企業法務の地平線

第33回 急成長するベンチャーを支える「企業法務」の役割とは - GAテクノロジーズ

法務部

シリーズ一覧全34件

  1. 第1回 花王株式会社 グローバル法務の根幹にある個人商店マインド 
  2. 第2回 「インハウス・ロイヤー」という選択肢 - 日本にとってCLOは必要なのか?
  3. 第3回 世界を股にかけた法務パーソン、国際ビジネスの現場で見えたもの
  4. 第4回 変わるワークスタイルと変わらぬ信念
  5. 第5回 会社の「誠実」を担う法務の姿 – 双日
  6. 第6回 300人体制を築くメガ法務の役目 - パナソニック
  7. 第7回 米国発のルールを日本に浸透させていく、アドビ法務・政府渉外本部の役割
  8. 第8回 マイクロソフトが実践するダイバーシティ戦略
  9. 第9回 法務畑を歩み続けたユニリーバ北島氏が考える、法務の役割と今後の課題
  10. 第10回 人と組織の成長を創造するプロアクティブな法務 - パーソルホールディングス
  11. 第11回 少数精鋭でチャレンジングな法務 - アサヒグループ
  12. 第12回 法律が追いつかないゲーム業界に求められるスピーディな体制構築術 - グリー
  13. 第13回 「1つの特許で生きるか死ぬか」、経営に直結する法務が見据えるグローバル化 - 田辺三菱製薬
  14. 第14回 たばこの概念を覆した「IQOS」で煙のない社会を目指す - フィリップ モリス
  15. 第15回 舞台はグローバル、事業に深くコミットする商社法務 - 三菱商事
  16. 第16回 懐深く、信頼して任せる風土 - 丸紅
  17. 第17回 経営の視点と専門性を持った法務人材を輩出する - キヤノン
  18. 第18回 「多様性」のある組織こそ、強みを生む - ソニー
  19. 第19回 一人ひとりが知財責任者としてのマインドを持つ - メルカリリーガルグループが実践する事業への関わり方
  20. 第20回 「使って初めて価値が出る」、ミッション・バリューを自らの言葉に「翻訳」して実践 - ユーザベース
  21. 第21回 「ポケモン」を支えるプロデューサーとしての法務 - 株式会社ポケモン
  22. 第22回 事業への情熱をもとに担当者をアサイン - DeNA
  23. 第23回 グローバルへと進化するために、働き方改革を推し進める法務組織 - 電通
  24. 第24回 プロジェクトチームの一員として、グローバルで多様なビジネスに並走する - アクセンチュア
  25. 第25回 事業部と一体となり、新規事業領域へチャレンジ – キリンホールディングス
  26. 第26回 合併を経て進化を続けるビジネスパートナーとしての法務 ―コカ・コーラ ボトラーズジャパン
  27. 第27回 活発なM&Aを支える法務組織とその柔軟な働き方 - 富士フイルム
  28. 第28回 契約書を作るだけではない、グローバルな成長に貢献するビジネスコンサルタントとしての法務 – 味の素
  29. 第29回 ウィズコロナ時代に問われる法務部門の組織運営 鍵はリーガルテックの積極活用 – 太陽誘電
  30. 第30回 テレワーク下の法務業務は「依頼者ファースト」のITツール活用で対応 - サイボウズ
  31. 第31回 アフターコロナになっても変わらない、法務のあるべき姿 - パーソルグループ
  32. 第32回 グローバル企業における法務業務とリーガルテック導入事例 勝機はスモールスタートにあり - 日揮グループ
  33. 第33回 急成長するベンチャーを支える「企業法務」の役割とは - GAテクノロジーズ
  34. 第34回 全ては事業の成長のために。ありのまま採用と価値観の共有化を通じて作り上げる熱い組織 - Visional
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目次

  1. 法務の役割は自転車を後ろから支え、前に押し出すこと
  2. 現場との信頼関係を構築する
  3. 社員教育の秘訣は簡単な言葉、過激な言葉で、短く趣旨を説明すること
  4. 一人ひとりが個のスキルを高め、強いチームに

2013年の設立以来、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」を経営理念に掲げ、不動産事業を手がけているGAテクノロジーズ。

2021年6月には経済産業省・東京証券取引所が選ぶ「DX銘柄」に2年連続で選出され、今年2月には「働きがいのある会社」ランキングで2年連続ベストカンパニーに選出と、業界内外から注目を集めている。

今回は、社内弁護士として活躍している古澤氏、コンプライアンス研修の旗振り役を担う橋本氏に成長企業における法務の役割と意義を伺った。

プロフィール
古澤 賢太郎クリストフ
Legal Department Compliance & Governance Unit マネージャー
筑波大学附属高等学校卒業
慶應義塾大学 法学部法律学科卒業
慶應義塾大学大学院法務研究科修了
弁護士登録(第一東京弁護士会)
都内法律事務所勤務を経て、2018年11月にGAテクノロジーズ入社。経営戦略本部、社長室を経て現職。グループ統制・機関運営・コンプライアンス・M&A・資金調達・新規事業開発に携わる。

橋本 えみ
Legal Department Compliance & Governance Unit メンバー
青山学院大学 社会情報学部卒業
2012年より企業法務を中心に扱う法律事務所での勤務等を経て、2020年にGAテクノロジーズ入社
取締役会の運営や社内規程の整備等のサポート業務に携わる。

法務の役割は自転車を後ろから支え、前に押し出すこと

まずは御社の事業、その特徴を教えてください。

古澤氏:
GAテクノロジーズグループ全体で、アナログな不動産ビジネスにテクノロジーを取り入れて不動産業界を変えていきたい、という共通のビジョンがあります。

GAテクノロジーズは、住まいにまつわる「借りる」「買う」「売る」「貸す」「投資する」の全てをシームレスに提供する不動産テック総合サービスの「RENOSY」の運営を中心に、テクノロジーを活用した不動産サービスを提供しています。

グループ会社には、仲介会社や管理会社などBtoB向けのシステムを提供する「イタンジ」、都心5区の高級賃貸に特化した賃貸仲介を行う「Modern Standard」、中国人投資家向けに日本不動産のプラットフォームを提供している「神居秒算」があります。

グループ全体の事業を通じて “人の不動産人生の全て” に携わるワンストップのビジネスを展開しています。

GAテクノロジーズの2021年10月期 第1四半期決算説明資料より

GAテクノロジーズの2021年10月期 第1四半期決算説明資料より

2016年10月期の売上約53億円に対し、2020年10月期では売上約630億円と事業が急拡大しています。このようなフェーズで法務はどのような役割を担っていますか?

古澤氏:
子どもに自転車の乗り方を教える時に、後ろを持って支えてあげますよね。法務はそれと同じ役割だと考えています。基本的には事業が前に進むように押し出すのですが、バランスを崩さないようにしっかり支えているイメージです。

会社が法務に求めているのは、バランス感覚をもってアクセルとブレーキを使い分けること、つまり「事業がうまく進んでいけるようにバランスを取って支えてね」という役割です。私たちの補助がなくても、「会社が自転車に乗れるようにすること」がゴールだと考えています。

そのために、GAテクノロジーズの法務では、法務を4チームに分けています。ガバナンス・コンプライアンス・M&A・資金調達・新規スキーム検討・危機管理等を担当するCGU(Compliance & Governance Unit)、契約書チェック・締結手続・トラブル解決等を担当するCLU(Corporate Legal Unit)、DX関連事業に特化したDX Legal、それに法務に関する業務フロー改善を企図するLOU(Legal Operation Unit)の4つです。この構成により、予防・臨床・戦略法務をカバーし、事業の推進に貢献しています。

一般的に、法務の役割は “事業のブレーキ役” というイメージが強いようです。“前に押し出す” というのは?

古澤氏:
確かに、法務は、保守的な考えを持ち「自転車を乗る人にプロテクターを付けさせて、補助輪も付けさせて、絶対転ばないように、ケガしないように安全運転させる人たち」と見られがちです。でも、それではビジネスが前に進みません。

当社はベンチャー企業なので急成長への対応が求められます。ビジネスを行ううえでは、できるだけ身動きしやすくなければいけません。四輪より二輪の方が効率的ですし、プロテクターも薄く身軽にしないといけない。あとは、「大丈夫!できる!」と背中を押し出してあげれば、うまく走り出せます。

どのように身動きしやすくしているのですか?

古澤氏:
たとえば、事業部から相談があった時に、法務では「できる・できない」の判断だけではなく、事業部が考えているフローを聞いてみて、「そのフローだとここでミス起きそうだけど大丈夫?」「この工数はむしろ省いていいよ」と言うようにしています。おせっかいかもしれませんが、法務に直接関りがないことでも、積極的に助言するようにしています。骨の折れる作業ではありますが、どこかのフローでトラブルになれば、法務案件になる蓋然性は高まるので、これは法務のためとも言えます。

どんな案件でも、事業部が企図していることを理解したうえで、進めやすくする姿勢が重要だと考えています。

法務が事業部の動きを後押ししているわけですね。

古澤氏:
時には事業部の方から「この工程を削ったら法的にまずくないですか?」と聞かれることもあります。今までもしっかりとコンプライアンス意識を醸成していたためか、実は彼らの方が保守的になるようなことも多いです。そういう時でも私たちは、当然調査を尽くしたうえで、「大丈夫。行ける、行こう。」と背中を押していきます。

具体的にどんな事例がありましたか?

古澤氏:
「収集した個人情報をもとに、こういう利用がしたい。でも、できないですよね・・・?」と事業部から相談されることもあります。

個人情報保護法は一筋縄ではいかない法令で、事業者が保守的になりがちです。「個人情報」の正確な定義も会社によって微妙に解釈が異なっています。しかし、決して無理難題を強いるものではありません。法令を遵守しつつも、現場の工数を減らし、ミスを減らす運用はできるのです。

相談に対して「できる・できない」の判断だけでなく、「この情報って本当に必要なの?」と問い、「この情報を削ってみたら利用できるよ」と言ってあげる。

法務が事業部の考えていることを理解していけば、「いいじゃん。やってみよう」と背中を押せることは結構あります。

GAテクノロジーズ 古澤 賢太郎クリストフ氏

古澤 賢太郎クリストフ氏

現場との信頼関係を構築する

古澤さんは法律事務所からGAテクノロジーズに移られています。

古澤氏:
はい、ファーストキャリアは都内の法律事務所でした。法律事務所にいると、コミュケーションを取る相手は基本的に企業の法務部です。法務部は事業部からヒアリングした内容を弁護士向けに翻訳して話してくださり、それはそれでやりやすい一面もあります。でも、法務部は弁護報酬を気にして相談事項を絞ってきますが、実は相談事項の周辺に課題があるのに、それを見逃して相談事項だけに回答するということも起きかねません。それは、真にクライアントのためとは言えないと思うのです。

法律事務所にいたときから「よりストレートに事業部の生の声を聞き、ハンズオンで課題解決がしたい」と思っていました。社内にいれば、生の声を聞いて初めてわかる問題の根幹に気付けたり、次に問題が起きないようにする方法もアドバイスできたりします。キャリアチェンジには賛否両論ありましたが、今は全く後悔はしていません。

橋本さんは法律事務所にいらっしゃったということですが、なぜGAテクノロジーズを選んだのですか?

橋本氏:
新卒から法律事務所に勤務し、7年程経った時、事務所での業務は一通り経験できたと感じました。同時に、「もっと規模の大きいことに携わってみたい」と思い、事業会社を探していたところ、偶然古澤のロースクールの同期であるエージェントに紹介してもらいました。

実際に働いてみていかがですか?

橋本氏:
規模も全然違いますし、毎日、良くも悪くも色々起こるので刺激的です。飽きることがありません。現場との距離が近いのも良いところです。

現場との距離が近いのですね。

橋本氏:
当社の法務はみんなフレンドリーで、色々な事業部のメンバーが「ちょっと聞いても良いですか」とすぐに相談に来てくれます。リモートワークをしている日でも、上司や他部署とSlackで頻繁に連絡を取り合っています。

文章だと言葉がきつく見えがちなので、絵文字をたくさん使うなどちょっとした工夫は欠かせません。日々のコミュニケーションがしっかりできていると、いざという時にも踏み込んで話がしやすいです。

古澤氏:
橋本さんの絵文字やスタンプはすごいです。私が発信するときつく伝わってしまうこともありますが、橋本さんのおかげでいいクッションになっており、非常に助かっています。

GAテクノロジーズ 橋本 えみ氏

橋本 えみ氏

古澤氏:
法務には13名ほど在籍していて、そのうち3名が事業部にいます。昨年11月から事業部でコンプライアンスを見ていくために、CLUの傘下にBCO(Business Compliance Office)体制を整えました。

事業部にも法務の方がいるのですか。

古澤氏:
ここは現場と法務の信頼関係があることの副次的作用かもしれないのですが、どんなことでも法務に来るようになってしまった時期がありました。そうすると、法務への相談件数が増加し、一件あたりにかけられる時間が少なくなってしまいます。そこで、メンバーへの負荷を軽くすると同時に、法務部のナレッジを現場に移行する試みとして、現場にも法務の機能を置こうということで始めました。事業部の中に法務機能を落とし込み、ある程度のところまでは事業部で自走できるようにしたいと考えたのです。

成果は出ていますか?

古澤氏:
はい。大体のことは現場で解決することにより法務の負担も減りました。急成長による増加分をカバーできているとは言えませんが・・・。簡単な案件に関しては事業部内で進めてもらいます。相談案件は個別にSlackが立ち上がる仕組みになっており、そこには法務メンバーも当然入っていますが、私たちは基本的にやりとりを見ているだけで、必要に応じて発言するというスタンスに徐々に変わりつつあります。

事業部を信頼するのは勇気がいることだと思います。その体制をどうやって確立したのでしょうか?

古澤氏:
会社が拡大するに従って、法務も成長痛を抱えていたのです。でも、社員が増えていくのと同じように法務の人員も増やす、というわけにはいきません。どこかで業務を効率化しないといけなかったわけですが、その解決策が “現場を信頼すること” でした。当然、その前提として、まず法務が現場から信頼される必要がありますが、この点については今までのメンバーの頑張りのお陰で問題はありませんでした。

何か問題が起きた時に私たちが対応すれば大事にはなりません。まずは法務のリスクテイクとして、ある程度現場で自走できるようにしました。

社員教育の秘訣は簡単な言葉、過激な言葉で、短く趣旨を説明すること

コンプライアンス教育にも力を入れていると伺いました。

古澤氏:
大前提として、不動産業界に対する社会的評価は低いと考えています。バブル期の悪辣なイメージや地面師、土地転がしなど、人を騙して楽して儲けるような見られ方をされていることを、入社時研修の時から徹底して叩き込みます。「だからこそ当社は法令遵守に重きを置いているんだ」と。

具体的にどんなリスクを想定しているのですか?

古澤氏:
宅建業法上の義務懈怠によるリスクもありますが、昨今の一番のリスクは個人情報漏えいだと考えています。当社は個人情報あってのビジネスで、個人情報を収集して分析できるからこそ、お客様に最適な不動産投資プランを提案できます。ですが、この個人情報でひとつミスをしてしまうと、信頼をすべて失ってしまいます。

ベンチャー企業の人材の流動性は高いです。たとえば退職者が個人情報を外に持ち出してしまうなどのリスクを想定して、どうやって個人情報を管理するのか、どれだけ守るかということには注力しています。

何かにつけ必ず法務から「個人情報どうなっている?」と確認するようにはしています。

研修ではどのような点に注力していますか?

古澤氏:
月1回、月曜の朝に30分間のコンプライアンス研修を行っています。各月に生じる案件を基に、法務で気になっている点について話しているのですが、意識しているのは “専門的な話はしない” ことです。専門知識を植え付けたところで、私が法学部1年生でそうあったように、勉強したことがない人、興味がない人はすぐに忘れてしまいます。しかし、どんな法律・ルールにも「存在理由」つまり「立法趣旨」があります。そこを理解できれば、さほど難しい話はありません。なので、「なぜこういうルールになっているのか」といった “趣旨” の部分に力を入れて説明しています。また、趣旨さえ覚えてくれれば、応用が効きます。

受講者の反応はいかがですか?

古澤氏:
中途社員向けの研修では一番面白いと評価をされていると(勝手に)思っています。こっちも楽しくやるので、それが伝わっているのかなと。決して洗練された研修ではありません。一応スライドは用意していますが、「インサイダー」の表紙だけで30分話したこともあります。受講者の理解度を見ながら調整している感じです。また、研修では、一般の弁護士が使わなさそうな、あえて強めな言葉を使います。しっかり記憶に残してもらうために、ともすると「弁護士の品位」云々と言われそうな、平易な言葉、過激な言葉で、短く趣旨を説明してあげる。そうすると、受講者もしっかり理解してくれます。外には流せない内容かもしれません(笑)。

弊社の「BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE」も導入していただきました。

古澤氏:
営業部門取締役の樋口からぜひ導入したいという話があり、快諾しました。もちろん、営業の予算ですよね?と確認しましたけどね(笑)。

営業は、お客様との最前線で日々奮闘していますので、コンプライアンスの問題が起きやすい部署ということもあり、役員がそう言ってくれるのは法務の背中を押してくれていると感じました。有難い限りです。いざやろうとなった時も、法務と営業部と人事のメンバーでチームを作り、研修のフローも自分たちで検討しました。迅速に人を集めて、始められたのはベンチャー企業の良さですね。

ドラマ仕立てのオンライン研修サービス「BUSINESS LAWYERS COMPLIANCE ドラマで身につくコンプライアンス」

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動画を見た感想を教えてください。

古澤氏:
わかりやすくて、短くて、簡潔だったのは良かったです。「なんでそれがダメなのか」がしっかり説明されていました。また、口頭で説明すると時間がかかるものもドラマ仕立てだと短くて済みますし、少し早めて見ることもできます。おかげで、社員一同忙しい中で研修をきちんと行うことができました。

動画を使ったeラーニングの受講率も非常に高いと聞いています。

橋本氏:
各部署毎に研修に関するSlackチャンネルを立てて、早く終わったメンバーを褒める雰囲気を作っていきました。すでに受講が完了した者から、まだ受講していないメンバーを応援するような動きも出てきましたね。

古澤氏:
ここは本当に橋本さんに感謝です。楽しんで受講してもらいたい一方で、私が言うとプレッシャーになる可能性もあります。コンプラ研修が原因でパワハラ・・・なんてことになったら目も当てられません。そこを橋本さんはうまい具合にハンドリングしてくれました。

橋本さんが研修を受講した方に送ったSlackの画面

一人ひとりが個のスキルを高め、強いチームに

今後の展望を教えてください。

古澤氏:
当社は昨年、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に代わり、ガバナンス体制が大きく変わりました。社外役員が半数となり、執行役員制度もどんどん精緻化されています。GAテクノロジーズ本体の改革はある程度終わったので、次はグループ全体のガバナンスとコンプライアンスの改革に着手していきます。子会社の管理を強化していく段階ですね。どんどん増えていくので大変ですが・・・。

どんなチームを目指しますか?

古澤氏:
チームとしては個々のスキルアップを主眼に置き、自走できるメンバーを増やしていきたいです。そのためにはOJTだけではなく、腰を据えて勉強できる時間も作ってあげたいと考えています。

橋本さんの今後の目標はいかがですか。

橋本氏:
私はまだサポートの要素が強いので、個の能力を高めて一人の戦力としてやっていけるようになりたいです。色々な事業部からたくさん相談が来るので、少しでも事業促進に役立てるような的確なアドバイスができるような人材になることが目標です。

最後に、一緒に働きたい方について教えてください。

古澤氏:
大事にしているのは「柔軟性」と「コミュニケーション能力」です。当社は折衝の場面が非常に多いので、事業部と姿勢を合わせられる人がフィットすると思います。あとは、いい意味でも悪い意味でも刺激が好きな人ですね。ドキドキする人、スリルが好きな人には堪らない環境だと思います。よほどの勉強嫌いじゃない限り、できるだけ間口を広げて人材を見ていきたいです。

(文:枚田 貴人、写真:島田 健次、取材・編集:BUSINESS LAWYERS 編集部)

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シリーズ一覧全34件

  1. 第1回 花王株式会社 グローバル法務の根幹にある個人商店マインド 
  2. 第2回 「インハウス・ロイヤー」という選択肢 - 日本にとってCLOは必要なのか?
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  5. 第5回 会社の「誠実」を担う法務の姿 – 双日
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  25. 第25回 事業部と一体となり、新規事業領域へチャレンジ – キリンホールディングス
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  28. 第28回 契約書を作るだけではない、グローバルな成長に貢献するビジネスコンサルタントとしての法務 – 味の素
  29. 第29回 ウィズコロナ時代に問われる法務部門の組織運営 鍵はリーガルテックの積極活用 – 太陽誘電
  30. 第30回 テレワーク下の法務業務は「依頼者ファースト」のITツール活用で対応 - サイボウズ
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