内部統制システムについての決定と開示

コーポレート・M&A

 内部統制システムについて取締役会で決議したのですが、内容を公表しなければならないのでしょうか。

 内部統制システムの整備の決定・決議の内容の概要、運用状況の概要は、事業報告の記載内容となります(会社法施行規則118条2号)。そして、事業報告は定時株主総会に提出・提供されるので、内部統制システムの内容も開示されることになります(会社法438条1項)。

解説

目次

  1. 内部統制システムと事業報告
    1. 事業報告の記載内容
    2. 定時株主総会での提出・提供
    3. 計算書類・事業報告の閲覧等
  2. 内部統制システムの監査

内部統制システムと事業報告

事業報告の記載内容

 内部統制システムの整備の決定・決議の内容の概要、運用状況の概要については、事業報告に記載しなければなりません(会社法施行規則118条2号)。
 そして、取締役は、計算書類と事業報告を定時株主総会に提出・提供し、その内容を報告しなければなりません(会社法438条1項、3項)。

定時株主総会での提出・提供

 取締役会設置会社においては、定時株主総会の招集通知の際に、計算書類・事業報告が提供されるので(会社法437条、会社法施行規則133条)、実際の定時株主総会では、改めて出席株主に対して計算書類・事業報告を書面で配布する必要はなく、例えば、大型スクリーンに映すことで「提出」したと言えるでしょう。

 これに対し、取締役会非設置会社においては、必ずしも計算書類・事業報告が招集通知に添付されるわけではありません。そのため、定時株主総会においては、計算書類・事業報告を書面で配布しなければならないと、これらを「提供」したとはいえないと考えられます。

計算書類・事業報告の閲覧等

 計算書類・事業報告、これらの附属明細書等は、定時株主総会の日の1週間(取締役会設置会社は2週間)前の日から5年間本店に備え置かれ、支店においては3年間備え置かれます。
 株主・債権者は、営業時間内であればいつでも、これを閲覧し、コピーをもらうことができます(コピーについては費用がかかります)(会社法442条)。

内部統制システムの監査

 事業報告は、監査の対象となり、これを受け取った監査役(監査役会・監査等委員会・監査委員会)が、内部統制システムの整備に関する決定内容が相当でないと認めるときは、その旨とその理由が監査報告の内容となります(会社法施行規則129条、130条2項2号、130条の2第1項2号、131条1項2号)。
 なお、会計監査人設置会社において、事業報告は会計監査人による監査の対象とはなっていません(会社法436条2項参照)。

この実務Q&Aを見ている人はこちらも見ています

無料会員登録で
リサーチ業務を効率化

1分で登録完了

無料で会員登録する