株式交付で必要となる手続の概要と手続の流れ

コーポレート・M&A

 当社(A社)では、令和元年の改正会社法で認められた株式交付の方法によって、B社の議決権の過半数を取得して子会社化することを検討しています。株式交付を行うにあたり、会社法上どのような手続が必要になるのでしょうか。

 株式交付を行う会社であるA社(株式交付親会社)において、下記の手続等が必要になります。

  • 事前開示手続
  • 株主総会決議
  • 株主への通知(これに対する反対株主による株式買取請求)
  • 債権者異議手続
  • 事後開示手続

 また、A社は、株式交付により子会社化されるB社(株式交付子会社)の株主や新株予約権者である譲渡人との間で、譲渡しの通知・申込み・割当てまたは「総数譲渡し契約」の締結を行う必要があります。

解説

目次

  1. 株式交付制度とは
  2. 手続の概要
  3. 株式交付計画の作成
  4. 事前開示手続
  5. 株主総会決議
    1. 株主総会決議の要否
    2. 株主総会における取締役の説明義務
  6. 株式交付親会社による株主に対する通知
  7. 反対株主による株式買取請求
  8. 債権者異議手続
  9. 事後開示手続
  10. 株式交付をやめることの請求
  11. 株式交付子会社の株式、新株予約権等の譲渡人と間の手続
    1. 株式交付親会社による通知
    2. 株式交付子会社の株主および新株予約権者による申込み
    3. 株式交付親会社による割当て
    4. 総数譲渡し契約
    5. 譲渡し
  12. 効力発生
  13. その他

株式交付制度とは

 令和元年会社法改正により、株式交付の制度が創設されました。
 株式交付とは、株式会社(X社)が他の株式会社(Y社)をその子会社とするために、当該他の株式会社(Y社)の株式を譲り受け、当該株式の譲渡人に対して当該株式の対価として当該株式会社(X社)の株式を交付することをいいます(会社法2条32号の2)。株式交付を行うX社を株式交付親会社、株式交付により子会社化されるY社を株式交付子会社といいます(会社法774条の3第1項1号)。

 株式交付は、株式交換および募集株式の発行に関する手続が参考にされており、これらに類似する手続が定められています。

手続の概要

 手続の大まかな流れは下記の図のとおりです。

手続の概要

株式交付計画の作成

 株式交付親会社は、株式交付計画を作成する必要があります(会社法774条の2)。
 株式交付計画に定める必要がある事項は次のとおりです。

株式交付計画に定める必要がある事項 根拠条文
(1) 株式交付子会社の商号および住所 会社法774条の3第1項1号
(2) 株式交付親会社が譲り受ける株式交付子会社の株式の数(株式交付子会社が種類株式発行会社である場合、株式の種類および種類ごとの数)の下限 会社法774条の3第1項2号
(3) 株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の株式の譲渡人に対して当該株式の対価として交付する株式交付親会社の株式の数(株式交付親会社が種類株式発行会社である場合、株式の種類および種類ごとの数)またはその数の算定方法 会社法774条の3第1項3号
(4) 株式交付親会社の資本金および準備金の額に関する事項 会社法774条の3第1項3号
(5) 株式交付子会社の株式の譲渡人に対する株式交付親会社の株式の割当てに関する事項 会社法774条の3第1項4号
(6) 株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の株式の譲渡人に対して、株式交付親会社の株式以外の対価を交付する場合における、当該対価の内容および割当てに関する事項 会社法774条の3第1項5号、6号
(7) 株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の株式と併せて株式交付子会社の新株予約権または新株予約権付社債(総称して以下「新株予約権等」という)を譲り受けるときは、当該新株予約権等の内容および数またはその算定方法 会社法774条の3第1項7号
(8) (7)の場合に株式交付親会社が株式交付子会社の新株予約権等の譲渡人に対して対価を交付する場合における、当該対価の内容および割当てに関する事項 会社法774条の3第1項8号、9号
(9) 株式交付子会社の株式および新株予約権等の譲渡しの申込みの期日 会社法774条の3第1項10号
(10) 株式交付の効力発生日 会社法774条の3第1項11号

 株式交付は、株式交付子会社を子会社とするための制度であるため、上記(2)について、株式交付親会社が譲り受ける株式の数の下限は、効力発生日において、株式交付子会社が株式交付親会社の「子会社」となる数を内容とする必要があります(会社法774条の3第2項)。
 この場合の「子会社」とは、株式交付子会社の議決権の50%超を株式交付親会社(その子会社を含みます)が保有することになる場合を意味します(会社法2条32号の2、会社法施行規則4条の2)。

事前開示手続

 株式交付親会社は、株式交付計画備置開始日から効力発生日後6か月を経過する日までの間、以下の事項を記載した書面等を、その本店に備え置く必要があります(会社法816条の2第1項)。

株式交付計画に関する書面等に記載が必要な事項 根拠条文
(1) 株式交付計画の内容 会社法816条の2第1項
(2) 株式交付親会社が株式交付に際して譲り受ける株式交付子会社の株式の数の下限に関する定めが、会社法774条の3第2項の定める要件(株式交付子会社が効力発生日において株式交付親会社の子会社となる数を内容とするもの)を満たすと株式交付親会社が判断した理由 会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第1号
(3) 株式交付の対価等に関する定めの相当性に関する事項 会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第2号
(4) 株式交付親会社が株式交付に際して株式交付子会社の新株予約権等を譲り受ける場合の、当該新株予約権等の対価等に関する定めの相当性に関する事項 会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第3号
(5)
株式交付親会社が、株式交付子会社について次に掲げる事項を知っているときは、当該事項
  1. 最終事業年度に係る計算書類等(最終事業年度がない場合は、株式交付子会社の成立の日における貸借対照表)の内容
  2. 最終事業年度末日(最終事業年度がない場合は株式交付子会社の成立日)後の臨時決算(直近のもの)に係る臨時計算書類等があるときは、当該臨時計算書類等の内容
  3. 最終事業年度の末日後に重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象が生じたときは、その内容
会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第4号
(6) 株式交付親会社についての次に掲げる事項
  1. 最終事業年度の末日(最終事業年度がない場合は株式交付親会社の成立日)後に重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象が生じたときは、その内容
  2. 最終事業年度がないときは、株式交付親会社の成立の日における貸借対照表
会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第5号
(7) 株式交付について異議を述べることができる債権者がいる場合は、株式交付の効力発生日後における株式交付親会社の債務(当該債権者に対して負担する債務に限る)の履行の見込みに関する事項 会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第6号
(8) 株式交付計画備置開始日後、株式交付が効力を生ずる日までの間に、前各号に掲げる事項に変更が生じたときは変更後の事項 会社法816条の2第1項
会社法施行規則213条の2第7号

 なお、株式交付計画備置開始日は、次に掲げる日のいずれか早い日をいいます(会社法816条の2第2項)。

  • 株式交付計画について株主総会決議による承認(後記5参照)を受ける必要があるときは、株主総会の日の2週間前の日(書面決議の場合は、当該書面決議に係る目的である事項について提案がなされた日)
  • 株式交付親会社による、その株主に対する通知の日または当該通知に代わる公告の日(後記6参照)のいずれか早い日
  • 債権者異議手続における官報公告の日または個別催告の日(後記8参照)のいずれか早い日

株主総会決議

株主総会決議の要否

 株式交付親会社は、原則として、効力発生日の前日までに、株主総会の特別決議により、株式交付計画の承認を受ける必要があります(会社法816条の3第1項、309条2項12号)。

 株式交付親会社が株式交付において交付する対価額が、株式交付親会社の純資産額の5分の1(定款でこれを下回る割合を定めることも可)を超えない場合には、株式交付親会社やその株主に及ぼす影響は小さいといえるため、いわゆる簡易株式交付として株主総会決議は不要です(会社法816条の4第1項)。もっとも、以下の場合には、原則通り株主総会決議が必要になります。

  • 株式交付親会社が株式交付子会社の株式および新株予約権等の譲渡人に対して交付する金銭等(株式交付親会社の株式、社債、新株予約権を除きます)の帳簿価額が、株式交付親会社が譲り受ける株式交付子会社の株式および新株予約権等の額を超える場合(会社法816の4第1項ただし書、816条の3第2項)。これは、いわゆる差損が生じる場合です。
  • 株式交付親会社が公開会社でない場合(会社法816の4第1項ただし書)。

 さらに、株主総会において議案が否決されることとなる可能性のある株式を有する株主が、後記6の株式交付親会社による株主に対する通知または公告の日から2週間以内に、株式交付に反対する旨を株式交付親会社に通知した場合も、株式交付親会社において株主総会決議が必要です(会社法816条の4第2項)。

株主総会における取締役の説明義務

 前記5−1において、いわゆる差損が生じる場合(株式交付親会社が株式交付子会社の株式および新株予約権等の譲渡人に対して交付する金銭等の帳簿価額が、株式交付親会社が譲り受ける株式交付子会社の株式および新株予約権等の額を超える場合)、取締役は、株主総会においてその旨を説明する必要があります(会社法816条の3第2項)。

株式交付親会社による株主に対する通知

 株式交付親会社は、株式交付親会社の株主に対して、株式交付の効力発生日の20日前までに、以下の事項を通知する必要があります(会社法816条の6第3項)。

  • 株式交付をする旨
  • 株式交付子会社の商号および住所

 この通知の方法について会社法上特に定めはありませんが、書面によるのが一般的であると考えます。
 なお、株式交付親会社は、①株式交付親会社が公開会社である場合、または②株式交付親会社が株主総会決議により株式交付計画の承認を受けている場合、株主への通知に代えて公告を行うことができます(会社法816条の6第4項)。

反対株主による株式買取請求

 株式交付親会社の株主のうち、株式交付に反対する株主(反対株主)は、原則として、株式交付親会社に対し、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求できます(会社法816条の6第1項、2項)。なお、反対株主は、株式交付を承認する株主総会(種類株主総会を含みます)において議決権を行使できる株主である場合、当該株主総会に先立って株式交付に反対する旨を株式交付親会社に通知し、かつ、当該株主総会において株式交付に反対しなければなりません(会社法816条の6第2項1号イ)。
 反対株主は、株式買取請求権を行使する場合、株式交付の効力発生日の20日前の日から効力発生日の前日までの間に請求を行う必要があります(会社法816条の6第5項)。
 ただ、前記5−1において述べた簡易株式交付に該当し、株式交付親会社において株主総会決議が不要となる場合、会社組織の基礎に本質的な変更をもたらすものではないため、株式交付親会社の株主は株式買取請求を行うことができません(会社法816条の6第1項ただし書)。

債権者異議手続

 株式交付に際して、株式交付親会社が株式交付子会社の株式および新株予約権等の譲渡人に対して交付する対価が、株式交付親会社の株式に準ずるもののみでない場合、株式交付親会社の債権者は、株式交付親会社に対し、株式交付に関して異議を述べることができます(会社法816条の8第1項)。

 具体的には、株式交付の対価の総額(株式交付親会社の株式を含みます)のうち、株式交付親会社の株式以外の対価の合計額が、対価総額の20分の1以上である場合に、債権者異議手続が必要になります(会社法施行規則213条の7)。上記要件を満たす場合、株式交付親会社において一定の財産の流出が生じ、その債権者が害されるおそれがあるためです。

 債権者異議手続において、株式交付親会社は、下記の事項を、官報に公告し、かつ知れている債権者には、各別にこれを催告する必要があります(会社法816条の8第2項)。

  1. 株式交付をする旨
  2. 株式交付子会社の商号および住所
  3. 株式交付親会社および株式交付子会社の計算書類に関する事項
  4. 債権者が1か月を下らない一定の期間内に異議を述べることができる旨

 株式交付親会社の定款所定の公告方法が、日刊新聞または電子公告である場合、官報公告に加え、日刊新聞等の公告方法により上記①~④の事項を公告することで個別の催告は不要となります(会社法816条の8第3項)。

 債権者から異議が出た場合、株式交付をしても当該債権者を害するおそれがないときを除き、当該債権者に弁済しもしくは相当の担保を提供し、または当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託する必要があります(会社法816条の8第5項)。

事後開示手続

 株式交付親会社は、効力発生日後、遅滞なく、以下の事項を記載または記録した書面等を作成し、効力発生日から6か月間、当該書面等を本店に備え置く必要があります(会社法816条の10第1項、2項)。

事後開示として本店に備え置く書面に記載が必要な事項 根拠条文
(1) 株式交付が効力を生じた日 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第1号
(2) 株式交付親会社の株主より株式交付をやめることの請求(後記10参照)に係る手続の経過 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第2号イ
(3) 反対株主の株式買取請求手続および債権者異議手続の経過 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第2号ロ
(4) 株式交付親会社が譲り受けた株式交付子会社の株式(株式交付子会社が種類株式発行会社であるときは、株式の種類および種類ごとの数)、新株予約権の数 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第3号、4号
(5) 前号の新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合には、当該新株予約権付社債についての各社債の金額の合計額 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第5号
(6) 前各号のほか、株式交付に関する重要な事項 会社法816条の10第1項
会社法施行規則213条の9第6号

株式交付をやめることの請求

 株式交付親会社の株主は、株式交付が法令または定款に違反する場合において、株式交付親会社の株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株式交付親会社に株式交付をやめることを請求できます(会社法816条の5)。ただし、前記5−1の簡易株式交付に該当し、株主総会決議による承認が不要になる場合には、株式交付が株式交付親会社に与える影響も小さいため、この請求はできません(会社法816条の5ただし書)。

株式交付子会社の株式、新株予約権等の譲渡人と間の手続

株式交付親会社による通知

 株式交付親会社は、株式交付子会社の株式、新株予約権等の譲渡しの申込をしようとする者に対し、以下の事項を通知する必要があります(会社法774条の4第1項、774条の9)。なお、株式交付親会社が、当該譲渡しの申込みをしようとする者に対して金融商品取引法に定める目論見書を交付しているなどの場合には、当該通知は不要です(会社法774条の4第4項、会社法施行規則179条の3、会社法774条の9)。

株式交付親会社が株式交付子会社の株式、新株予約権等の譲渡しの申込をしようとする者に対し、通知する必要がある事項 根拠条文
(1) 株式交付親会社の商号 会社法774条の4第1項1号、774条の9
(2) 株式交付計画の内容 会社法774条の4第1項2号、774条の9
(3) 株式交付の対価について参考となるべき事項 会社法774条の4第1項3号
会社法施行規則179条の2第1項1号、2項、3項、774条の9
(4) 株式交付親会社の計算書類等に関する事項 会社法774条の4第1項3号
会社法施行規則179条の2第1項2号、4項、774条の9

株式交付子会社の株主および新株予約権者による申込み

 株式交付子会社の株式、新株予約権等の譲渡しの申込みをする者は、譲渡しの申込みの期日までに、下記の事項を記載した書面を株式交付親会社に交付する必要があります(会社法774条の4第2項、774条の9)。

  1. 申込みをする者の氏名または名称および住所
  2. 譲り渡そうとする株式交付子会社の株式の数(株式交付子会社が種類株式発行会社であるときは、株式の種類および種類ごとの数)、新株予約権等の内容および数

 なお、譲渡しの申込みの期日において、申込者が譲渡しの申込みをした株式交付子会社の株式の総数が、株式交付計画に定めた下限の数に満たない場合(つまり株式交付により株式交付親会社が株式交付子会社の議決権を50%超取得することとならない場合)、株式交付を行えないことになります。この場合、後記11−3 および11−4の手続は不要となり、申込者は後記11−5の義務を負いません。また、株式交付親会社は、申込者に対し、株式交付をしない旨を通知する必要があります(会社法774条の10)。

株式交付親会社による割当て

 株式交付親会社は、前記11−2の申込みを行った株式交付子会社の株主および新株予約権者の中から、株式交付親会社が株式および新株予約権等を譲り受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる株式交付親会社が譲り受ける株式交付子会社の株式および新株予約権を定める必要があります(会社法774条の5第1項、774条の9)。

 この場合、株式交付親会社は、申込者に割り当てる株式の数の合計が株式交付計画において定めた下限の数を下回らない範囲内で、当該株式の数を当該申込者が申込みを行った数よりも減少することができます(会社法774条の5第1項)。また、株式交付親会社は、申込者に割り当てる新株予約権等の数を、当該申込者が申込みを行った数よりも減少することができます(会社法774条の9)。

 株式交付親会社は、効力発生日の前日までに、申込者から譲り受ける株式交付子会社の株式および新株予約権等の数を申込者に通知することが必要です(会社法774条の5第2項、774条の9)。

総数譲渡し契約

 株式交付子会社の株式または新株予約権等を譲り渡そうとする者と、株式交付親会社の間で、総数の譲渡しを行う契約(総数譲渡し契約)を締結する場合、前記11−1から11−3の手続は不要です(会社法774条の6、774条の9)。

譲渡し

 申込者が株式交付親会社より前記11−3の割当ての通知を受け、または株式交付親会社との間で前記11−4の総数譲渡し契約を締結した場合、当該株式および新株予約権等の数について譲渡人となり、効力発生日に当該株式および新株予約権等を株式交付親会社に給付する義務を負います(会社法774条の7、774条の9)。

 かかる「給付」には、株式、新株予約権等の移転を第三者に対抗するために必要になる行為も含まれます。具体的には、株式の場合、株式交付子会社が株券を発行する会社であるときの株券の交付や、株式交付子会社が株券を発行しない会社であるときの株主名簿の名義書換がこれにあたります(会社法128条1項、会社法130条)。また、新株予約権等の場合、新株予約権原簿の名義書換等があります(会社法257条1項)。

効力発生

 株式交付親会社は、効力発生日に、前記11−5により給付を受けた株式交付子会社の株式および新株予約権等を譲り受けるとともに、譲渡人は、効力発生日に、株式交付親会社の株主等になります(会社法774条の11第1項~4項)。

その他

 株式交付における譲渡しの対象となる株式および新株予約権等に譲渡制限が設定されている場合、譲渡承認手続を経る必要があります。
 また、株式交付子会社が上場会社であるなど有価証券報告書を提出している会社である場合、株式交付における株式および新株予約権等の譲渡しに際して金融商品取引法に定める公開買付規制も及びますので、当該規制の対象になる場合にはこれに従った手続の実施も必要となります。

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