ソフトバンク買収に、LINE上場 - 2016年第3四半期は大型案件が乱立
コーポレート・M&A
トムソン・ロイターは10月に、2016年第3四半期(7〜9月)における「M&A市場」「株式資本市場」等のリーグテーブルを公表しました。
今回、BUSINESS LAWYERS編集部では、同社のデータを参考に、日本市場の動向についてまとめました。
ソフトバンクによるアーム・ホールディングス買収が話題に
2016年第3四半期の日本市場におけるM&A公表案件は、トムソン・ロイターの調査によると13.8兆円、案件数ベースでは2422件に達し、過去最高件数となりました。また、ランクバリューは前四半期(4〜6月)の3兆円から2倍超となる6.2兆円、四半期ベースでは歴代2位の高水準を記録しました。
今回注目された買収案件は何と言ってもソフトバンクによるアーム・ホールディングス買収でしょう。同社によると、前四半期に公表されたテンセントホールディングスによるスーパーセル買収案件のランクバリュー8937億円を大きく上回り、アーム・ホールディングス買収のランクバリューは3兆2424億円となりました。
国内市場は2011年の震災以降、低迷していましたが、「金額・案件数ともに、震災以前の水準を取り戻した」と同社は述べています。
なお、日本企業関連のランクバリューベースにおけるアドバイザーランキングは下記の通りとなっています。
新規公開案件の取引金額はLINEが2016年最大規模
2016年第3四半期の日本における株式・株式関連市場の資金調達規模は、同期比45.5%減少となる2兆円となりました。第3四半期ベースでは3兆円台で推移していた過去3年間と比較して、大幅に減少する結果となりました。案件数ベースでは、前年同期より55件減少となる143件でした。
既公開案件においては、9月にリクルートホールディングスによる2300億円の大型案件があったものの、既存公開市場全体における取引金額の減少は顕著となり、9210.1億円で前年同期2.2兆円から大幅に減少しました。案件数においても、昨年同期比から40.8%減少となる61件に留まる結果となりました。
一方、新規公開の取引金額は6090.2億円と、前年同期96.7%の増加を記録しました。国内新規公開案件では、LINEが2016年の最大規模となりました。案件数ベースでは、これまで第3四半期ベースでは、過去6年間増加基調で推移していましたが、前年同期比1.5%減と微減する結果に。
なお、グローバル株式・株式関連おけるブックランナーランキングは下記の通りとなっています。
(構成:BUSINESS LAWYERS編集部)