新時代の働き方を考える「HR Innovation Conference 〜人事・労務の最新動向〜」講演レポートPR

人事労務

目次

  1. 日本が抱える労働法的問題点
  2. 変わり続けるために組織はどうあるべきか?
  3. これからの個人のあり方
  4. 労働法のあるべき姿
  5. 他部門の業務効率化にも寄与する労務DX実現の3つのヒント
  6. バックオフィス業務改善に向けた、SaaSの導入を成功させる方法

働き方改革の動きもあり、様々な雇用形態や法改正に対応した就業規則の整備や勤怠管理など、多様な人材が柔軟に働ける環境と組織・制度改革の重要性は高まっています。その一方で、具体的な施策を検討するうえで、何をどうすれば良いのかお悩みの方も多いのではないでしょうか?

2月17日に開催された「HR Innovation Conference 〜人事・労務の最新動向〜」では、人事労務分野を得意とする弁護士や先進的な取り組みを進める企業を迎え、施策を検討・実施するうえで押さえておくべきポイントや、新時代の働き方について紐解きました。

日本が抱える労働法的問題点

KKM法律事務所 代表弁護士 倉重公太朗氏と株式会社メルカリ 執行役員 CHRO 木下達夫氏は、非連続な成長を生み出す「組織・個人・法制度」 のあり方について対談しました。

倉重氏は、まず、日本が抱えている労働法上の問題点を説明しました。特に、雇用が固定化されており人材の流動性が低いことは、日本企業の閉塞感に繋がっているといいます。

次に、働き方や価値観が変わってきているなかで、終身雇用や年功序列のような過去の制度は本当に合理的なのだろうか?と疑問を投げかけ、先が読めない時代に生き残る企業は、最善の手を尽くし、常に変わろうとしている企業だと説明しました。

左から、KKM法律事務所 代表弁護士 倉重公太朗氏、株式会社メルカリ 執行役員 CHRO 木下達夫氏

左から、KKM法律事務所 代表弁護士 倉重公太朗氏、
株式会社メルカリ 執行役員 CHRO 木下達夫氏

変わり続けるために組織はどうあるべきか?

倉重氏は、多くの人が働きやすい環境を整えることが重要であると述べ、従業員に対して企業が向かう方向性を伝えることの大切さと、人事戦略に基づいた制度変更の重要性について話しました。

倉重氏の話を受け、木下氏は、非連続な成長を実現するうえで、ミッションやバリューに基づいた組織や文化の重要性を説明しました。

また、木下氏は、メルカリのパーパス経営について話し、2月1日に新たに策定した「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」というグループミッションと、3つのバリュー「Go Bold(大胆にやろう)、All for One(全ては成功のために)、Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」を紹介しました。

メルカリの新グループミッション

メルカリの新グループミッション

これからの個人のあり方

では、これから働く個人はどのようにあるべきでしょうか?

倉重氏は、不確実性が強い時代において、自身のキャリアを主体的に選択することが大切だと話しました。

木下氏は、メルカリの人事部門では「個人と会社のWIN-WIN」をビジョンに掲げていると話し、個人の力を引き出すための打ち手を紹介しました。
まず、社員体験(Employee Journey)に基づいたKPIの設定と人事制度を設計しているといいます。
また、世界50カ国以上、2,184名が集うメルカリでは、マネージャーの研修に注力しているという。メンバーが多国籍化するなかで、それぞれの違うニーズを踏まえたうえでスキルデベロップメントを支援するための取り組みも行なっているといいます。

Employee Journey に基づいたKPIと人事制度の設計

Employee Journey に基づいたKPIと人事制度の設計

労働法のあるべき姿

倉重氏は、日本の労働力不足について、外国人の採用をしていかなければ企業は生き残れないだろうと話し、その際に日本の法制度が壁になる可能性を指摘しました。また、多様な人材の採用が必要な令和において、昭和に形成された「正社員」像の見直しが必要であるといいます。そしてこれからどういう社会を目指すべきかについて、倉重氏は「新時代の日本型雇用グランドデザイン7項目」を提示して、対談を締めくくりました。

新時代の日本型雇用グランドデザイン7項目

新時代の日本型雇用グランドデザイン7項目

他部門の業務効率化にも寄与する労務DX実現の3つのヒント

株式会社マネーフォワード HRソリューション本部 フィールドセールス部 高橋翔氏は、労務DXを実現させる秘訣を紐解きました。

高橋氏は、まず労務DXの現状として、80%以上の企業がまだ取り組んでいない一方、その半数は労務DXを進める意思はあると説明しました。労務DXが進まない要因として、「変化は面倒」という企業文化や固定観念があると話します。

次に高橋氏は、労務DXは労務担当者の業務だけが効率的になるのではなく、他部門にもメリットがあると話しました。労務DX実現のヒントとして、「他部門にもメリットがあることを理解する」「導入時の社内コミュニケーションを工夫する」「スモールスタートで成功体験を作る」の3つを自社のクライアントの事例を紹介しながら説明しました。

最後にバックオフィス全体の業務をカバーするマネーフォワードクラウドを紹介しました。 勤怠や給与人事管理など、企業がそれぞれのペースで必要なところから順番にクラウドサービスを導入することができるという特徴を話しました。

株式会社マネーフォワード HRソリューション本部 フィールドセールス部 高橋翔氏

株式会社マネーフォワード HRソリューション本部 フィールドセールス部 高橋翔氏

バックオフィス業務改善に向けた、SaaSの導入を成功させる方法

jinjer株式会社 執行役員 本田泰佑氏は、バックオフィス業務改善に向けた、SaaSの導入を成功させる方法を話しました。

まず、本田氏は、急増する人事システムの課題として、中長期のデータ活用を見据えずに、短期的なメリットに注視して手軽なクラウドサービスの導入を行う企業が散見されると指摘。その結果、急な対応によってシステムの乱立が起きているといいます。

次にクラウドサービスの市場動向として、従来は、製品ごとにデータベースをもつ構造が主流だったものの、最近では統合データベース構想が注目されていると話します。 データの一元管理によって離職防止や最適な人材配置を実現し、生産性の向上・事業成長へ貢献すると説明しました。

最後に、SaaSの導入を成功させる方法として、ユースケースを用いて、業務見直しからシステム導入やシステムの刷新に取り組むことの重要性を解説しました。

業務見直しからSaaSの導入を成功させた事例

業務見直しからSaaSの導入を成功させた事例

その他、株式会社あしたのチームによる『「企業の成長は、いつも人がつくる。」では、人をどう育てますか?』、株式会社ヒューマンテクノロジーズによる「DX化で法改正にも対応!トラブルを未然に防ぐクラウド勤怠管理とは」、株式会社チームスピリットによる「バックオフィス業務の一元管理で強固な企業ガバナンスを実現 ~次の時代の勤怠管理システム“TeamSpirit”のご紹介~」と題する講演が行われました。


働き方の多様化が進んでいる昨今、法改正への対応や人事労務DXの重要性がますます増しています。

本セミナーを、自社の制度や導入ツールを改めて見直す機会にしていただけると幸いです。

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