- 発売日
- 2024年04月09日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 鈴木紀子、宮地真紀子、原山真紀
昨今増えているアクティビスト。本書では平時から有事までの4つのフェーズごとに、その具体的な対応を解説すると共に、ターゲットにならないための活動ポイントにも言及。
目次
表紙
はじめに
目次
第1章 アクティビストとは
1 アクティビストとは
2 アクティビストが取り上げる論点
3 アクティビストに狙われる企業の特徴―「弱点」の類型化
4 アクティビストと「エンゲージメント投資家」との違い
⑴ アクティブ運用
⑵ パッシブ運用
⑶ エンゲージメント投資家とは
Column 株主判明調査の動向(金融庁主導の動き)
第2章 アクティビストの活動事例―企業・アクティビスト・投資家それぞれの「言い分」―
1 アルプス・アルパインの経営統合にみる親子上場問題の事例
⑴ オアシス・マネジメントの概要
⑵ 本件の経緯
⑶ 本件におけるオアシスの提案と意見
⑷ 本件に対する機関投資家の論点
⑸ 会社側の対応と投資家へのアプローチ
⑹ 本件からの示唆
2 シルチェスターによる地方銀行四行への増配提案
⑴ シルチェスター・インターナショナル・インベスターズの概要
⑵ 本件におけるシルチェスターの提案と意見
⑶ 会社側の対応
⑷ 本件に対する機関投資家の見方
⑸ 株主提案の決議結果と賛否の状況
⑹ 機関投資家の考え方と本件からの示唆
3 事業戦略と取締役会のスキルマトリクス(JR九州の事例)
⑴ ファーツリー・パートナーズの概要
⑵ 本件の経緯と株主提案の内容
⑶ ファーツリーの提案と意見
⑷ 会社側の対応
⑸ 議決権行使の状況から見る本件に対する機関投資家の見方
⑹ 本件からの示唆
⑺ 投資家が求める/評価するスキルマトリクス
⑻ 企業から寄せられたスキルマトリクスについてのQ&A
4 企業価値向上策の有無が争点となった東芝機械(現:芝浦機械)の事例
⑴ 村上系ファンドの概要
⑵ 本件の経緯
⑶ 村上系ファンドからの要求
⑷ 会社側の対応
⑸ 投資家の反応・考え方
⑹ 結果:賛否の状況
⑺ 本件からの示唆
5 企業価値向上策の優劣を争ったセブン&アイ・ホールディングスの事例
⑴ バリューアクトの概要
⑵ 本件の経緯
⑶ 会社側の対応
⑷ バリューアクトの主張
⑸ 投資家の判断
⑹ 本件からの示唆
Column あるIR担当者の本音
6 長期的利益と短期的利益のバランスを求められた海外の事例(ダノン)
⑴ 本件の経緯
⑵ 本件からの示唆
7 スキルマトリクスが争点となった海外の事例(エクソン・モービル)
⑴ 本件の経緯
⑵ 本件からの示唆
8 日本における環境関連の株主提案(東洋製罐の事例,環境NGOの事例)
⑴ 気候変動関連の株主提案に対する機関投資家の反応
⑵ 海外における気候変動関連の株主提案の動向
Column Say-onと定款変更
第3章 アクティビストに対する論点の変遷と資本市場の動向
1 日本におけるアクティビスト活動の変遷
⑴ 2000年代:アクティビストの活動開始と機関投資家の議決権行使部門の体制整備
⑵ 2012年以降:コーポレートガバナンス改革とアクティビスト活動の再始動
⑶ 2023年以降:東京証券取引所によるPBR 1倍割れ是正の要請によるアクティビストの活性化
2 機関投資家の議決権行使行動の流れを変えた歴史的イベント
⑴ 2015年 大塚家具における経営権争いとコーポレートガバナンスへの注目
⑵ 2018年 日本ペイントのケースで注目された「取締役会がどのような観点で経営陣を監督するのか」
⑶ 2019年 LIXILグループにおける論点「独立性の観点にとどまらない,監督機能を最大に発揮するためのベストな取締役会構成」
3 投資家のエンゲージメント部門の現状と課題
4 議決権行使アドバイザーの動向
⑴ 議決権行使アドバイザーの概要
⑵ 日本における議決権行使アドバイザーの対話姿勢
⑶ 企業側に求められる対応
⑷ 直近の議決権行使アドバイザーの判断基準の変更
Column ある機関投資家(議決権行使部門)の本音
第4章 アクティビスト対応における具体的な施策
1 アクティビストのアプローチパターン
2 アクティビストに狙われたときに避けるべきこと
3 アクティビスト対応の流れ―コンティンジェンシープランの進め方
⑴ フェーズ0
⑵ フェーズⅠ
⑶ フェーズⅡ
⑷ フェーズⅢ
4 アクティビストは説得されない
⑴ 会社が説得すべき相手はその他の株主である
⑵ 票読みの3つの区分
⑶ 中立区分の株主へのアプローチ
5 経営陣の関わり方
6 取締役会の果たすべき役割
⑴ 株主からの期待
⑵ フェーズごとの取締役会の役割
7 社外取締役と投資家との対話
⑴ 平時における対話
⑵ 有事における対話
Column ある社外取締役の本音
第5章 アクティビストに負けない・狙われないために
1 日頃のIR活動のポイント
⑴ ターゲティング
⑵ メッセージの構築
⑶ コミュニケーションとフォローアップ
2 コーポレートガバナンスの議論の動向(社外取締役比率,議長・委員長の独立性,スキルマトリクス,取締役会評価など)
⑴ 社外取締役の人数・比率
⑵ 取締役会議長の独立性
⑶ 取締役会のスキルマトリクスとサステナビリティ
3 IRとSRのインテグレーション
奥付