内部通報の対応実務FAQ
第1回 内部通報の対応フローと調査実施判断をQ&Aで解説
企業における不正の早期発見や是正のため、内部通報制度の重要性がますます高まっています。しかし、企業規模によっては専任担当者の配置が難しく、専門知識や経験不足から対応に悩むケースも少なくありません。 本記事では、内部通報の対応フロー・体制を解説した上で、①通報の受付および②調査実施の要否の判断と...

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内部通報の対応実務FAQ
企業における不正の早期発見や是正のため、内部通報制度の重要性がますます高まっています。しかし、企業規模によっては専任担当者の配置が難しく、専門知識や経験不足から対応に悩むケースも少なくありません。 本記事では、内部通報の対応フロー・体制を解説した上で、①通報の受付および②調査実施の要否の判断と...
「公益通報者保護法の一部を改正する法律」(以下「改正法」といいます)の法案が、2025年3月4日に閣議決定され、同年6月4日に参議院で可決成立し、同月11日に公布されました(施行後見直しまでの期間が5年から3年に短縮されたほかは、原案からの修正はありません)。 公布から1年6月以内の政令で定める...
2011年、国連人権理事会において、企業に人権尊重責任があることを明確化した「ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)」が決議されました。これを受けて、日本の「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」(2022年策定)をはじめ、世界各国・地域で関連するルールや法令等が制定...
行動規範とは 定義 行動規範は、「企業の憲法」であり、日々の判断や行動が企業の価値観・倫理観に沿ったものとなるように示される規範です。目指すべき企業カルチャーの醸成に有効な手段であり、特に判断に迷った際やジレンマに直面した際に立ち返るべき理念を示す点に重要な意義があります。 なお、行動規範...
改正法の概要と施行日 2024年6月19日、第213回通常国会において「消費生活用製品安全法等の一部を改正する法律」が成立し、同月26日に公布されました。改正法は、公布の日から起算して1年6月以内の政令で定める日から施行されます。 本改正は、消費者生活用製品安全法(消安法)、電気用品安全法(...
食品は体内に摂取されるものであるため、その安全性の確保は特に重要です。特に健康食品は、品質等に問題があった場合に、通常の食品以上に健康被害が発生・拡大しやすいといえます。 製品事故が発生した場合、健康食品の製造業者(メーカー)は、迅速な情報収集と原因調査、行政に対する必要な報告を行い、健康被害...
2011年6月に国連人権理事会で「ビジネスと人権に関する指導原則(Guiding Principles on Business and Human Rights)」(以下「国連指導原則」といいます)が合意されることにより、企業に人権尊重責任があることが明確化されました。そして、最近では、日本政府が...
企業不祥事から学ぶ企業変革・組織開発への施策
第15回は、「コーポレートガバナンスの問題(取締役会・監査役の機能不全)が問われた全事例の分析から学ぶ教訓と諸論点」の中から論点⑤「三様監査の連携の不十分性」について述べました。今回は論点⑥「過去の財務諸表の遡及修正」を取り上げます。 なお、本稿に関連性のあるテーマとして、田辺総合法律事務所の...
企業不祥事の再発防止策として、役員研修に注目が集まっています。しかし、経済産業省が実施したアンケート調査の結果などを見ると、真に役立つ役員研修が行われているか、疑問符も付きます。 本稿では、企業統治・内部統制構築・上場支援などのコンサルティングを手がけてきた一般社団法人GBL研究所理事、合同会...
企業活動のグローバル化に伴い、日本本社のみならず海外拠点も含めてコンプライアンス体制を構築する重要性がよりいっそう高まっています。とはいえ、グローバル・コンプライアンスの対象領域の広さに圧倒されてしまったり、曖昧模糊として目的を定めるのに苦慮してしまったりしているケースも多いのではないでしょうか。...
DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれるようになって久しい中、DXに積極的に取り組む企業でさえ、取締役会に関してはデジタル化や業務効率化が後回しになりがちです。取締役会運営の現状と課題、そして今後のDXの可能性について、複数社の社外取締役を経験してきた田辺総合法律事務所 弁護士の市川佐知子...
デロイト トーマツは2022年10月、「企業の不正リスク調査白書Japan Fraud Survey 2022-2024」を発表した。上場企業・非上場企業476社の回答をもとにまとめられた同調査では、コロナ禍において不正や不祥事が発生した企業は、前回調査(2020年)に比べて若干減少したものの、コロ...
企業の不正と不正調査 近時も、企業の不正が日本社会を騒がしています。品質データ偽装・不正会計・インサイダー取引など、不正の内容はさまざまです。人間が関わる以上、不正を完全に予防することはできず、不正と無関係の企業はありません。 不正調査とは、不正が発覚した場合に迅速かつ的確に不正の事実関係を確...
企業不祥事から学ぶ企業変革・組織開発への施策
第14回は、「コーポレートガバナンスの問題(取締役会・監査役の機能不全)が問われた全事例の分析から学ぶ教訓と諸論点」の中から論点④「社外役員の機能不全」について述べました。今回は論点⑤「三様監査の連携の不十分性」を取り上げます。 なお、本稿に関連性のあるテーマとして、田辺総合法律事務所の市川佐...
監査役に求められる役割は非常に広範であるため、重点を置くポイントにメリハリをつける必要があります。一方、ひとたび企業不祥事が発生すれば、監査役は強い批判を浴びることになります。 本稿では、企業統治・内部統制構築・上場支援などのコンサルティングを手がけてきた一般社団法人GBL研究所理事、合同会社...
2007年、日本取引所グループが公表した『反社会的勢力排除に向けた上場制度及びその他上場制度の整備について』により、上場企業にとって反社会的勢力の排除対策は必須となりました。しかし、コンプライアンスチェック・反社チェックの運用方法は企業に任されており、統一されたものがないのが現状です。 そこで、反...
2022年、東京五輪のスポンサー選定等に関連する贈賄に関与した疑いにより、複数の企業が強制捜査を受け、役員、経営幹部らが逮捕・起訴されることとなりました。 法務・コンプライアンス部門では平時から対策に努めていると思われますが、実際には「この取引にリスクがないか?」「現場が進めたがっており、どう...
企業に求められるコンプライアンスとは、「法令遵守」という本来的な意味にとどまらず、倫理や道徳、公序良俗などの社会的な規範に従い、公正・公平に業務を行うことをも意味します。 本稿では、企業に求められるコンプライアンス体制や、コンプライアンスの違反事例・リスク、コンプライアンス違反の予防策について...
企業不祥事の発覚後、第三者委員会を設置し、調査したうえで公表するという流れが一般化してきました。しかし、第三者委員会による調査結果に関わる訴訟が発生し、調査結果が覆されるという事態も見られます。 本稿では、企業統治・内部統制構築・上場支援などのコンサルティングを手がけてきた一般社団法人GBL研...
企業不祥事から学ぶ企業変革・組織開発への施策
第10回では、親会社経営者不正の実態と問題の本質について述べました。次回以降は「コーポレートガバナンスの問題(取締役会・監査役の機能不全)が問われた全事例の分析から学ぶ教訓と諸論点」という本論に入りますが、今回はその前提となるテーマとして「所有と経営の分離、分類から見るコーポレートガバナンスの力点...