株主総会を成功に導く運営ポイント
株主総会の運営実務は多岐にわたりますが、事前準備から事後処理まで一連の流れを正確に把握し、各段階で会社法や定款に則った適切な手続を行うことが不可欠です。ここでは、「BUSINESS LAWYERS」掲載の人気記事をもとに、株主総会に関する基礎知識、運営の流れやポイントなどを整理します。 な...
株主総会は、株式会社における最高意思決定機関であり、取締役の選任や定款変更などの重要な決議を行う場です。
会社法では、上場・非上場を問わず、すべての株式会社で株主総会を開催することが義務付けられています。株式会社の適正なガバナンスのためには、会社法の定めを遵守したうえで株主総会を開催することが不可欠です。
BUSINESS LAWYERSでは、株主総会の法的な位置付けから、会社法に基づく運営のポイント、実務上の注意点や関連する法改正の動向まで、運営事務局・担当者に役立つ解説記事を多数掲載しています。
株主総会の運営実務は多岐にわたりますが、事前準備から事後処理まで一連の流れを正確に把握し、各段階で会社法や定款に則った適切な手続を行うことが不可欠です。ここでは、「BUSINESS LAWYERS」掲載の人気記事をもとに、株主総会に関する基礎知識、運営の流れやポイントなどを整理します。 な...
この記事は、主に上場会社における定時株主総会を想定して、2022年9月から導入された株主総会資料の電子提供制度を含め、昨今のビジネス環境の変化も踏まえた実務的な対応を簡潔にまとめたものです。個別の項目について、より詳細な内容を知りたい方は、各所で引用した関連記事をご参照ください。 株主総会の電子...
3種類の株主総会決議 普通決議、特別決議、特殊決議の違い 株主総会は、株式会社の最高の意思決定機関であり、株式会社である以上は少なくとも1年に1回は開催されます(会社法295条1項、296条1項参照)。株主総会では、役員の選解任、定款の変更など多数の事項が決議されますが、決議事項の重要度合いに...
役員の選任・解任とは 取締役や監査役といった役員は株式会社において非常に重要な権限と責任をもっています。したがって、いつから役員となったのか、いつまで役員の地位にあったのかを明確にする必要があり、また、会社法は、役員の選任・解任についての手続を厳格に規定しています。 役員の選任・解任の手続に...
監査役の職務・役割 監査役とは、取締役の職務の執行を監査する機関のことをいいます(会社法381条1項前段)。 監査役の職務には、大きく分けて、業務監査と会計監査があります。 業務監査とは、適法性監査とも呼ばれ、取締役の職務の執行が法令・定款に適合しているか、善管注意義務・忠実義務に違反して...
定款または株主総会決議による決定 監査役の報酬等は、定款においてその額を定めていないときは、株主総会の普通決議によって決定されます(会社法387条1項、309条1項)。この「報酬等」には、月額報酬だけでなく、賞与その他の職務執行の対価として会社から受ける財産上の利益すべてが含まれますので(会社法...
株主総会の招集通知とは 「狭義の招集通知」と「広義の招集通知」 狭義の招集通知とは、株主総会の日時・場所や目的事項等、株主総会招集の決定事項が記載または記録され、株主に向けて発送される通知をいいます(会社法299条)。 広義の招集通知とは、狭義の招集通知に加えて、それと一体となって発送される...
株主総会手続の概要 株主総会手続の原則 株主総会は、株式会社の最高の意思決定機関です。株式会社においては必ず設置する必要があり、定款変更や取締役・監査役の選解任等、株式会社の組織・運営・管理等の重要事項を決定します(会社法295条1項)。 株主総会には、毎事業年度の終了後に一定の時期を定め...
株主総会資料の電子提供制度とは 株主総会資料の電子提供制度とは、株主総会資料を自社のホームページ等のウェブサイトに掲載する方法(電子提供措置)によって、これを株主に対して適法に提供したものとする制度のことをいいます(会社法325条の2以下)。 ここでいう株主総会資料とは、株主総会の日時・場所・...
株主総会招集通知とは 招集通知の意義 株式会社が株主総会を開催する場合、株主に対して事前に株主総会の日時・場所や議題などが記載・記録された招集通知(会社法299条)を発送する必要があります(いわゆる狭義の招集通知)。この招集通知は、通常、株主総会参考書類、事業報告、計算書類・連結計算書類、監査...
株主総会のトレンド
一般に、上場企業各社の総会事務局・担当者は、株主総会において株主から受ける質問を想定して「想定問答」を作成します。株主は、関心を持っているトピックに関連して、「当社ではどうなっているのか」「A社では◯◯だそうだが、当社ではどうなのか」といった質問をすることがしばしば見られるため、近時のトピックに関...
株主総会のトレンド
一般に、上場企業各社の総会事務局・担当者は、株主総会において株主から受ける質問を想定して「想定問答」を作成します。株主は、関心を持っているトピックに関連して、「当社ではどうなっているのか」「A社では◯◯だそうだが、当社ではどうなのか」といった質問をすることがしばしば見られるため、近時のトピックに関...
例年、6月および3月に上場会社の定時株主総会が集中します。この株主総会シーズンに向けて、議決権行使助言会社や多くの機関投資家が、議決権行使の考え方や基準を改定・公表しています。これらは、株主総会の議案の賛成率に大きな影響を与え得るものです。 本稿では、議決権行使助言会社の「議決権行使助言基準」...
株主提案権とは 株主提案権の概要 株主提案権とは、一定の株式数を一定期間有する株主が、取締役(会)の招集する株主総会において、議題または議案を提案する権利です。 株主提案権の制度は、株主総会を活性化するため昭和56(1981)年に導入され、これにより、株主総会の招集請求権・招集権(会社法2...
目次 動議とは 修正動議(実質的動議)とは 議事進行上の動議(手続的動議) 動議への対応 動議とは 「動議」とは、会議体においてその構成員から提出され、会議で討論・採決に付される提案のことをいいます。 総会において提出される動議はさまざまなものがありますが、大きくわけて、①議案の修正...
修正動議とは 株主は、総会の目的事項について、「議案」を提出することができます(会社法304条)。これは、総会の目的事項となっている「議題」に関する(会社側の)議案に対し、株主が、総会当日の場において別の議案を提出することができることを定めたものです。 このような株主から提出される議案を、一般...
目次 株主総会議事録の意義 株主総会議事録の作成期限 「議事録の作成に係る職務を行った取締役」とは 署名・押印について 議事録の作成に不備があった場合 株主総会議事録の意義 株主総会議事録は、株主総会における決定事項や議事の経過を記録化したものであり、その運営の適切性を確保する役割を果...
備置書類と閲覧・謄写請求権の概要 株主等による閲覧等の請求の実効性を確保するために、会社法では、備置や閲覧・謄写に供すべき書類が定められています(会社法442条)。その例は以下のとおりです。 備置・閲覧に供すべき書類の例 凡例 ◎:請求可能 ◯:請求可能だが、事前に裁判所の許可が必要...
株式会社の定款変更の手続 定款変更が必要となる事項 定款は株式会社の基本規則であり、その内容を変更するには定款変更の手続が必要となります。設例にある会社の「目的」以外にも、たとえば、以下のような事項を変更するには、定款変更をしなければなりません。 商号(会社名) 本店の所在地 役員の任期...
はじめに(不祥事による株価の下落) 近時、会計不正や品質・データ偽装などの企業不祥事が相次いでいますが、当該企業等の信用が失墜することで、補償金や賠償金等の経済的損失にとどまらず顧客の流出をはじめ企業の存続に対してきわめて甚大なダメージを受ける例も数多く見られます。 その結果、当該企業の株価が...
※本記事は、三菱UFJ信託銀行が発行している「証券代行ニュースNo.233」の「特集」の内容を元に編集したものです。 本稿では、株主総会実務や開示実務等に影響が生じうる、今後検討される法令・制度改正を官公庁の公表資料に基づきご紹介いたします。 有価証券報告書に基づく情報開示 人的資本投資に関...