- 発売日
- 2020年12月19日
- 出版社
- 有斐閣
- 編著等
- 高林 龍
知的財産権法の中心である特許法を、コンパクトかつ明快に解説し、好評を博している概説書。特許法を理解するための基本を押さえたい人、興味深く学習したい人にとって最適。令和元年の法改正等に対応、全体を見直しさらに進化した最新版!
目次
表紙
目次
はじめに――凡例を兼ねて
序章 知的財産権と特許
① 知的財産とは
② 知的財産保護の特色
③ 知的財産権の分類方法
④ 知的財産権法の機能
⑤ 知的財産権法と他の法律・条約との関連
⑥ 知的財産に関係する機関など
第1章 特許権の概要
第1節 特許権の保護対象――「発明」とは何か
① 総説
② 発明の種類
③ 自然法則の利用
④ 技術的思想
⑤ 創作
⑥ 高度性
第2節 特許の要件――どんな発明なら特許がとれるか
① 総説
② 産業上の利用可能性
③ 新規性
④ 進歩性
⑤ 先願
⑥ 拡大先願
⑦ 特許を受けることができない発明
第3節 権利の主体――特許は誰のものになるのか
① 総説
② 発明者主義
③ 従業者発明
④ 外国人
第4節 特許権の効力――特許をとったら何ができるか
① 総説
② 業として
③ 特許発明の実施
④ 専有
第5節 特許権の消滅事由――特許はいつからいつまで続くのか
① 総説
② 存続期間満了
③ 無効審決の確定
④ 取消決定の確定
⑤ 特許料の不納
⑥ 権利の放棄
⑦ 相続人の不存在
⑧ 特許権等の取消し
第2章 特許権侵害
第1節 特許発明の技術的範囲――特許権の効力はここまで及ぶ
① 総説
② 明細書と特許請求の範囲
③ 技術的範囲の認定手法
④ 特許発明の技術的範囲と発明の要旨
第2節 均等論――権利の及ぶ範囲を広げるための論理
① 総説
② 均等侵害の成否
③ 不完全利用(改悪発明)
第3節 間接侵害――権利侵害と密接な関係にある行為も禁止
① 総説
② 間接侵害の意義
③ 独立説と従属説
④ 間接侵害があったときの救済
第4節 複数関与者による特許発明の実施――特許権を侵害している者は誰か
① 総説
② 共同直接侵害
③ 手足論
④ 侵害主体論
第5節 消尽論――権利の侵害が成立しないとする論理
① 国内消尽論
② 修理か再生産か
③ 国際消尽論
第6節 特許権の効力が及ばない場合――権利の性質や公益的理由からの制限
① 試験・研究のためにする実施
② 日本国内を通過するだけの交通機関
③ 特許出願時から日本国内にある物
④ 調剤行為
⑤ 再審により回復した特許権の効力の制限
第7節 刑事罰――特許権侵害や偽特許は犯罪ともなる
第3章 特許権の利用
第1節 実施権――他者が特許発明を実施するには
① 総説
② 権利者の意思によって成立する実施権
③ 法定通常実施権
④ 裁定通常実施権
第2節 権利の譲渡――権利を売却して代金を取得する
第3節 担保権の設定――権利を担保として資金を獲得する
第4節 信託――権利を預けて資金調達や一括管理をする
第4章 特許取得手続
第1節 出願・審査――発明完成後にまずやること
① 総説
② 特許出願
③ 出願公開
④ 審査請求
⑤ 実体審査
第2節 補正・出願分割・国内優先権制度――なんとか特許を認めてもらうために
① 総説
② 補正
③ 出願の分割
④ 出願の変更
⑤ 国内優先権制度
第3節 査定――審査官の最終的判断に基づく行政処分
① 総説
② 特許査定
③ 拒絶査定
第5章 特許行政争訟
第1節 審判――査定の再考やその内容の訂正を求める
① 総説
② 拒絶査定不服審判
③ 無効審判
④ 訂正審判
⑤ 存続期間延長登録の無効審判
第2節 特許異議手続――公のために特許の取消しを求める
① 総説
② 異議手続と無効審判との相違点
③ 異議手続における申立人の地位
第3節 審決取消訴訟――審決の違法を主張して司法判断を求める
① 総説
② 審決取消訴訟の概要
③ 審決取消理由の主張の制限
④ 審決取消判決の拘束力
第6章 権利侵害救済手続
第1節 権利侵害救済のための特別規定
① 総説
② 損害賠償に関する特別規定
③ 差止請求等に関する特別規定
④ 訴訟手続法上の特別規定
第2節 特許侵害訴訟の実務
① 総説
② 特許侵害訴訟の種類
③ 特許侵害訴訟の提起に先立って
④ 訴えの提起
⑤ 訴訟以外の公的解決手段
⑥ 訴訟の進行
⑦ 上訴
⑧ 判決の執行
第7章 実用新案法
① 考案と発明の相違
② 1993年改正実用新案法の特徴
③ 2004年特許法・実用新案法改正
第8章 特許をめぐる条約
① パリ条約
② 特許協力条約(PCT)
③ WIPO設立条約
④ TRIPs協定
あとがき
事項索引
判例索引
【ケース研究】
(1)中空ゴルフクラブヘッド事件(知財高中間判平21・6・29判時2077・123)
(2)BBS並行輸入事件(最三小判平9・7・1民集51・6・2299)
(3)高速旋回式バレル研磨法事件(最三小判平4・4・28民集46・4・245)
奥付