- 発売日
- 2023年11月01日
- 出版社
- 日本加除出版
- 編著等
- 寺島英輔、小谷野雅晴
弁護士業務、及び法律事務所の業務の中でChatGPTが活用できる可能性を、具体例を用いて解説。→「まずは無償版よりはじめよ」をモットーに、実際の無償版ChatGPTを用いた、プロンプト(質問)及び回答のデモンストレーションを収録! 著作権に係る問題、個人情報・機密情報漏えいの危険性、虚偽情報生成の可能性など、生成AIを活用することによる法的問題やリスクについても、詳細に解説。「法律事務所版・生成AI 利用ガイドラインひな型」を収録。
目次
表紙
目次
序章
第1章 生成AIの原理と特性
1 ChatGPTとは何か?
2 いわゆる「生成 AI」・「大規模言語モデル」に共通する特徴
3 生成AIの技術的原理
⑴ はじめに
⑵ 生成AIが行っているコンピュータ処理の概要
⑶ 生成AI・LLMsの学習方法
⑷生成AIの驚異を産み出したTransformerアーキテクチャ
4 生成AIの「驚異」と有効な活用法
⑴ 様々なタスクを高い精度でこなす汎用的な能力
⑵ 仕事や創造活動の生産性を飛躍的に上昇させる可能性
⑶ 一般的に便利と言われている利活用の方法
5 生成AIの「脅威」と問題点
⑴ 真偽不明の情報が大量に流布するおそれ(hallucination)
⑵ バイアスを含む学習データにより学習された大規模言語モデルによる応答はバイアスを含んでしまう(bias)
⑶ 偽情報(disinformation)・有害コンテンツ(harmful content)生成、サイバー犯罪(prompt injectionなど)への悪用
⑷ 個人情報や企業秘密の漏えい(privacy, compliance)
⑸ 知的財産権(特に著作権)の侵害のおそれ
コラム ChatGPTの出力結果を訴訟においてそのまま法廷に提出することの危険性
第2章 生成AIを利活用する際に生じる法的問題点その他の諸問題
1 はじめに
⑴ 生成AI関連の法的論点や周辺問題を概観する
⑵ 生成AIの規制に関する日本や諸外国の動向に常に注意を払う
2 生成AIの利活用と著作権侵害のリスク
⑴ 文化庁著作権課「AIと著作権」に従った整理
⑵ 著作権法の基本
⑶ 生成AIの開発・学習段階における著作権法上の問題
⑷ 生成AIの生成・利用段階における著作権法上の問題
⑸ AI生成物の「著作物」該当性について
3 生成AIの利活用と個人情報・会社の機密情報漏えいの危険
⑴ 個人情報や機密情報を生成AIに入力する行為の問題点
⑵ 個人情報の適正な取扱いとプライバシー保護の重要性
⑶ 企業の機密情報漏えいの防止
4 生成AIの利用により取引先・顧客に虚偽の情報を提供する危険
⑴ 「幻覚」(hallucination)現象の危険
⑵ 生成AIの利用により虚偽の情報を提供した場合の法的責任
5 今後の日本における法改正の方向性について
コラム 生成AIと著作権についてのディベート
第3章 法律事務所において生成AIを利活用する際に留意すべき諸事項
1 はじめに
2 弁護士が負う守秘義務と生成AIの利用時における個人情報・機密情報等の取扱い
⑴ 個人情報保護法・ガイドラインの遵守
⑵ 弁護士法・弁護士職務基本規程の遵守
⑶ 弁護士情報セキュリティ規程の制定と遵守
3 弁護士業務と著作権法その他の法令・規則との関係について
⑴ 生成AIによる文章の生成と依拠性・著作権法30 条の4 該当性
⑵ 裁判手続等における複製8
⑶ 裁判手続等における生成AIの利用について
4 AI契約審査サービス・チャットによる法律相談サービスについて
5 生成AI開発元やサービス提供元の利用規約・プライバシーポリシーを確認すべきこと
6 生成AI利用ガイドライン策定の重要性
⑴ ユーザー個人のリテラシー依存からの脱却の必要性
⑵ JDLA「生成AIの利用ガイドライン」
第4章 法律事務所において生成AIを利活用する際の一般的な技法
1 生成AIの特性と限界を理解して安全かつ有効に利活用しよう
2 プロンプト・エンジニアリング(promptengineering)
⑴ プロンプト・エンジニアリングとは何か?
⑵ プロンプトを通じてChatGPTに指示できるタスクの種類
⑶ プロンプトの基本的なテクニック
⑷ 本文中学習(in-context learning)
⑸ ChatGPTの設定(サンプル生成の幅を調節するパラメータ)
⑹ プロンプト・エンジニアリングの効用
3 発展的なプロンプト~思考の連鎖(Chain-of-Thought : CoT)
⑴ 思考の連鎖(Chain-of-Thought : CoT)とは何か?
⑵ 思考の連鎖(Chain-of-Thought : CoT)の後続研究と派生形
⑶ 思考の連鎖(Chain-of-Thought : CoT)プロンプトの具体例
4 思考の樹木(Tree-of-Thought : ToT)
⑴ 自己回帰型(auto-regressive)LLMsの限界について
⑵ 思考の樹木)Tree-of-Thought : ToT)とは
5 複雑かつ高度な法的推論の過程について~なぜ現水準の大規模言語モデルでは的確な法的推論が難しいのか?
⑴ 法的推論における法的三段論法について
⑵ 法的推論における仮説の検証・修正・更新のらせん状の構造
6 現時点での生成AIの技術水準と法律実務への適用可能領域
⑴ 現時点での生成AIの限界
⑵ 法律家自身による検討・起案の重要性
7 将来の展望~民事裁判の IT化に関する民事訴訟法改正を見越して
⑴ 民事裁判のIT化
⑵ 訴訟記録のデジタル化(e事件管理)
コラム GPT-4が米国統一司法試験(UBE)に大差で
第5章 生成AIの法律事務所における利活用のデモンストレーション
1 「まずは無償版よりはじめよ」
2 法律事務所における業務全般での ChatGPTの利活用~ChatGPTを有効に利活用するための重要な視点
⑴ はじめに
⑵ 柔軟な発想が要求される問題に対して提案をさせる
⑶ 論点や事実関係を整理する手段として活用する
⑷ 正解が決まっている問題に対する解答の検索に使う場合は、自分の専門領域か、自分の専門領域に近い分野で使う方が安全である
⑸ 「悩んだらまずChatGPTに聞いてみよう」
3 ChatGPTと契約書作成・チェック
4 ChatGPTと法律相談
⑴ 法律相談への回答
⑵ クライアントの心情に寄り添う
⑶ ChatGPTが生成した回答を持って来訪した相談者への対応
⑷ クライアントから話を「聞き出す」作業について
5 ChatGPTと交渉手続
⑴ 交渉前の準備と戦略立案
⑵ 折衝点・妥結点の検討
6 ChatGPTと訴訟手続
⑴ 訴状・準備書面の作成
⑵ 書証の提出・裁判所を通じた各種申立書の作成
⑶ 人証調べ
⑷ 和解
7 ChatGPTと刑事弁護
ChatGPTと刑事弁護
8 法律事務所のマネジメント/弁護士の転職活動など
法律事務所のマネジメント/弁護士の転職活動
コラム ChatGPTの法的推論能力・訴状起案能力に関する最新の研究
第6章 未来への挑戦と展望
1 賽は投げられた!
2 生成AIが変え得る法律実務と専門家たる法曹の判断の不可欠性
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奥付