーダー”
  2. 検討:決め手は「選べるドラマコンテンツ」。楽しく学べて、短期間で導入可能
  3. 効果:配信1週間で8割が完了!受講率100%を達成した驚きの効果
  4. 展望:次は「工場向け」教育も。常に進化する研修体制とBLCへの期待

「研修をやっても、なかなか意識が部門まで浸透しない」「自分ごととして捉えてもらえない」。多くの企業が抱えるコンプライアンス教育の普遍的な課題です。創業120年以上の歴史を持つ共同印刷株式会社もまた、全社的な意識の底上げに大きな課題を感じていました。

この課題を解決すべく、同社は各部門から代表者を選出する「コンプライアンスリーダー制度」を創設。そのリーダーたちに向けた教育ツールとして「BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE」(以下、BLC)を導入しました。

今回お話を伺ったのは、制度の企画から運用までを担う法務部コンプライアンス推進課の平塚 晶子様と見ノ木 秀実様。なぜリーダー制度が必要だったのか、そしていかにBLCを活用し、受講率100%を実現させたのか。部門を巻き込む研修体制構築のリアルな道のりを、詳しくお伺いしました。

会社概要

共同印刷株式会社
設立:1925(大正14)年12月
社員数:1,907名(契約社員含まず。2025年3月31日時点)
事業内容:出版・商業印刷、データプリントサービス、ICカード、生活・産業資材、デジタルコンテンツやネットワーク関連サービスなど
プロフィール

平塚 晶子 様(課長)
所属部署:グループコーポレート本部 法務部 コンプライアンス推進課
担当業務:グループ全体のコンプライアンス推進、内部通報制度の運用、個人情報、情報セキュリティなど全般を担当。

見ノ木 秀実 様(主任)
所属部署:グループコーポレート本部 法務部 コンプライアンス推進課
担当業務:個人情報・情報セキュリティ関連業務に加え、コンプライアンス教育全般を担当。BLCを活用した研修の企画・運用を担う。

課題:「意識が浸透しない」長年の課題。解決の鍵は“部門のリーダー”

まず、BLC導入前のコンプライアンス研修の状況と、どのような課題があったのかを教えてください。

平塚様 :
以前から、外部講師を招いて研修を行ったり、オンラインの研修ツールを使ったりと、様々な形で教育は実施していました。ただ、長年の課題として、コンプライアンス意識がなかなか部門の隅々まで浸透しない、という悩みがあったんです。意識調査の結果からも、従業員がコンプライアンスを「自分ごと」として捉えきれていない状況が見えてきました。

その課題を解決するために、どのような打ち手を考えられたのでしょうか?

平塚様 :
部門が主体的に、そして責任感を持ってコンプライアンスに取り組む文化を作るため、「コンプライアンスリーダー制度」を立ち上げることにしたんです。各部門からリーダーを選出し、そのリーダーが起点となって、部門内の意識を高めてもらう。そのための第一歩として、まずはリーダー自身にしっかりと学んでもらう必要がありました。

なるほど。リーダー向けの教育コンテンツを探していた、ということですね。

平塚様 :
はい。ただ、リーダーといっても、日々の担当業務の中ではコンプライアンスに関する話題が出ることが少ないメンバーもいます。ですので、真正面から法律の話をするような堅い内容ではなく、もっと分かりやすくて、楽しめるコンテンツを探していました。

共同印刷株式会社 平塚 晶子様

共同印刷株式会社 平塚 晶子様

検討:決め手は「選べるドラマコンテンツ」。楽しく学べて、短期間で導入可能

BLCはどのようなきっかけで知ったのでしょうか?

平塚様 :
ちょうどコンテンツを探しているときに、担当の営業の方から「こんなのがありますよ」とご紹介いただいたのがきっかけです。ちょうどよいタイミングでご紹介いただきました(笑)。

導入の一番の決め手は何でしたか?

平塚様 :
コンテンツが豊富で、自分たちで必要なテーマを選べたことが一番大きいです。それになんといっても「ドラマ仕立て」で分かりやすかった。これならリーダーたちも楽しみながら学んでくれるだろうと感じました。 あとは、一から作成するのに比べ、法的な内容の確認が最小限で済むので担当者の負担が少ないです。自社でパワポなどの研修動画を作るとなると、テーマ設定と解説の作成に労力がかかります。

導入にあたって、社内での説得はスムーズでしたか?

平塚様 :
はい、もともと意識調査から「コンプライアンス意識の浸透」という課題を認識していました。そうした調査結果をもとに経営層などの社内関係者を説得することで、今回のリーダー制度とBLCを、スムーズに導入できたと思います。

効果:配信1週間で8割が完了!受講率100%を達成した驚きの効果

現在のBLCの活用方法を教えてください。

見ノ木様 :
社内イントラにBLC動画をアップロードし、事前に選出したコンプライアンスリーダー(部門長含む)を対象に、「全員必修です」とメールで案内しています。視聴後は、理解度を確認するためのテストも受けてもらっています。

受講者の反応はいかがでしたか?

見ノ木様 :
びっくりするくらい反応が早かったです。配信後1か月を期限にしていたんですが、1週間で80%くらいの方が受講を終えていました。最終的には、受講率100%を達成できました。

100%は素晴らしいですね!何か特別な工夫をされたのですか?

見ノ木様 :
特別なことではないかもしれませんが、未受講の方には、直属の上司もCCに入れてリマインドメールを送る、ということを徹底しました。

平塚様 :
リーダーの方から「このコンテンツ、面白かったので部内で共有してもいいですか?」という声が上がってきたのも、嬉しい反応でしたね。今回はコンテンツ購入であったため、希望者への共有もできました。

担当者として、BLC導入後のメリットはどこにありますか?

平塚様 :
自社で作るのが難しいテーマを手軽に提供できたことですね。たとえば「不正会計」のコンテンツを選んだのですが、これを内製しようとすると経理部門など関係部署との連携が必要で、時間もかかります。そういったハードルを飛び越えて、重要なリスクをリーダーに伝えられたのは、本当に大きな価値がありました。

見ノ木様 :
私も、コンテンツを選んで、短期間で導入できるのは、業務効率化の面で大きなメリットだと感じています。前任者が作った資料を見直して修正するとなると1か月くらいかかるので、その時間を他に使えるのはありがたいです。

視聴ログなども分析されているそうですね。何か面白い発見はありましたか?

見ノ木様 :
はい。ログを見ると、ほとんどの方が途中で止めずに、導入した3つの動画を一気に視聴していたんです。「ドラマ仕立て」だからこそ、次が気になって最後まで見てくれたのかなと。これは普通の研修動画ではなかなか見られない傾向だと思います。

共同印刷株式会社 見ノ木 秀実様

共同印刷株式会社 見ノ木 秀実様

展望:次は「工場向け」教育も。常に進化する研修体制とBLCへの期待

最後に、今後の展望やBLCに期待することを教えてください。

平塚様 :
コンプライアンス教育は、一度やれば終わりではありません。同じことを続けていれば飽きられてしまいますし、社会の要請も変わっていきます。常に新しいアプローチを探しているので、今後も色々な提案をいただけると嬉しいですね。

具体的に、今課題に感じていることはありますか?

平塚様 :
工場で働く従業員への教育ですね。PCを持っていない人も多いので、集合研修が中心になります。ただ、毎回私たちが現地に行くのも限界があります。対面の教育がよいという声もありますが、人数が増えるとどうしてもオンラインに頼らざるを得ない。このあたりに、何か新しい仕組みがあればいいなと思っています。

共同印刷株式会社

「コンプライアンス意識が浸透しない」という長年の課題に対し、「リーダー制度」という“仕組み”と、「BLC」というツールを見事に掛け合わせて解決へと導いた共同印刷株式会社様。特に印象的だったのは、リーダーから自発的に「部内で共有したい」という声が上がったというエピソードです。これは、研修が単なる「やらされ仕事」ではなく、自分たちの組織を良くするための「価値ある学び」として受け止められた証拠といえるでしょう。
形骸化しがちな研修をいかにして「自分ごと」化させるか。そのヒントは、学ぶ側の視点に立った「分かりやすさ」と「楽しさ」、そしてそれを支える戦略的な仕組みづくりにあるのかもしれません。

無料会員登録で
リサーチ業務を効率化

1分で登録完了

無料で会員登録する