- 発売日
- 2018年05月03日
- 出版社
- 法律文化社
- 編著等
- 辻村みよ子
近代立憲主義をくつがえす論議が性急に進む状況を批判的に考察。平和主義(9条)の放棄だけでなく、個人尊重(13条)の軽視、男女平等(24条)の形骸化など、憲法がないがしろにされている実態をみる。いまの憲法改正論を考えるにあたって、見逃されがちであり、しかし必須の視座を提供する。
目次
表紙
はしがき
目次
第1章 立憲主義と憲法改正―憲法を読み直す
1 「改憲」論議の高まり―日本の立憲主義は危機にあるのか
2 憲法と立憲主義―国家と国民の関係
3 憲法制定過程の特徴―「押し付け憲法」論の真偽
4 憲法改正手続と国民投票の陥穽
第2章 平和と人権―憲法九条から平和的生存権を考える
1 憲法九条の解釈と運用の変容
2 戦後改憲論の展開
3 二〇一七年解散総選挙と憲法九条自衛隊追加論の問題点
4 「人権としての平和」と平和的生存権論の展望
第3章 家族と人権―憲法二四条・一三条から「個人の尊重」を考える
1 世界の家族規定と二四条
2 憲法二四条の制定と「個人の尊重」
3 日本における男女共同参画の現状
4 最高裁判決からみる家族と個人
5 「個人の尊重」が保障される社会へ―残された課題
あとがき
主な参考文献
もとになった講演等一覧
著者紹介
奥付