- 発売日
- 2026年05月08日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 石原政洋、蔵重篤史、別所大樹、増田拓也、福田優二、山田将人
宗教(特に仏教)の社会的役割や機能を踏まえた上で、宗教法人の経営上、税務上、法律上のポイントを解説。宗教観をビジネスにどう生かすかについて、その本音を分析し言及。
目次
表紙
はしがき
目次
第1章 仏教にみる宗教の社会的機能と役割
1 古代インド社会の構造
2 仏教とは
⑴世界三大宗教との比較
⑵仏教の根本原理:四法印と四聖諦
3 仏教の社会的影響
⑴苦の認識と倫理の形成
⑵平等の思想と社会的包摂
⑶慈悲の実践と社会福祉
4 仏教の拡大とアショーカ王の福祉政策
⑴アショーカ法勅に見る社会福祉政策
⑵仏教思想との関連性
⑶現代への意義―宗教と公共性
5 日本における仏教の受容と社会的展開
⑴仏教伝来と日本の社会福祉の源流
⑵聖徳太子と四箇院伝承
⑶奈良時代:律令国家と行基の社会貢献
⑷平安時代:教育と文化を担った仏教寺院
⑸鎌倉時代:新たな仏教の潮流と民衆の救い
⑹室町時代:禅の文化と民衆に寄り添う仏教実践
⑺戦国時代:宗教と政治が交錯した一向一揆の時代
⑻江戸時代:仏教と地域共同体の結びつき
⑼近代:近代化と仏教の国際化,思想の再評価
6 展望:仏教の社会的機能と現代への示唆
第2章 お寺にみる宗教法人の経営と実務
1 宗教法人の1年―幸教寺を例に
2 宗教法人をめぐるステークホルダー―関係性の再構築と現代の寺のあり方
⑴信者との関係性
⑵地域住民との関係―お寺の存在すら知らなかった
⑶行政・医療・教育・NPOとの連携
3 宗教法人運営にかかわる法制度の整理―宗教法人法と現場感覚の交差点
⑴宗教法人法の基礎知識
⑵代表役員の変更と承継のプロセス
⑶宗教法人の会計・財産管理に関する法的整備
⑷法律だけでは語れない「人と寺の距離」
4 宗教法人と税務―信仰と財務,その交差点で考える
⑴宗教法人と税務―なぜ必要か?
⑵宗教法人の税務全体像―「何が」「どう課税されるか」
⑶営利活動か宗教活動か―判断の分かれ目
⑷宗教法人と源泉徴収―意外と見落とされがちなポイント
⑸宗教法人と消費税―「ものを売る」ことの整理
⑹宗教法人と不動産―境内地の扱いと注意点
⑺宗教法人と税務調査―透明性をどう担保するか?
5 宗教法人の可能性を広げる広報と共感の技術―「伝える」から「伝わる」へ
⑴なぜ「伝える」ことが難しいのか?
⑵ クラウドファンディングでの「つまずき」と,その先に見えたこと
⑶御朱印という「しるし」がつなぐもの
⑷歩っとこもんず―宗教の枠を超えて共に歩む仕組み
⑸共感資本としての「ご縁」―寄付文化の再構築へ
⑹デジタル時代の広報ツールとその活用
6 宗教法人の運営体制と持続可能性―「つづける」ことが信頼を生む
⑴宗教法人の運営は「信頼の積み重ね」
⑵制度としての宗教法人と,その柔軟性
⑶「人との関係」が制度を活かす
⑷「人間力」が組織の質を左右する
⑸透明性と開かれた運営の工夫
7 宗教法人のこれから―社会の中で期待される役割:還元と未来への信頼構築
⑴非課税法人としての責任
⑵宗教法人と地域の「あいだ」に
⑶宗教という「見えない力」の意味
⑷宗教法人の運営実務と社会的還元
⑸宗教法人の公益性を,実務と信仰から再定義する
第3章 宗教法人にかかる税金はどんなもの?
1 宗教法人にかかる税金の考え方 整理
2 宗教法人の課税関係
3 宗教法人と源泉徴収
⑴源泉徴収の基本
⑵源泉徴収税額の計算方法
4 宗教法人と消費税
⑴宗教法人の消費税の仕組み
⑵宗教法人の消費税の取り扱い
⑶課税対象と非課税対象
⑷消費税の申告と納付
⑸その他~簡易課税制度の適用
⑹まとめ
5 宗教法人と不動産関連の税制
⑴税務上の問題点
6 宗教法人と税務調査対応
⑴税務調査での確認事項
⑵税務調査の進め方と対応のポイント
⑶税務調査に向けての実務ポイント
⑷宗教法人の税務調査の今後の展望
7 実際にあった事件から学ぶ税務調査の厳しさ
⑴創価学会の大規模税務調査(1990~1992年)
⑵日蓮宗総本山・身延山久遠寺住職による巨額所得隠し事件(2002年)
⑶明治神宮事例に学ぶ収益事業の課税判断と経理の重要性(2007年)
⑷宗教法人偽装ラブホテル事件(2009年)
⑸金閣寺揮毫(きごう)料申告漏れによる追徴(2009年)
⑹アイドルの聖地,赤羽八幡神社宮司による2億5,000万円の私的流用(2023年)
⑺大阪・京都の宗教法人に対する大規模調査(2005~2008年)
⑻総括
8 宗教法人の提出書類
第4章 お寺にみる宗教法人のトラブルと法務Q&A
テーマ1 近隣トラブル
テーマ2 相隣関係
テーマ3 破門
テーマ4 不法駐車
テーマ5 誹謗中傷
テーマ6 墓地使用料 管理料
テーマ7 合併
テーマ8 外国での布教活動
テーマ9 外国人の招聘
テーマ10 刑事
COLUMN:統一教会事件
第5章 ビジネスに生かしたい宗教の本音
1 本音に踏み込む宗教観
⑴「本音」と宗教とビジネスに着目するワケ
⑵仏教を通じた「本音」の定義:頭と心,2つの声の交差点
2 内面と向き合うための手段としての宗教
⑴仏教の内面と向き合う手段
⑵仏教からみる宗教のあるべき姿
⑶煩悩への仏教的態度:否定ではなく,翻訳の対象としての煩悩
3 ビジネスへの宗教観の応用
⑴「本音」とビジネスの関係性
⑵ 宗教的な視点で見る煩悩とビジネスの関係性,煩悩の仏教的解釈
COLUMN:松下幸之助と仏教
⑶本音と向き合ったビジネスをつくる意味
⑷本音と向き合うビジネス―人権問題との直結
⑸本音とビジネスとSDGs
⑹本当の「持続可能性」とは
4 本音を創出する「遊び」とは
⑴「遊び」とは
⑵「寺フォーミング」で,仏教を取り入れよう
⑶本音出しの実践ポイント
5 ITで遊び,本音を体現する
⑴本音から始まるビジネス
⑵テクノロジー×仏教の可能性
⑶悩みと遊び―ITの新しい可能性
⑷本音を支えるITの具体例
COLUMN:本音が交わらなかった「新規事業アプリ」―空中分解した共創の記録
6 「利益」と「ご利益」―本音に立ち返るビジネスの原点
⑴利益とご利益をつなぐ「本音」という回路
⑵他者の「本音」と自分の「本音」を重ね合わせること
⑶「倫理的動機」と「経済的動機」,「ご利益」と「利益」
⑷仏教に学ぶ「素直さ」「感謝」「謙虚さ」
⑸神仏の前では,みな等しく「目糞」「鼻糞」である?
⑹「素直さ」「感謝」「謙虚さ」がつくる持続可能な事業
⑺ご利益という「倫理的動機」と,利益という「経済的動機」―大阪の御堂筋に見る接続点
⑻近江商人に見るビジネスや宗教の未来
⑼「三本音よし」を実現するための宗教の果たすべき役割
⑽最後に
索引
執筆者紹介
奥付