BUSINESS LAWYERS LIBRARYを活用し、急成長スタートアップの一人法務として多様な業務へ対応 株式会社コドモンのBUSINESS LAWYERS LIBRARY導入・活用例

法務部

目次

  1. 1つの業界で異なる事業を展開する難しさ
  2. 導入にあたっては、紙の書籍のコストと比較して社内に説明
  3. リサーチの速度と正確性が向上し、所要時間が半分以下になった分野も
  4. マネージャーや経営企画、経営陣と定期的に情報交換し、論点や規制法令を先回りでリサーチ

「子どもを取り巻く環境をテクノロジーの力でよりよいものに」をミッションに、保育・教育施設向け業務支援システム「CoDMON」をはじめ、保育・教育の領域で多様なサービスを展開するスタートアップ企業、株式会社コドモン。急成長する同社において、一人法務として多岐にわたる業務を担当しているのが、コーポレート統括部 法務 多田昂正氏です。

特定の業界において多岐にわたる事業を展開するなか、リサーチ業務をBUSINESS LAWYERS LIBRARYによってどのように効率化しているのかを伺いました。

1つの業界で異なる事業を展開する難しさ

まずは法務部門の体制や担当領域を伺えますか。

法務部門はコーポレート統括部の経営管理グループ内にあり、私が入社した2021年6月に立ち上げたばかりの組織です。増員を図ろうとしているところですが、現在メンバーは私だけの「一人法務」です。

最も多いのは契約関連の業務です。そのほか、新規事業立ち上げ時のスキーム考案をサポートしたり、最近では個人情報保護法改正への対応があったりと、幅広い領域を担当しています。営業からカスタマーサクセスまで、あらゆる方面からの法務相談もたくさんいただきますね。非上場ということもあり、機関法務に関する業務は現状では多くありませんが、組織が大きくなってきて増加傾向にあります。

法務組織の立ち上げからどのようにして現在のような担当領域へと広げられていったのでしょうか。

法務部門はコーポレート担当役員の仕事を切り出す形でできたので、立ち上げ当初は、法務がどういうことをする部署なのかという共通認識がなく、自分に求められる役割も明確ではありませんでした。とはいえ、法務はコドモン初でしたので、日々契約書レビューや相談対応は行わなければならない状態です。そこでまずは目の前の業務に対応していくことで、各事業の特徴やスキーム、組織構造を少しずつ把握し、法務による対応が必要な領域を定めていきました。

貴社の事業の特徴などから日ごろ気をつけられている点はありますか。

コドモンは、保育・教育業界のなかで複数の事業を行っているのが特徴です。そのため、事業ごとに異なる規制法令を把握していくことが重要です。1つの事業を異なる業界に展開するのであれば、法務的な土台はあまり変わりませんが、異なる事業を1つの業界で展開しようとすると、事業ごとの状況や関わる規制に応じたアドバイスを行う必要があります。たとえば当社では人材系の事業も手掛けていますが、そこで行う施策が職業紹介事業にあたるのか、募集情報等提供事業にあたるのかは、実際のビジネスに当てはめて考えなければなりません。

関連する法令が多岐にわたると、リサーチ業務の量も多くなると思います。

はい。論点を深堀りしたい場合や、複数のアプローチで検討したい場合などには、特にリサーチを重ねますし時間をかけますね。当社では労務のサポートも法務の担当領域ですが、私は労務領域の経験があまりないので、さまざまな書籍を調べて複数の考え方をもとに適切な判断ができるよう気をつけています。

多田昂正氏

多田昂正氏

導入にあたっては、紙の書籍のコストと比較して社内に説明

BUSINESS LAWYERS LIBRARY(BLL)を導入されていますが、BLLを使ってどのようにリサーチを進められているのでしょうか。

たとえば論点が見えにくい場合は、インターネット検索で幅広い情報にあたって取っ掛かりをつかみ、論点を絞ったうえで、BLLで書籍を探していきます。

BLLの導入以前はどのような進め方だったのでしょうか。

当社の法務部門はできたばかりで蔵書がほとんどなかったため、基本的にはインターネットを使ってリサーチし、条文や判例にあたるという流れで進めていました。しかし、条文の規定がないケースや、妥当な判例がないことからそれだけでは結論を出せないケースも多くあり、かといって、顧問弁護士に毎回相談するわけにもいかないという状況に課題を感じていました。それを解決するのが、電子書籍のサブスクリプションサービスだったということです。

こうしたサービスがあることをどのようにして知りましたか。

法務担当者のコミュニティ内で他社のサービスが紹介されており、まずはトライアルで使ってみました。実際に利用してみると、これはまさに自分が求めていたものだと感じ、類似サービスを探したところ、BLLがあることを知りました。最初にトライアルで利用したサービスは、企業法務に関する書籍のラインナップの弱さがネックでしたが、BLLは雑誌も含め企業法務関連の書籍数が多く、実務のサポートとなる書籍も充実していたので、本格導入に至りました

BLLの導入に向けて社内ではどのように説明されましたか。

導入にあたっては、主に予算的な面から説明しました。これまでの書籍の購入実績に加え、予算に余裕があれば買いたかった本の合計金額と、BLLの利用料金を比較しました

当社では、初の法務組織ということで社内の期待値が高かった一方で、環境が整備されていないなか、経営側でも法務の判断スピードや精度を上げることが必要だという認識があったため、BLL導入以前は紙の書籍も一定量購入していました。ただ、書籍購入のコストの高さはやはり課題でしたので、その予算削減ができるというメリットを押し出した形です。

加えて、紙の書籍でも情報が古くなり将来的に買い換えが必要になるので、継続的なコストがかかるという説明もしました。そうすると、サブスクリプションの継続的なコストがデメリットに見えにくくなります。どちらも同じ土俵に乗せたうえで、コストメリットを説明できたのはよかったと思っています。

またスムーズに導入できた背景として、普段のやり取りのなかで経営陣や事業部との信頼関係を構築していたことも大きかったと思います。幅広い業務に追われるなか、正直いっぱいいっぱいな面もありましたが、単にYES/NOを判断するのではなく、ビジネスを推進するようなサポートを心がけていたので、そこを評価してもらえていたという実感もあります。

リサーチの速度と正確性が向上し、所要時間が半分以下になった分野も

BLL導入後の効果について教えてください。

一番大きく変わったのは、回答するときの法務としての自信ですね。「たぶんこれで間違いないんだけど、この事例だと確証が持てない……」という状況はどうしても生まれますし、法務はそうした判断の連続です。しかし、裏付けのある雑誌や複数の書籍を参照するだけで、確証が持てない部分を減らしたり、回答の確度を上げたりできるので、リサーチの速度も正確性も向上していると思います。

速度が向上したということですが、効率性の観点についてはいかがですか。

特に自分の経験が浅い分野のリサーチは、明らかに速くなりました。案件にもよりますが、時間でいうと半分以下になっていると思います。経験が浅い領域だと土台となる知識を確認するところから始まりますが、その際インターネットの情報だけに頼るのは本当に危険なんですよね。BLLによって信頼性と正確性が高い情報にすぐにあたれるようになったので、効率的なリサーチができるようになりました。

そのほかに活用いただいているBLLの機能やサービスはありますか。

BLLの法人プランを契約していると、有料セミナーにお得に参加できるサービスがありますが、それを活用して、先日法務のプロジェクトマネジメントに関するセミナー 1 を聴講しました。もとが有料のセミナーということもあり、競合他社の無料セミナーよりも充実した骨太の内容という印象です。特に実務のノウハウや心構えなどを経験豊富な方が講演されているのがありがたいですね。

  • BUSINESS LAWYERSが開催するセミナーは、こちらからご確認いただけます。
    (一部、特別料金が適用外のセミナーや、他社主催によるセミナーも含まれます。あらかじめご了承ください。)

多田昂正氏

マネージャーや経営企画、経営陣と定期的に情報交換し、論点や規制法令を先回りでリサーチ

業務効率化やテクノロジー活用へ向けた取り組みとして、現在検討されていることはありますか。

業務効率化はどんどん進めていきたいと考えています。特に当社は一人法務ということで、いかにコストをかけずに主要な業務を効率化できるかという視点が重要です。現在は、時間もないなか、どうしても書類管理が後回しになってしまっています。ツールはすでに導入していますが、リモートワーク環境との兼ね合いもあるなか、書類の管理・運用をよりスムーズに行えるようにしていきたいと考えています。

また、数名規模の他社の法務部門ではツールを活用して事業部を含めた業務フローを整備されているケースも増えてきているようなので、当社としても自社に合った体制を構築していきたいです。その際には、事業部にもわかりやすく、法務も対応しやすいツールがあるといいなと思っています。

事業部との連携を意識されているなかで、事業部との関わりにおいて、多田さんが意識されていることはありますか。

経営企画チームや各事業のマネージャーだけでなく、経営陣とも1on1を行い、事業や社内の動きについてざっくばらんに情報交換する機会を設けています。まだ決定していないようなことでも、新しいことをしたいという話を経営企画メンバーから聞いたときには、論点になりそうな部分や規制法令などについて先回りして調べておき、「先週聞いたあの件ですが、この辺りにリスクがありそうなのでスキームを考えるときにはチームに入らせてください」という形であらかじめ伝えておくよう心がけています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

当社では、法務に限らずそれぞれのメンバーが、会社のミッションを実現するために自分の果たすべき役割について考え、そこに向かって走っていくというカルチャーがあります。私個人としては、事業に踏み込んだ法務でありたいという思いがありますし、法務組織としては、事業を推進するために何をすべきかという視点から、守るべきところは守り、攻めるべきところは攻め、事業部門と一緒にビジネスを進めていけるような体制をつくっていきたいと考えています。

株式会社コドモン 会社概要

子どもを取り巻く環境をより良くするための事業を手掛け、働く人にとっても働きやすい組織づくりを体現。子育てに優しい社会に変わるよう多角的に環境整備を行い、社会に貢献する。こども施設職員の労働環境を整え、保育・教育の質向上を支える子育てインフラとしての保育ICTシステム「コドモン(https://www.codmon.com/)」の開発・提供。その他、保育士採用を支援するウェブサービス「ホイシル(https://www.hoicil.com/)」、保育園向け写真ネット販売「コドモンプリント(https://www.codmon.com/print/)」、こども施設を対象とした専門のECサイト「コドモンストア(https://store.codmon.com/)」、現場で働く保育者の資質や専門性向上を目的としたオンライン研修サービス「コドモンカレッジ(https://college.codmon.com/)」などを展開。
「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」法人プランについて

「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」は、以下の特徴・機能を備えた法律書籍・雑誌の月額閲覧サービスです。
  • 1,300冊以上の書籍・雑誌のオンラインでの閲覧(2022年5月現在)
  • PCに加え、タブレット・スマートフォンによる書籍・雑誌の閲覧
  • タイトル・本文について、キーワードによる書籍・雑誌の横断的な検索
また、本サービスでは法人向けの年間契約プランを提供しています。サービスの詳細はこちらからご確認いただけますので、この機会にぜひ法人プランを活用のうえ、実務にお役立てください。

新型コロナウイルスによる影響が続くなか、「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」が新しい働き方に取り組む法務ご担当者様の一助になれば幸いです。

(文:周藤 瞳美、写真:弘田 充、取材・編集:BUSINESS LAWYERS 編集部)

この特集を見ている人はこちらも見ています

無料会員登録で
リサーチ業務を効率化

1分で登録完了

無料で会員登録する