インドでの会社設立に必要な取締役の人数は
国際取引・海外進出インド子会社(非公開会社)を設立するため、同社の取締役の候補者を検討しています。 設立時は小回りの利くように取締役は1名にしておきたいのですが、可能でしょうか。
非公開会社においては、取締役は最低2名必要ですので、取締役を1名とすることはできません。
解説
会社設立にあたって必要な取締役の人数
非公開会社においては、取締役は最低2名必要ですので、取締役を1名とすることはできません。
なお、公開会社の場合は、最低3名必要です。
会社の種別 | 取締役の最低必要人数 |
---|---|
非公開会社 | 2名 |
公開会社 | 3名 |
一人株主会社の特例
新会社法において一人株主会社の制度が導入され、一人株主会社においては、取締役は1名とすることも可能ですが、一人会社を設立できる者は、インド国籍を保有し、インドに居住する自然人に限定されているため、日系企業がこれを利用する例はないと思われます。
最低1名は一定期間インドに滞在している必要がある
また、公開会社、非公開会社を問わず、1 名以上の取締役が前年において合計 182日以上インドに滞在していることが義務付けられており、かかる居住性を満たす取締役が最低1名必要となる点にも留意が必要です。

大河内 亮弁護士
アンダーソン・毛利・友常 法律事務所 外国法共同事業
- コーポレート・M&A
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2003年東京大学法学部卒業。2004年弁護士登録(第二東京弁護士会)。アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー弁護士。一般企業法務のほか、国内外の企業買収、合弁事業、企業組織再編などを多く扱う。国際的取引案件においては、とりわけインド・スリランカ・バングラデシュ等の南アジア地域、タイ・ベトナム・インドネシア等の東南アジア地域、アフリカ地域などの新興国に進出する企業に対するアドバイスを行っている。