- 発売日
- 2025年08月22日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 本間正浩
企業内法務に従事するプロフェッションである「カンパニー・ロイヤー」(企業内弁護士)の意義と価値を概観し、その論点を述べるとともに、あるべき姿を提示する。
目次
表紙
序文
目次
第1章 序説:「カンパニー・ロイヤー」の概念
1 カンパニー・ロイヤーと企業内弁護士
2 プロフェッションとしてのカンパニー・ロイヤー
3 我が国の企業内法務部門員とカンパニー・ロイヤー
(1) 企業内法務部門員の「プロフェッション」性の否定論
(2) 我が国の非弁護士企業法務部門員のプロフェッション性
4 小括:検討の留意点と本書の構成
第2章 諸外国におけるカンパニー・ロイヤーの沿革と現状
第1節 米国:「企業内弁護士」
1 その勃興と「黄金時代」:19世紀後半から1930年代まで
(1) 企業内弁護士の出現:法務とビジネス双方のアドバイザー
(2) 米国社会における法曹の地位
2 停滞期:1940年代~1970年代中期
3 復興期:1970年代後期~
(1) 企業にとっての法的サポートの必要性の増大
(2) 弁護士報酬の激増
(3) 企業内弁護士の業務の質の変化:影響力の増大
(4) キャリアとしての企業内弁護士の魅力の復権
(5) ACCA:企業内弁護士の自律団体
(6) 小括
4 「新しい現実(The New Reality)」:2000年代初頭以降
第2節 イングランド:「企業内弁護士」
第3節 フランス:「ジュリスト・ドントリプリーズ(jurists d’entreprise)」
1 プライベート・プラクティスと企業内法律実務の峻別:「ジュリスト・ドントリプリーズ」と「アヴォカ」
2 ジュリスト・ドントリプリーズは「プロフェッション」か?
3 ジュリスト・ドントリプリーズの自律団体
4 フランスにおけるジュリスト・ドントリプリーズの地位および役割
第4節 ドイツ:「ズンディクス(リヒト)アンヴァルト(Syndikus (recht) anwalt)」
1 沿革
(1) 前史
(2) 企業内弁護士の弁護士からの排除
(3) 「二重職業理論」と「ズンディクスアンヴァルト(旧)」
(4) 前進と停滞と
(5) 2015年弁護士法改正:ズンディクスリヒトアンヴァルト(新)の創設
(6) 「二重職業」の現実
2 カンパニー・ロイヤーの実相
(1) いくつかの基礎的情報
(2) 弁護士登録をすることの意義
(3) 期待される役割
(4) その地位と企業法務部門の発展
3 小括
第5節 諸外国の状況の総括
第3章 我が国における企業内弁護士
第1節 沿革
1 黎明期:1980年代末期~2000年初頭まで
2 「ステップボード」期:2000年頃~2006年頃まで
(1) 人口動向
(2) 次期への「ステップボード」
3 「ビッグバン」期:2007年頃~2016年頃まで
(1) 人口動向
(2) 「ビッグバン」の背景
4 「新たな局面」(?):2017年以降
第2節 企業内弁護士の多様性
1 ジェネラル・カウンセル
(1) 経営陣の一員としてのジェネラル・カウンセル
(2) 我が国におけるジェネラル・カウンセル
2 新卒法務部門員
(1) 新人弁護士は即戦力たり得ない
(2) 過大な期待
(3) 過小な期待
3 中堅法務部門員:中途採用者
(1) 業務のイメージの捉えやすさ
(2) 企業内弁護士の業務が現業にとどまらないことへの戸惑い
(3) 「ミスマッチ」は企業側の責任か
第3節 本章のまとめ
第4章 カンパニー・ロイヤーの役割
1 伝統的な法曹としての役割(Traditional Lawyering Roles)
(1) リーガル・アドバイザー(Legal advisor)
(2) 教育者(Educator)
(3) 取引のまとめ役(Transaction Facilitator)
(4) 企業の利益を外部に対して代弁する役割(Advocate)
(5) 不祥事の調査担当(Investigator)
(6) 法の「執行者」
2 準法務的な役割(Quasi‒Legal Roles)
(1) コンプライアンス(Compliance)
(2) 企業の行動準則および倫理基準の遵守(Corporate Policy and Ethics)
(3) コーポレート・ガバナンス(Corporate Governance)
3 マネジメントおよびその他の非法務的ビジネス上の役割(Management and Other Extra‒Legal Business Roles)
(1) 法務部門の管理・運営(Management of Law Department)
(2) 外部弁護士の管理(Management of Outside Counsel)
(3) 企業の戦略形成(Strategic Planner)
(4) 企業経営への参画
4 非公式な役割(Informal Roles)
(1) 危機およびリスク管理(Crisis/Risk Management)
(2) ビジネス・パートナーとしての役割(Business Partner)
(3) 倫理問題の相談者(Ethical Counsellor)
(4) 社内における調停者としての役割(Mediator)
(5) 法務サービスの社内マーケティング(Legal Service Marketing)
(6) 企業内における私的な法律相談者としての役割
5 小括:カンパニー・ロイヤーの役割論の意味するもの
第5章 カンパニー・ロイヤーの機能:その目指すもの
1 パートナー(partner)とガーディアン(guardian)
2 「緊張関係」と「循環関係」
第6章 カンパニー・ロイヤーの業務のあり方
1 企業への「貢献」:議論の出発点
(1) 企業行動に「影響を与える」ことの意味
(2) 信頼:企業の意思決定に影響を及ぼす本質的要素
2 「入口」
(1) 情報源の広範性
(2) 一次情報であること
(3) 情報の所在,信頼性の判断・評価
(4) 責務としての情報入手
3 「出口」
(1) 判断(Judgement)
(2) 実行(Execution)
4 小括
第7章 「二足のわらじ(Double Hatting)」:カンパニー・ロイヤーの本質的ジレンマ
1 単純な二項対立の問題ではないこと
2 カンパニー・ロイヤーの「内面」におけるジレンマであること
3 企業の動態の中でのジレンマであること:辞任を題材として
(1) 「オール・オア・ナッシング(all or nothing)」としての辞任
(2) 継続的営みとしての企業の改善
(3) 「失敗」としての辞任
(4) 「安易な選択」としての辞任
(5) カンパニー・ロイヤーの本質的ジレンマとその深刻さ
4 小括
第8章 結語:カンパニー・ロイヤーへの道程
[図表1] 企業内弁護士を採用している主要企業(企業当たりの採用数上位20社)
[図表2]企業内弁護士数の推移(経験年数別)
[図表3]企業内弁護士の弁護士経験年数別採用傾向
索引
著者紹介
奥付