匿名加工情報の提供を受けた匿名加工情報取扱事業者の義務は

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 取引先から匿名加工情報の提供を受けた事業者にはどのような義務がありますか。

 第三者提供時の公表・明示義務、識別行為の禁止義務、安全管理措置、苦情処理措置、公表等の努力義務が課せられています。

解説

目次

  1. 匿名加工情報の提供を受けた匿名加工情報取扱事業者に適用されるルール
  2. 匿名加工情報の第三者提供時の公表・明示義務(改正個人情報保護法37条、個人情報保護法施行規則23条、GL(匿名加工情報編)3-5)
  3. 識別行為の禁止(改正個人情報保護法38条、GL(匿名加工情報編)3-6)
  4. 匿名加工情報の安全管理措置等

※本QAの凡例は注のとおりです1

匿名加工情報の提供を受けた匿名加工情報取扱事業者に適用されるルール

 匿名加工情報取扱事業者は、自ら個人情報を作成したもの以外の匿名加工情報(すなわち、第三者提供を受けた匿名加工情報)について以下の義務を負います(個人情報保護法37条~39条)。

 匿名加工情報の作成者・受領者・提供者に適用されるルールの全体像については「個人データを匿名加工情報として利用するにはどうすればよいか」を参照ください。

匿名加工情報の第三者提供時の公表・明示義務(改正個人情報保護法37条、個人情報保護法施行規則23条、GL(匿名加工情報編)3-5)

 匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報を第三者に提供するときは、インターネットの利用その他の適切な方法により、あらかじめ、第三者に提供される匿名加工情報に含まれる個人に関する情報の項目およびその提供の方法について公表しなければなりません。また、当該第三者に対して、電子メールを送信する方法または書面を交付する方法その他の適切な方法により、当該提供に係る情報が匿名加工情報である旨を明示しなければなりません(改正個人情報保護法37条、個人情報保護法施行規則23条、GL(匿名加工情報編)3-5)。

 これは、匿名加工情報を作成した個人情報取扱事業者が当該匿名加工情報を第三者に提供をする時の公表・明示義務(改正個人情報保護法36条4項、個人情報保護法施行規則22条)と同じ内容です(参照:「匿名加工情報を第三者に提供するときの公表・明示義務」)。

識別行為の禁止(改正個人情報保護法38条、GL(匿名加工情報編)3-6)

 匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報を取り扱うにあたっては、当該匿名加工情報の作成に用いられた個人情報に係る本人を識別するために、当該個人情報から削除された記述等もしくは個人識別符号もしくは匿名加工情報の作成において行われた加工の方法に関する情報を取得し、または当該匿名加工情報を他の情報と照合してはなりません(改正個人情報保護法38条、GL(匿名加工情報編)3-6)。

 「匿名加工情報を第三者に提供するときの公表・明示義務」の匿名加工情報を作成した個人情報取扱事業者に課される識別行為の禁止義務と比較すると、「当該個人情報から削除された記述等若しくは個人識別符号若しくは匿名加工情報の作成において行われた加工の方法に関する情報を取得」することが禁止されている点が厳しいものです。

匿名加工情報の安全管理措置等

 匿名加工情報取扱事業者は、匿名加工情報の安全管理のために必要かつ適切な措置、匿名加工情報の取扱いに関する苦情の処理その他の匿名加工情報の適正な取扱いを確保するために必要な措置を自ら講じ、かつ、当該措置の内容を公表するよう努めなければなりません(改正個人情報保護法39条、GL(匿名加工情報編)3-3-2)。

 これは、上記「匿名加工情報を第三者に提供するときの公表・明示義務」の匿名加工情報を作成した個人情報取扱事業者に課される義務と同一です。

<追記>
2017年12月26日(火)20:00:改正個人情報保護法の施行により、内容面を一部修正・追加いたしました。

    • 改正個人情報保護法、個人情報保護法:個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律(平成27年9月9日法律第65号)に基づく改正後の個人情報保護法
    • 個人情報保護法施行規則:個人情報の保護に関する法律施行規則(平成28年10月5日個人情報保護委員会規則第3号)
    • GL(匿名加工情報編):個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(匿名加工情報編)(平成28年11月30日個人情報保護委員会告示第9号)

    ↩︎

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