ベトナム国営企業の民営化および投資に関する法規制の動向と留意点
民営化が進むベトナムの国営企業 ベトナムでは、依然として国営企業が経済に占める割合は大きく、国営企業の非効率な経営が更なる経済成長の障害となっているとの指摘が近時多くなされています。 そこで、ベトナム政府は、国営企業の株式を外国の投資家に売却する(いわゆる民営化)ことによって外国投資を呼び込...
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民営化が進むベトナムの国営企業 ベトナムでは、依然として国営企業が経済に占める割合は大きく、国営企業の非効率な経営が更なる経済成長の障害となっているとの指摘が近時多くなされています。 そこで、ベトナム政府は、国営企業の株式を外国の投資家に売却する(いわゆる民営化)ことによって外国投資を呼び込...
デューデリジェンス実施上の留意点(総論) 一般的に、ベトナムでは、先進諸国と比べてM&A取引に慣れていない企業が多く、デューデリジェンス(以下、「DD」)の際に、タイムリーに適切な内容の資料を入手することに苦労するケースも多く見られます。たとえば、資料請求リストに記載の資料と開示された資...
はじめに ベトナム企業にとって、日本企業は、その技術や経営ノウハウに対する期待も高く、投資家としての出資を期待されていることから、日本企業によるベトナム企業へのM&Aの件数も堅調に推移しています。 M&A取引において用いられるスキーム M&A取引で実務上採られるスキ...
はじめに 近時のベトナムにおける証券市場の発展を受けて、M&Aの買収対象会社が上場会社であるケースも増えています。 上場会社の株式を取得する場合には、①公開会社(=「上場会社」を含むより広い概念)に適用がある規制、②上場株式に適用がある規制、の2種類の規制に留意する必要があります。...
はじめに ベトナムで新たに合弁会社を設立して合弁相手との間で合弁契約書を締結する場合や、ベトナム企業を対象会社とするM&A取引において相手方の株式すべての買い取りを行わず、ベトナム側のパートナーが残存する場合等においては、合弁契約書や株主間契約書を締結することになります(以下、合弁契約書...
競業禁止と営業秘密漏えい防止 事例 日本企業Aは、ベトナムの現地パートナーであるBと、合弁会社Cを設立した。Cへの出資比率は、Aは70%、Bが30%である。ところが、合弁事業を開始して一定期間が経過した後に、Bが、かつて合弁会社に派遣していた自らの従業員を通じて、合弁会社の事業と競合する事業を...
はじめに 本稿では、マイノリティ出資者としてベトナム企業と合弁契約書や株主間契約書を締結する場合の留意点について解説します。 なお、マジョリティ出資者としてベトナム企業と合弁契約書や株主間契約書を締結する場合の留意点については、「ベトナム企業と合弁契約書や株主間契約を締結する際の留意点~マジョ...
合弁会社設立の手続 ベトナムにおいて合弁会社を設立する場合の基本的な流れは次のとおりです。 (※1)日本の投資家がベトナムの投資家とベトナムで合弁会社を設立する場合には、それぞれが直接の出資者になることが通常ですが、ベトナム以外の第三国の外国投資家とベトナムにおいて合弁事業を展開す...
ベトナムでの模倣品の流通状況 ベトナムでは、ハノイを中心とする北部、ホーチミンを中心とする南部を起点として、ベトナム全土にわたり、模倣品が氾濫しています。このように、ベトナムでは、知的財産権に関する消費者の意識の低さや、海賊版の横行等の商慣習から、依然として知的財産権の侵害が広く容認されているの...
法制度の沿革 ベトナムにおいて、憲法や土地法等の基礎法の多くは、旧ソ連時代のソ連法をベースに制定された歴史があります。その後の改正によって、日本を含む欧州大陸法や英米法の考え方を急速に取り入れて、現在はかなり変容していますが、基本的な構造や基本思想は、いまだ旧ソ連法時代のものが色濃く残っている部...