- 発売日
- 2024年12月01日
- 出版社
- 日本リーダーズ協会
- 編著等
- 企業人事労務研究会
本書は2014年に出版し、労働法専門書としては異例のシリーズ累計16,000部を突破した【企業労働法実務入門】の三訂版です。令和6年までの法改正(労基法、パート有期法、育介法など)に対応し、激動する最新判例に基づく実務対応を整理しています。全672ページと前回(562ページ)より大幅増で読者の疑問を余すところなく解消します。実務最前線の弁護士15名と社労士3名が執筆した渾身の1冊。
目次
表紙
三訂版発刊にあたって
推薦のことば
はじめに
目次
序章1 労働法ってなに?
1.労働法ってなに?
⑴ 労働法という法律はない!?
⑵ この「労働法」については、大きく分けて3つに分類されています
⑶ 労働法の基本3法とは
2.なぜ労働法が存在するのか
3.判例の重要性
4.通達の重要性
5.施行令及び施行規則も要チェック
6.ガイドライン、Q&Aの重要性
序章2 人事部の役割と実務
1.人事の仕事の基本
⑴ 人事部とは何か
⑵ 人事部の業務
⑶ 年間スケジュール
⑷ 人事部が関わるルール
2.人事部員に求められる心構え、知識、能力・スキル
⑴ 人事部員の7つの心構え
⑵ 人事部員に求められる知識
⑶ 人事部員に求められるスキル
3.人事部員が最初に任される仕事
⑴ 最初はオペレーション業務が中心
⑵ 採用、教育研修の事務局的業務
⑶ 社会保険、給与計算の業務
第1章 採用に関する諸問題
1.採用とは
2.採用の自由とその限界
⑴ 採用の自由
⑵ 採用の自由の例外
⑶ 採用の自由に関わる法律
⑷ 労働条件の明示
⑸ 身元保証契約の締結
3.労働契約とは
⑴ 労働契約と労働基準法
⑵ 労働基準法の適用対象者
⑶ 使用者
4.採用内定・内々定
⑴ 採用内定時の契約関係
⑵ 採用内々定時の契約関係
5.試用期間
⑴ 試用期間とは
⑵ 試用期間の注意点
第2章 就業規則と労働契約
1.就業規則の役割
⑴ 就業規則とは
⑵ 就業規則の作成義務
⑶ 就業規則と労働基準法との関係
⑷ 就業規則と法令・労働協約・労働契約との関係
2.就業規則作成の流れ
⑴ 手順
⑵ 就業規則作成の効力
⑶ 複数の就業規則
3.過半数代表者の選出について
⑴ 過半数代表者の資格
⑵ 過半数代表者の選出方法
⑶ 過半数代表者の任期制
⑷ 不利益取扱いの禁止
4.就業規則の変更
第3-1章 賃金
1.「賃金」とは
⑴ 定義
⑵ 労基法上の「賃金」該当性の判断
⑶ 一般的な賃金体系
2.「賃金」に関する規制
⑴ 労基法24条の規制
⑵ 男女同一賃金の原則(労基法4条)
⑶ 不利益変更に対する規制
⑷ 個別合意による方法(労契法8条による場合)
⑸ 就業規則の変更による方法(労契法9条及び10条による場合)
⑹ 労働協約による方法(労組法16条による場合)
⑺ 最低賃金法の規制
3.平均賃金(労基法12条)と休業手当(労基法26条)
⑴ 平均賃金(労基法12条)
⑵ 休業手当(労基法26条)
4.基準内賃金(定期昇給とベースアップ)
⑴ 定期昇給とは
⑵ ベースアップとは
5.基準外賃金
⑴ 割増賃金と割増率
⑵ 割増賃金未払いによるトラブル
⑶ 固定残業代について
6.その他の賃金
⑴ 賞与(一時金)
⑵ 退職金
第3-2章 人事制度構築の基礎知識
1.人事制度の構成と構築の順番
2.等級制度の構築
⑴ 等級制度の検討要素
⑵ 等級制度の各要素の検討
3.賃金制度の構築
⑴ 賃金制度の検討要素
⑵ 賃金制度の各要素の検討
⑶ 不利益変更への対応
4.人事考課制度の構築
⑴ 人事考課制度の検討要素
⑵ 人事考課制度の各要素の検討
5.人材育成制度について
⑴ OJT(On the Job Training)
⑵ OFF-JT(Off the Job Training)
第4章 労働時間
1.労働時間について
⑴ 労働時間とは
⑵ 労働時間にあたるかどうかが問題となる場合(労働時間該当性)
⑶ 副業・兼業における労働時間の取扱い
2.労働時間の管理(把握)
3.時間外労働(残業)
⑴ 時間外労働(残業)とは
⑵ どのような場合に時間外労働を命じることができるか
⑶ 残業時間の上限規制
⑷ 上限規制の実務対応
⑸ 36協定の作成及び届出
4.労働時間の例外的取扱い
⑴ 変形労働時間制
⑵ フレックスタイム制
⑶ 事業場外労働
⑷ 裁量労働制
⑸ 適用除外
⑹ 高度プロフェッショナル制度
5.割増賃金(残業代)の実務対応
第5章 休憩・休日・休暇
1.休憩
⑴ 休憩時間とは
⑵ 法律上、休憩時間に関する3つのポイント
2.休日
⑴ 休日とは
⑵ 法定休日とは
⑶ 法定休日と法定外休日(所定休日)を区別する必要性
⑷ 法定休日の特定
⑸ 休日振替(事前の振替)と代休(事後の振替)
3.年次有給休暇
⑴ 休暇とその種類
⑵ 年次有給休暇とは(労基法39条1項)
⑶ 年休権の発生要件
⑷ 年休付与日数(労基法39条2項及び同条3項)と取得単位
⑸ 年休取得日の特定
⑹ 企業の時季変更権
⑺ その他知っておくべき実務上の知識
第6章 人事
1.配転
⑴ 配転(配置転換)の意義
⑵ 企業の配転命令権の根拠
⑶ 配転命令権の限界
2.出向
⑴ 出向の意義
⑵ 出向の要件
⑶ 出向、派遣、労働者供給事業、請負・業務委託、転籍の形態の違い
⑷ 出向命令権の根拠
⑸ 出向のための要件(職業安定法44条関連)
⑹ 出向命令への制約
⑺ 出向中の労働関係
3.転籍
⑴ 転籍の意義
⑵ 転籍の要件
4.昇進、昇格、昇級
⑴ 昇進の意義
⑵ 昇進、昇格、昇級に関する法規制
5.降格・降級
⑴ 降格の意義
⑵ 要件
第7章 懲戒処分
1.懲戒処分の概説
⑴ 懲戒処分の意義と種類
⑵ 懲戒処分規定の内容
2.懲戒制度の運用
⑴ 処分の相当性
⑵ 手続の相当性
⑶ 懲戒事由毎の考慮要素及び重視要素を見極めることが重要
⑷ 事前の注意・警告、軽い懲戒処分の重要性
3.懲戒処分と退職金の不支給、減額
第8章 ハラスメント
1.ハラスメント
2.ハラスメント対応の重要性
3.セクシュアルハラスメント
⑴ セクシュアルハラスメントの定義
⑵ セクシュアルハラスメントにおける判断基準
⑶ セクシュアルハラスメントの背景になりうる言動について
⑷ 企業に求められる取り組み
4.パワーハラスメント
⑴ パワーハラスメントの定義
⑵ パワハラの判断基準
⑶ セクシュアルハラスメントとの相違点
⑷ 企業に求められる取り組み
⑸ パワハラを恐れて業務指導が萎縮してはならない
5.マタニティハラスメント
⑴ 定義
⑵ 業務上の必要性に基づく言動はマタニティハラスメントに該当しない
⑶ 妊娠等を「理由として」の不利益取扱い
⑷ 企業に求められる取り組み
6.企業に求められる取り組み
7.ハラスメント事故が発生した場合の対応
⑴ はじめに
⑵ 事実関係の調査
⑶ 加害者に対する対応
⑷ 被害者に対する対応
⑸ 紛争が生じた場合の対応
⑹ 再発防止について
8.LGBTと職場環境整備
⑴ 企業とLGBT
⑵ ハラスメントとLGBT
⑶ 人事制度とLGBT
⑷ 職場における個別対応
第9章 労災・安全衛生
1.労働災害
⑴ 労働災害とは
⑵ 業務災害とは
⑶ 通勤災害とは
2.業務災害の要件
⑴ 業務遂行性
⑵ 業務起因性
3.通勤災害の要件
⑴ 要件
⑵ 経路の逸脱または中断
4.企業の民事責任(安全配慮義務)
⑴ 企業の安全配慮義務と損害賠償責任
⑵ 労災との区別
⑶ 民事責任の要件
⑷ 損害賠償額の減額
5.長時間労働対策
⑴ 長時間労働を発生させないための対策
⑵ 長時間労働が発生した場合の対策
6.人事担当者が知っておくべき安衛法の定め
⑴ 安全衛生管理体制の構築
⑵ 安全衛生管理計画書
⑶ 労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
⑷ 健康診断・ストレスチェック
⑸ 過労対策
⑹ 健康の保持・増進
第10章 メンタルヘルス
1.メンタルヘルスと人事労務上の問題
2.休職命令発令までの対応
⑴ メンタル疾患発症の段階(病状の確認)
⑵ ③休職命令発令の段階(発令要件の検討)
⑶ ③-3 休職制度の適用対象者
3. ④ 休職期間中の対応
⑴ ④-1 賃金支払いの要否
⑵ ④-2 休職期間中の年休
⑶ ④―3 休職期間中の旅行や兼業(療養専念義務)
⑷ ④-4 休職期間中の報告
4.⑤復職可否判定
⑴ 休職期間満了退職・解雇の要件
⑵ 復職可能性の判断方法
⑶ 復職可能の程度
⑷ 復職可能であることを証明するのは労働者
⑸ リハビリ出勤
5.⑨復職後の対応
⑴ 復職後の配置等
⑵ 復職後に病状が悪化した場合の取扱い
第11章 雇用契約の終了
1.雇用契約の終了場面(総論)
⑴ 「解雇」とは
⑵ 「退職」とは
⑶ その他の雇用契約終了事由
2.解雇に関する法的ルール
⑴ どのようなルールがあるのか?
⑵ 解雇権濫用法理
⑶ 法令上、解雇が禁止されている場面
⑷ 30日前の解雇予告
⑸ その他の論点
⑹ 整理解雇
3.退職
⑴ 退職とは
⑵ 辞職
⑶ 合意退職
⑷ 退職勧奨
⑸ 「退職届」は撤回できるか?
⑹ 退職の意思表示が無効・取消となる場合
4.定年制
5.雇用契約終了後の法的ルール
⑴ 退職時の証明
⑵ 金品の返還
⑶ 労働保険・社会保険の諸手続
第12-1章 非正規雇用管理
1.有期雇用
⑴ 期間の定めのある労働契約の意義・留意点
⑵ 有期雇用に関する法規制
⑶ 有期雇用契約の締結
⑷ 有期雇用契約の更新
⑸ 有期雇用契約の終了(雇止め)
2.無期転換
⑴ 無期転換権の発生要件
⑵ 無期転換権の放棄
⑶ クーリング期間
⑷ 無期転換権の行使
⑸ 無期転換後の労働条件
⑹ 無期転換に関する特例
⑺ 無期転換に関する対応
3.パート・有期法(パ有法)
⑴ 均衡・均等待遇に関するパ有法の制度
⑵ まとめ
4.労働者派遣法
⑴ 派遣法の成り立ち
⑵ 労働者派遣とは
⑶ 2つの期間制限
⑷ 派遣先の義務
⑸ 労働契約の申込みなし
⑹ 偽装請負
⑺ 紹介予定派遣
第12-2章 同一労働同一賃金
1.働き方改革関連法と同一労働同一賃金
⑴ はじめに
⑵ パ有法による規制
2.不合理な待遇差の禁止(均衡待遇、パ有法8条)
3.差別的取扱いの禁止(均等待遇、パ有法9条)
4.派遣労働者に関する不合理な待遇差の解消
⑴ はじめに
⑵ 派遣先均等・均衡方式
⑶ 労使協定方式
⑷ 各方式による場合の流れ
5.同一労働同一賃金ガイドラインの読み方
6.「同一労働同一賃金」についての実務上の留意点
⑴ 正規と非正規で共通の賃金制度を設けることは求められていない
⑵ 基本給、賞与及び退職金について
⑶ 各種手当について
⑷ 福利厚生について
⑸ 定年後再雇用について
⑹ パ有法に基づく説明義務について
第13章 労基署対応
1.はじめに
2.労基署とは
⑴ 労基署の役割
⑵ 労働基準監督官の権限
3.労基署による監督
⑴ 労働基準監督官による監督の種類
⑵ 労基署による監督手続
4.企業名公表制度
5.点検すべきポイント
第14章 労働組合
1.労働組合の基礎知識
⑴ 労働組合とは
⑵ 労働組合の種類
⑶ 労働組合は何をするところなのか
⑷ 労働組合として法律上認められるには?
⑸ 労組法上の労働組合と認められることのメリットは?
⑹ 過半数労組の法的位置付け
2.労働組合対応の基本
⑴ 労働協約と労使協定
⑵ ユニオン・ショップ制とは
⑶ チェック・オフとは
⑷ 組合専従とは
⑸ 組合休暇とは
⑹ 便宜供与とは
3.団体交渉への対応
⑴ 交渉事項は
⑵ 団交応諾義務とは
⑶ 経営専権事項は交渉事項か
⑷ 団交の進め方
4.争議行為
⑴ 争議行為とは
⑵ 争議行為の限界
5.不当労働行為とは
⑴ 不当労働行為とは
⑵ 不当労働行為の類型
⑶ 不当労働行為の効果
⑷ 労働委員会とは
6.合同労組への対応
⑴ 合同労組加入の増大
⑵ 1人だけが加入した組合とも団体交渉をしなければならないのか
⑶ 企業内組合との違い
⑷ 団交対応の留意点は
⑸ 便宜供与要求への対応
第15章 人事関連の法律で知っておくべきもの
1.男女雇用機会均等法
⑴ 雇用管理全般において、性別を理由とする差別は禁止
⑵ 間接差別の禁止
⑶ 妊娠・出産等を理由とする女性に不利益な取扱いの禁止
⑷ セクシュアルハラスメント対策
⑸ マタニティハラスメント対策
⑹ 妊娠中・出産後の健康管理に関する措置
⑺ 報告徴求、助言・指導・勧告、公表、罰則
2.育児介護休業法
【育児関連】
⑴ 育児休業
⑵ 出生時育児休業
⑶ 子の看護休暇
⑷ 所定外労働の制限
⑸ 法定時間外労働の制限
⑹ 深夜業の制限
⑺ 所定労働時間の短縮等の措置等
⑻ 3歳から小学校就学までの子を養育する労働者等に関する措置
⑼ 育児休業制度等の個別通知、取得意向確認
⑽ 雇用環境の整備
⑾ 育児休業取得状況の公表
【介護関連】
⑴ 介護休業
⑵ 介護休暇
⑶ 所定外労働の制限
⑷ 法定時間外労働の制限
⑸ 深夜業の制限
⑹ 所定労働時間の短縮等の措置
⑺ 介護休業制度等の個別通知、取得意向確認
⑻ 介護休業制度等に関する情報提供
⑼ 雇用環境の整備
【育児と介護に共通の事項】
⑴ 育児休業、介護休業等に関するハラスメント防止措置
⑵ 転勤についての配慮
⑶ 不利益取扱いの禁止
3.次世代育成支援対策推進法
⑴ 一般事業主行動計画の策定、周知、公表
⑵ 認定・表示制度
4.女性活躍推進法
⑴ 一般事業主行動計画の策定、周知、公表
⑵ 認定・表示制度
⑶ 女性の職業選択に資する情報の公表
5.労働施策総合推進法
⑴ 基本的理念
⑵ 募集・採用における年齢にかかわりない均等な機会の確保
⑶ 再就職援助計画の作成・提出
⑷ 大量離職届の提出
⑸ 中途採用に関する情報公表
⑹ 外国人雇用状況届出書の提出
⑺ パワーハラスメント防止のための措置義務
⑻ 助言・指導・勧告、公表、罰則
6.職業安定法
⑴ 職業紹介
⑵ 労働者募集
⑶ 労働者供給
7.青少年雇用促進法
⑴ 事業主等指針
⑵ 青少年雇用情報の提供
⑶ 認定・表示制度
8.高年齢者雇用安定法
⑴ 定年制
⑵ 65歳までの雇用確保措置の内容
⑶ 70歳までの就業機会の確保(努力義務)
9.障害者雇用促進法
⑴ 差別的取扱いの禁止
⑵ 合理的配慮提供義務
⑶ 障害者法定雇用率
⑷ 障害者と対象障害者
10.フリーランス・事業者間取引適正化等法(フリーランス法)
⑴ 特定受託事業者に係る取引の適正化
⑵ 特定受託業務従事者の就業環境の整備
11.労働契約承継法
12.個人情報保護法
⑴ 定義の確認
⑵ 個人情報取扱事業者の義務
⑶ 雇用管理に関する規制
13.公益通報者保護法
14.労働審判について
⑴ 期日が原則3回までであること
⑵ 第1回期日までに主張を尽くす必要があること
⑶ 労働審判員の参加と関係当事者の出席・事実聴取
⑷ 和解で終わるケースが極めて多いこと
第16章 社会保険・労働保険の基礎知識
1.社会保険制度の概要
⑴ 健康保険とは
⑵ 労災保険とは
⑶ 雇用保険とは
⑷ 厚生年金保険とは
2.社会保険に関する1年間の人事スケジュール例(4月始まりの会社を想定)
終わりに
用語集
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