最新判例による税務コンプライアンス
第4回 不動産取得税を減額する特例に対する裁判所の解釈 1棟ごとの戸数か複数棟の合計戸数か
1棟ごとの戸数で判断すべきとされた事例 税法の解釈は文理解釈が原則 税法の解釈は、法律の文言通りに解釈する文理解釈が原則とされています。むやみに法律の文言を拡張したり、法律の文言から類推して解釈することは許されません。そうでなければ、税金が課される場合と課されない場合との区別が不明確になって混...

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最新判例による税務コンプライアンス
1棟ごとの戸数で判断すべきとされた事例 税法の解釈は文理解釈が原則 税法の解釈は、法律の文言通りに解釈する文理解釈が原則とされています。むやみに法律の文言を拡張したり、法律の文言から類推して解釈することは許されません。そうでなければ、税金が課される場合と課されない場合との区別が不明確になって混...
最新判例による税務コンプライアンス
株式を時価よりも低い払込価額で引き受けた場合の課税 株式を時価よりも低い払込価額で引き受けた場合、引き受けた者は、時価と払込価額の差額の贈与を受けたことになります。たとえば、株式の時価が100で払込価額が10とすると、100-10=90の贈与を受けたことになります。このため、原則として、株式の取...
最新判例による税務コンプライアンス
グループ法人税制とは グループ法人税制とは、100%の資本関係で結ばれた企業グループの内部で行われる一定の取引から生じる損益を繰り延べる税制をいいます。たとえば、そのような企業グループ法人同士で不動産を譲渡した場合、一般に、不動産の譲渡から生じる損益は税務上繰り延べられ、その後、グループ外の者に...
最新判例による税務コンプライアンス
恒久的施設とは企業が事業を行う一定の場所 恒久的施設とは、企業がその事業の全部または一部を行っている一定の場所をいい、事務所や工場などがこれに該当します。外国企業の日本における課税関係は、日本国内の恒久的施設を通じて事業を行っているか否かで大きく変わります。たとえば、米国企業がインターネットを経...
2015年12月24日に、「平成28年度税制改正大綱」が閣議決定され、電子帳簿保存法におけるスキャナ保存の要件が大幅に緩和されることになりました。電子帳簿保存法の改正は2年連続となり、加速度的に規制緩和が進んでいる状況です。今回の法改正では、これまで領収書をのり付けして提出しなければいけなかったよ...
最新税務判例ポイント解説
同族会社の行為計算否認規定 東京高裁は、平成27年3月25日、同族会社の行為計算否認規定の適用をめぐる税務訴訟の判決理由において、同規定の適用基準について従来よりも踏み込んだ判断を示しました。 同族会社とは、例えば、子会社の株式全てを親会社が保有している場合の当該子会社など、少数の株主または社...
最新税務判例ポイント解説
文言解釈が原則とされる税法 東京高裁は、平成27年2月25日、外国子会社合算税制の適用をめぐる税務訴訟の判決理由において、税法の文言とは異なる解釈を示す通達の適法性を認める旨、判示しました。 国は、法律の根拠に基づくことなく、税金を賦課・徴収することはできないとされています(租税法律主義、憲...
最新税務判例ポイント解説
債権流動化の会計処理をめぐる税務訴訟 東京高裁は、平成26年8月29日、債権流動化の会計処理をめぐる税務訴訟において、注目すべき納税者逆転勝訴判決を下しました。 法人税法上の税務処理は、原則として、一般に公正妥当と認められる会計処理(「公正妥当な会計処理」)の基準に従うこととされています(同...
最新税務判例ポイント解説
移転価格税制における比較可能性 移転価格税制とは 東京地裁は、平成26年8月28日、移転価格税制における比較可能性の判断について注目すべき納税者勝訴判決を下しました(東京高裁判決平成27年5月13日により控訴棄却、確定)。 移転価格税制とは、例えば、日本の親会社が海外子会社との間で取引(国外...
税務調査と弁護士 「税務調査に弁護士が必要である」というと多くの人は首をかしげるかもしれない。確かにこれまで、税務において弁護士が活躍する場面としては、税務争訟が主で、税務調査において弁護士が活躍するということはあまり多くなかったと言えるだろう。 しかし、筆者はあえて、「税務調査に関する業務...