BUSINESS LAWYERS LIBRARY

労働契約論の再構成

発売日
2019年06月30日
出版社
法律文化社
編著等
淺野高宏、北岡大介

労働環境の変動への対応から体系的に立法された労働契約法は、成立以降、その法理の妥当性が常に問われている。労働契約論に関する主な論点につき、理論的到達点を踏まえ、あらためて再定位を試みるとともに、今日的課題を探る。

目次

表紙

目次

第 I 部 労働契約論の再構成総論

人事権に基づく降格(級)・降給に関する判例を検討する(小宮文人)

1 本稿の目的

2 人事権の行使としての降格・降給と懲戒処分

3 役職(職位)の引下げとしての降格

4 能力・成果主義的人事制度における降格(降級)・降給

5 降格・降給制度の導入

6 人事評価制度適用上の濫用

7 職務・役割等級引下の場合における賃金減額

8 職務・役割等級制度における降格配転の問題

労働契約に見る約款法理の考察―ドイツ労働協約に関する判例法理を素材に(辻村昌昭)

1 はじめに

2 改正債務法施行前

3 ドイツ約款規制法とBGB改正

4 残された課題

使用者による一方的決定と普通取引約款法理―ドイツ法における賃金・手当に関わる不相当な不利益と透明性の原則(高橋賢司)

1 はじめに

2 普通取引約款規制の概観

3 内容審査

4 まとめ―比較の視点

採用内定時の合意による内定取消と出向・配置転換―社会福祉士国家試験の不合格時における内定取消に関する合意をめぐって(中川 純)

1 はじめに

2 相相業務の採用内定と社会福祉士国家試験の実態

3 国試不合格と採用内定の取消の合理性

4 おわりに

海上労働契約の構造(南 健悟)

1 はじめに

2 船員の雇用終了時の問題

3 船員の陸上勤務と海上労働契約

4 むすびにかえて

第II部 労働時間・内部告発・秘密保持から見た労働契約論の再構成

強行法規の趣旨と賃金合意の効力―定額残業代の有効要件を題材として(淺野高宏)

1 はじめに

2 定額残業代をめぐる最高裁判決の立場と論点の整理

3 ①判別要件を備えるべき時期の問題

4 ②―1 定額残業代についての説明のあり方

5 ②―2 定額残業代の判別の程度

6 ③定額残業代の金額に対応する労働時間数と合意の効力

7 ④労働時間比例と定額残業代の効力

8 ⑤定額残業代合意による時間外等の割増賃金請求権の放棄の肯否

9 おわりに

労働時間性判断をめぐる法的課題と社内規定(北岡大介)

1 問題の所在

2 労基法32条等の労働時間性判断をめぐる法的課題

3 労働時間判断と補助線としての社内規定

4 裁判例における社内規則と労働時間性判断の関係について

5 労働時間制ガイドライン策定・運用における労使合意と労働時間性判断

6 さいごに

内部告発者・公益通報者に対する保護・支援と労働組合の役割―イギリス・EU における公益通報者保護の動向を踏まえて(日野勝吾)

1 はじめに

2 我が国における内部告発・公益通報をめぐる労働組合の意義と役割

3 イギリスとEUにおける公益通報 保護に関する趨勢と分析

4 おわりに

秘密保持義務の法的根拠とその有効性に関する考察(松井良和)

1 はじめに

2 不正競争防止法の概要と同法における「営業秘密の意味」

3 在職中の秘密保持義務について

4 退職後の秘密保持義務について

5 おわりに

第III部 雇用終了から見た労働契約論の再構成

試用期間中の解雇について(本久洋一)

1 はじめに

2 「広い範囲」 の成立・展開・衰退

3 試用期間中の解雇の法律構成

企業の倒産と労働契約の帰趨(戸谷義治)

1 はじめに

2 解雇権の所在と行使の根拠

3 倒産時解雇権行使に対する濫用性判断基準

4 おわりに

第IV部 非正規雇用・労働者性から見た労働契約論の再構成

無期転換ルールの再検討(新谷眞人)

1 はじめに

2 労契法18条の立法趣旨と沿革

3 無期転換制度の構造

4 無期転換制度の問題点

5 今後の課題

自営的就労と労働契約をめぐる法的論点―新たな働き方に応じたサポートシステムの必要性をめぐって(國武英生)

1 はじめに

2 日本的雇用システムと労働市場

3 就労の多様化と労働市場

4 検討の視点

5 終わりに

中間的就労における労働者性の問題を照らす一筋の希望の光(松岡太一郎)

1 問題の所在

2 中間的就労の内容とその問題点

3 各種労働法規の適用の有無の基準である労基研報告(1985)とその問題点

4 就労体験や福祉的就労をめぐる各種行政の通達等

5 中間的就労における労働者性の問題を照らす一筋の光

第V部 集団法から見た労働契約論の再構成

フランスにおける労働契約に優位する企業別協定の憲法適合性論理(小山敬晴)

1 はじめに

2 労働契約の協約に対する優位性原則とその例外規範拡大

3 憲法院判例における争点

4 労働契約に優位する企業別協定の憲法適合性の論理

5 むすびにかえて

「雇用調整策としての出向・転籍」をめぐる労働契約と労働組合の役割―鉄鋼業のリストラ策を事例として(平川 宏)

1 本論文の構成

2 出向をめぐる労働契約と労働組合の役割

3 出向をめぐる労働条件での労働組合の役割

4 転籍をめぐる労働契約と労働組合の役割

5 まとめ

小宮文人先生略歴・主要著作目録

あとがき

執筆者紹介

底本奥付

電子版奥付

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