- 発売日
- 2023年01月16日
- 出版社
- BUSINESS LAWYERS
- 編著等
- 尾城 亮輔
システム開発に関し、昨今多くのトラブルが発生するようになっており、訴訟に至ることも珍しくありません。本Q&Aでは、システム開発に関して発生する紛争には、どのようなものがあるのか、契約締結〜検収・稼働までの各フェーズで疑問となりやすい点を解説します。
目次
表紙
システム開発に関する紛争のパターンにはどのようなものがあるか
1.システムの完成の有無
2.瑕疵担保責任の有無
3.「仕様変更」による契約の追加または変更の有無
4.履行遅滞または履行不能における帰責性
5.契約書が未作成である
法務部門はシステム開発の現場をどのようにサポートするべきか
1.契約書締結段階でのサポート
2.トラブル発生時のサポート
請負契約と準委任契約の違いとは
1.請負契約とは
2.準委任契約とは
3.請負契約と成果完成型の準委任契約の共通点
4.請負人の義務と受任者の義務の違い
4-1.請負契約
4-2.準委任契約
4-3.請負人の義務と受任者の義務はどちらが重いか
5.債務不履行があった場合の違い
5-1.請負契約
5-2.準委任契約
6.契約不適合があった場合の違い
6-1.請負契約
6-2.準委任契約
7.任意解除に関する違い
7-1.請負契約
7-2.準委任契約
システム開発契約における請負と準委任の使い分け 要件定義・設計などの工程や開発形態ごとに解説
1.請負契約と準委任契約の違い
2.ウォーターフォール型開発の場合
2-1.企画・要件定義
2-2.詳細設計、開発
2-3.テスト工程
3.アジャイル開発の場合
4.AI開発の場合
システム開発における一括契約と多段階契約のメリット・デメリット
1.一括契約と多段階契約
2.各方式のメリット・デメリット
2-1.一括契約
2-2.多段階契約
3.まとめ
機能・仕様に関する紛争の発生原因と予防のためにベンダーがすべきこと
1.機能・仕様とは何か
2.債務内容の明確化は難しい
2-1.システムの複雑さ
2-2.関係者の理解不足
3.ベンダー担当者としてどうすべきか
3-1.ユーザーの関係者にプロジェクトに参加するよう要請すること
3-2.仕様の内容やシステム開発のプロセスをよく説明すること
3-3.合意内容とプロセスを証拠として残すこと
4.まとめ
仕様変更における追加報酬のトラブルを防止するためにはどうすればよいか
1.仕様変更をめぐるトラブル
1-1.仕様変更とは何か
1-2.トラブルの原因
2.原因① - 仕様が不明確
3.原因② - 仕様変更であることや追加報酬の合意が明確になされない
3-1.追加の合意
3-2.前工程の要件定義書や基本設計書に不備があった場合
4.追加報酬の金額について
プロジェクト・マネジメント義務と協力義務
1.プロジェクトが失敗したときの法的責任
2.プロジェクト・マネジメント義務と協力義務
2-1.法的な位置づけ
2-2.プロジェクト・マネジメント義務と協力義務に関する判決
2-3.プロジェクト・マネジメント義務の範囲
3.まとめ
システム開発における仕事の完成の判断基準
1.請負契約の報酬請求権
2.システム開発における「完成」の判断
2-1.最終工程説
2-2.成果物が検収または稼働されている場合
2-3.成果物が検収も稼働もされていない場合
3.まとめ
システム開発における契約不適合責任
1.契約不適合責任とは
1-1.契約不適合責任の内容
1-2.改正民法での変更点
2.システム開発における契約不適合
2-1.バグと契約不適合
2-2.非機能要件について
3.まとめ
システム開発のプロジェクトが中途で終了したときの解除と損害賠償請求
1.プロジェクトを終了するときの契約解除の方法
1-1.債務不履行解除
1-2.請負契約または準委任契約について民法上の解除権の行使
1-3.合意解除
2.損害賠償の範囲
2-1.ユーザーが外部に支払った費用
2-2.別ベンダーに再構築を依頼することになったシステムの開発費用
2-3.ユーザーの人件費
2-4.逸失利益