不祥事発生時における広報対応の基本姿勢
不祥事発生時における広報対応の重要性 近年、企業不祥事が多発しています。 不祥事を発生させてしまった企業は、社会からの信頼、ステークホルダーからの信頼を大きく損ね、急激なレピュテーション(評判)の低下に直面することとなります。できる限り早期にレピュテーションの低下に歯止めをかけ、回復に向けて場...
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不祥事発生時における広報対応の重要性 近年、企業不祥事が多発しています。 不祥事を発生させてしまった企業は、社会からの信頼、ステークホルダーからの信頼を大きく損ね、急激なレピュテーション(評判)の低下に直面することとなります。できる限り早期にレピュテーションの低下に歯止めをかけ、回復に向けて場...
はじめに 2018年3月に日本証券取引所自主規制法人が策定・公表した「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」(以下「プリンシプル」といいます)は、各上場企業が不祥事の予防に向けた効果的な取組みを行ううえで参考にできるプリンシプル・ベースの指針であるとされています。もっとも、プリンシプルに記載...
レピュテーションを向上させる局面 レピュテーションとは、「評判・世評」のことです。 昨今、不祥事に見舞われた企業が、まずい広報対応をしてしまい、「レピュテーションを落とした」と評価されるような事態も生じています。このため、多くの企業では、こういった事例を他山の石として、自社の「レピュテーション...
2020年7月、3つのディフェンスライン(三つの防衛線)に関して、内部監査人協会(Institute of Internal Auditor;IIA)が「IIAの3ラインモデル」を発表し、従来の見解を改訂しました。詳細は「3つのディフェンスラインと内部監査人協会(IIA)の「3ラインモデル」」をご...
はじめに 3つのディフェンスラインは、企業単体の内部統制だけではなく、複数の企業から構成されるグループ企業全体の内部統制にも通用するものです。このため、グループ全体に対する内部統制構築義務(会社法362条4項6号等)を負担する親会社の取締役としては、その義務を全うするため3つのディフェンスライン...
はじめに(不祥事による株価の下落) 近時、会計不正や品質・データ偽装などの企業不祥事が相次いでいますが、当該企業等の信用が失墜することで、補償金や賠償金等の経済的損失にとどまらず顧客の流出をはじめ企業の存続に対してきわめて甚大なダメージを受ける例も数多く見られます。 その結果、当該企業の株価が...
はじめに 近時、会計不正や品質・データ偽装などの企業不祥事が相次いでいますが、当該企業等の信用が失墜することで、補償金や賠償金等の経済的損失にとどまらず顧客の流出をはじめ企業の存続に対してきわめて甚大なダメージを受ける例も数多く見られます。 他方で、企業だけではなく、当該企業の取締役等の役員に...
「内部通報制度認証とは、認証取得のメリットと認証基準」においては、2019年2月から運用が開始された内部通報制度認証の具体的な内容とその実践的な活用方法について解説しました。 本稿においては、認証を得るうえでの注意点、特に問題となり得ると思われる審査項目、企業グループにおける内部通報制度について...
はじめに(内部通報制度構築の重要性) 近時、会計不正や品質偽装などの企業不祥事が相次いでいますが、企業においては、不祥事を予防するだけではなく、不祥事が発生したときにいかに迅速に事態を把握し、影響を最小限に抑えるかが重要となります。 不正を早期発見するために必要な方策と一般的な注意点、内部通報...
内部通報制度を実効的なものとすることの必要性 『不正の早期発見の具体的な方策と実務上のポイント』で説明したとおり、不祥事発見の端緒が企業外部にある場合には、企業は不祥事の発生を外部から知らされることになるため、事実調査やマスコミ対応などの不祥事対応で後手に回ってしまう可能性が高くなります。また、...
企業不祥事の現状 近時、会計不正や品質偽装などの企業不祥事が相次いでいます。営利を追求し、厳しい競争の中で事業を行う企業にとって、不祥事を完全になくすことはきわめて困難と言えます。したがって、企業においては、不祥事を予防するだけではなく、不祥事が発生したときにいかに迅速に事態を把握し、影響を最小...
はじめに 3つのディフェンスラインの考え方は、会社内の各部署が担う役割を①現業部門、②管理部門、③内部監査部門の3つに分類し、それぞれの部署にリスク管理における3つの役割(ディフェンスライン)を分担させることによって、内部統制を強化・推進していくという考え方です。最近では、2018年10月に発表...
不正の実態解明の成功を左右する初動対応の重要性 平時の段階から不正調査へと進んでいくきっかけはいろいろあります。内部監査などのモニタリングでの違和感に対応した結果(参照:「不正・不祥事リスク対応の強化における重要なポイントとは(2)- 平時における「違和感」への対応」)、不正の疑いが増して不正調...
平時の違和感を見逃さないためのヒント 不正が露見した後で振り返ると、不正の実行者の周囲の人たちやその実行者の業務周りをモニタリングしていた人たちは「あの状況は変だった」とか「担当者(=実行者)の説明は合理性がなかった」とか、その時は多少引っかかったもののあまり追求しなかったということがよくありま...
誠実性(Integrity)に関して責任を負っているのは誰か 近年、企業グループにおける不正・不祥事に伴う代償はますます大きくなっています。一方で誠実に行動すれば、顧客や社会からの印象が良くなり、好調な業績を上げられる等のメリットが享受できることを多くの経営者が認識しています。それでも非倫理的行...
制度の趣旨・特徴 いわゆる日本版司法取引とは、組織的な犯罪(企業の関わる経済犯罪等)の解明を目的として導入された捜査・公判協力型の協議・合意制度のことで、米国における同様の制度を参考に、平成28年の刑事訴訟法改正により新設されたもので、2018年6月1日から施行されることが決まっています。 ...
想定される影響 どのような場合に適用されるのか (1)「他人」が自社またはその役職員の場合 典型例 協議・合意制度とは、被疑者や被告人(以下「被疑者等」)が、組織的な犯罪において中心的な役割を担った第三者(法文では「他人」という表現)の犯罪を明らかにするため、検察官等に対し、真実に合致する...
はじめに 最近は、企業において内部統制システムの構築が重要だと指摘されることが多いですが、コンプライアンスと内部統制システムの構築はどのような関係にあるのか、必ずしも明らかではないように思いますので、以下で解説します。 内部統制システムの意義と位置付け 「内部統制システム」は一般に会社のリ...
はじめに 昨今、東芝による不適切会計を始め、企業不祥事が後を絶ちません。このような企業不祥事が社内調査などで発覚した場合、企業はこれを必ず公表しなければならないのでしょうか? 基本的に、企業は、自社の不祥事について必ず公表や開示をしなければならないというわけではありませんが、まず、法令などに...
特定回収困難債権買取制度の概要 平成23年5月13日に成立した預金保険法の一部を改正する法律により、特定回収困難債権制度が創設され、同年10月29日に預金保険機構により、同制度のガイドライン(「特定回収困難債権の買取りに係るガイドライン」。以下、「ガイドライン」といいます)が公表されました。その...