株主提案撤回の申し出を受けたときの対応方法
撤回に応じる義務 株主による株主提案権の行使は会社に到達したときに効力を生じ、それ以降は招集通知発送前であっても会社の同意なくして撤回できないと考えられています。 したがって、会社としては、株主から撤回の連絡があったとしても、これに応じる義務はありません。撤回に同意せずにそのまま上程して否決...
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撤回に応じる義務 株主による株主提案権の行使は会社に到達したときに効力を生じ、それ以降は招集通知発送前であっても会社の同意なくして撤回できないと考えられています。 したがって、会社としては、株主から撤回の連絡があったとしても、これに応じる義務はありません。撤回に同意せずにそのまま上程して否決...
株主提案の多様化 近年では、株主提案の内容は多様化しており、会社の経営方針を巡る考え方の違いから取締役の選解任議案を提出したり配当議案を提出したりする場合に加えて、定款変更議案の体裁をとって政治的・社会運動的な内容を多くの株主や一般社会に伝えようとしたり、提案株主個人の宣伝や特定個人を非難する内...
代理人資格を株主に限定する旨の定款規定の有効性 多くの上場会社の定款では、株主総会において株主の代理で議決権を行使することができる者を、その会社の株主に限定する旨の定めを置いています。 こういった議決権行使の代理人資格を株主に限定する定款の定めは、「総会が株主以外の第三者によって撹乱されるこ...
目次 株主総会における議決権行使の委任 委任状勧誘規制とは 委任状用紙および参考書類に係る規制の内容 委任状用紙の様式 参考書類 写しの金融庁長官への提出 虚偽記載の禁止 モリテックス事件(東京地裁平成19年12月6日判決) 委任状勧誘規制の適用除外 株主総会における議決権行使の...
委任状争奪戦(「プロキシーファイト」)とは 一定割合以上の株式を保有する大株主が株主総会に先立ち株主提案を行ったうえで、提案した議案が可決されるよう他の株主に対して積極的に議決権行使の委任状勧誘を行うのに対し、会社側がこれに対抗して会社提案の支持を訴えかけたり、会社側も委任状勧誘を行ったりしてい...
「吸収合併」とは、会社が他の会社とする合併であって、合併により消滅する会社(消滅会社)の権利義務の全部を合併後存続する会社(存続会社)に承継させることをいいます(会社法2条27号)。 吸収合併をすると、存続会社および消滅会社(以下「当事会社」といいます)である会社の株主や債権者等が重大な影響を受...
スタートアップや週末起業が身近になった今、「自分も会社を作ってみたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。 会社設立の大まかな流れは以下の様なものです。 ここでは、各手続の具体的な部分を見ていきたいと思います。 【株式会社設立の手順】 会社の設立方法について 株式会社...
株式会社の代表者や役員には、基本的に誰もがなることができるのですが、会社法は、一定の者については代表者や役員となることを禁止しており、各機関の欠格事由や要件を定めています。 ここで、「欠格事由」と「要件」の違いですが、 「この事由に該当する場合はその役員になれない」というのが「欠格事由...
スタートアップや週末起業が身近になった今、「自分も会社を作ってみたい」と考えている方は多いのではないでしょうか。 実際に会社設立の手続に入る前に、必ず検討しておくべきことがあります。ここでは、その要検討事項についてチェックしてみましょう。 会社名について 会社を設立するにあたっては、名称...
旧商法下の機関設計との違い 旧商法下での機関設計 会社法前の旧商法下においては、会社の機関設計については、会社の規模・種類によって制約がありました。具体的には、以下のとおりでなければなりませんでした。 大会社(資本金5億円以上又は負債総額200億円以上) 取締役会+監査役会+会計監査人...
旧商法・旧有限会社法下における株式会社・有限会社の違い 会社法が施行される前、つまり、旧商法・旧有限会社法下において、株式会社を選択するのではなく、有限会社の形態を選択した理由としては、両者には主に下表のような違いがあり、有限会社にメリットを感じたからだと思います。...
特例有限会社と小規模閉鎖会社 会社法の施行に伴い、有限会社法が廃止され(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備法」といいます)1条3号)、それまでの有限会社は、株式会社として存続しますが(整備法2条1項)、「特例有限会社」と呼ばれています(整備法3条2項)。 旧有限会社の...
オーナー社長の地位の承継手続 中小企業のオーナー社長という地位を譲るには、会社法上、以下の手続が必要となります。 取締役社長だった親が任期満了または辞任により退任し、株主総会決議において、跡継ぎを新たな取締役として選任する。 役員変更の登記をする。 社長が所有する株式を跡継ぎに譲渡する。...
遺留分に関する民法の特例 ~制度概要~ 民法に従った原則 相続について定める民法においては、法律上相続人となる者(推定相続人)に対する生前贈与は、被相続人による持戻免除の意思表示(民法1044条・903条1項)があっても、すべて遺留分算定の基礎財産に含まれます。 そして、遺留分減殺請求権に...
目次 旧商法下での株主総会開催地 会社法下での株主総会開催地 旧商法下での株主総会開催地 会社法制定前の旧商法233条には、「総会ハ定款二別段ノ定アル場合ヲ除クノ外本店ノ所在地又ハ之二隣接スル地二之ヲ招集スルコトヲ要ス」と定められていました。この「地」とは、一定の広がりをもった地域をい...
目次 取締役会招集通知の内容 会社法上は規定がない 「議題」と「議案」の違い 定款・取締役会規則による議題の特定の要請 議題の特定を要求する定めに反する招集通知 招集通知で特定されていない議題の審議・決議 まとめ 取締役会招集通知の内容 会社法上は規定がない 取締役会招集...
目次 取締役会決議の原則論 要件の加重が可能 要件の加重 要件の緩和 可否同数の処理 取締役会決議の原則論 取締役会決議は、議決に加わることのできる取締役の過半数が出席し(定足数)、その過半数をもって行われます(決議要件)(会社法369条1項)。 会社法369条1項 取締役...
目次 はじめに 瑕疵ある取締役会決議は原則として無効 取締役会が無効の場合の争い方 取締役会決議無効確認訴訟の判決の対世効 軽微な瑕疵であれば有効となる場合も 参考となる判例 「特別の利害関係」を有する取締役の扱い はじめに 取締役会については、その招集や決議につき、法令や定款に...
目次 取締役会決議の原則と「特別の利害関係」 「特別の利害関係」がある取締役の処理 「特別の利害関係」とは何か? 制限される行動は何か? 取締役会への出席・意見の権利はなし 取締役会の招集 議事進行は「特別の利害関係」を有しない取締役に交代 参考条文 取締役会決議の原則と「特...
目次 特別の利害関係とは何か? 具体例 特別の利害関係とは何か? 「特別の利害関係」とは、ある取締役が、その決議事項について、会社に対する忠実義務(会社法355条)を誠実に履行することが定型的に困難と認められる個人的利害関係、あるいは、会社外の利害関係を意味するとされています1。 ...