- 発売日
- 2023年03月27日
- 出版社
- 中央経済社
- 編著等
- 浜辺真紀子
CGコードでも要請される「株主との対話」。本書では対話相手のターゲティングから情報開示の考え方、ESGの基本事項、面談の実践と海外投資家対応まで解説。社内IRの進め方にも言及。
目次
表紙
はじめに
目次
第1章 誰と対話するのか―対話相手のターゲティング
1. 建設的な対話のためにターゲットとすべきは「中長期視点」の「機関投資家」
2. 対話相手選定のためのカテゴリ分類
(A)「中長期視点」の「機関投資家」
(B)「短期視点」の「機関投資家」
(C)「中長期視点」の「個人投資家」
(D)「短期視点」の「個人投資家」
3. アクティビストはどのカテゴリに含まれるか?
4. 対話相手の候補を「中長期視点の機関投資家」に定めると「株主平等の原則」に反するか?
5. 「既存株主は株価形成に役立たない」という誤解
6. パッシブ運用の増加とアクティブ運用の減少
⑴「パッシブ運用」,「アクティブ運用」とは?
⑵「パッシブ運用の台頭」とは?
⑶「パッシブ運用」はなぜ増加傾向にあるのか?
⑷「アクティブ運用投資家」は,どのように株式の売買をするのか?
⑸「パッシブ運用投資家」は,どのように株式の売買をするのか?
⑹パッシブ運用投資家に保有してもらうためには何をすればよいか?
第2章 何を対話するのか―対話の土台としての情報開示
1. 最初にやるべきこと
コラム 会社は誰のものか
2. 「サプライズ」は企業価値を下げる可能性がある
3. 情報開示は「PR」?
4. 事業モデルを可視化しているか?
5. 「中期経営計画」は積上げ方式で算出するべきものではない
6. TCFDは「サバイバル戦略」
7. 株主・投資家の立場に立って情報提供を行う
⑴株主構成
⑵経営指標
第3章 押さえておくべき基礎知識―ESG・サステナビリティ
1. ESG・サステナビリティの枠組み
2. ESG・サステナビリティには「経営者の理解」と「経営者主導による社内での取組み」が重要
3. ESG・サステナビリティにおける視点の違いが「理解不足」の一因
4. ESG・サステナビリティの枠組みの2大要素は「サステナビリティ・リスク」と「機会」
5. CSRは「慈善事業」ではない
6. 「サステナビリティ・リスク/ネガティブインパクト」への取組みと開示は規定演技
7. SDGs(持続可能な開発目標)とは?
8. CSVとパーパス
9. フィランソロピー
10. 「機会/ポジティブインパクト」は自由演技
11. 3つの異なる「マテリアリティ」を理解する
12. あるインパクト投資家のレターを読んでみる
13. 「サステナビリティ・リスクへの取組みと開示」は具体的にどのように行えばよいか?
⑴総合型ESG指数における調査項目の活用
⑵「JPX‒QUICK ESG課題解説集」の活用
⑶サステナビリティ先進企業の開示の参照
⑷SASBスタンダードの活用
第4章 押さえておくべき基礎知識―コーポレートガバナンス
1. コーポレートガバナンスという言葉は何を指すか?
2. なぜ「コーポレートガバナンスの強化」が求められるのか?
3. 「社外取締役」の役割
4. コーポレートガバナンス・コードの改訂(2021年)の意図を理解する
コラム アクティビストから株主提案されないようにするためには?
第5章 海外投資家も視野に入れる―何を準備すればよいか
1. 海外投資家をターゲットとするメリット
2. 自社の株主構成を説明できるようにしておく
3. 海外投資家の日本株式保有割合
4. 海外投資家の投資対象となるために必要なもの
5. ウェブサイトや資料を英語化する
⑴ウェブサイト上の日本語の情報・資料がすべて英語に翻訳されて掲載されているか?
⑵英語の質とスピードのバランスは取れているか?
⑶情報掲載タイミングは日英同時になっているか?
6. 「認識ギャップ」を埋めるための補足資料を作成しているか?
⑴「認識ギャップ」を把握する
⑵アプローチの違いを認識し,大枠から説明する
⑶初めての投資家用プレゼンテーション資料
⑷第三者リサーチレポートの活用
7. 英語を学びながら実務に役立てる
⑴英語で話すメリット
⑵英語で話す準備をしてみる
第6章 面談(対話のためのミーティング)を実践する
1. 面談前の準備
⑴投資家プロフィールの確認
⑵議決権行使内容の確認
⑶過去のコミュニケーション内容
⑷対応者の決定
⑸対応者の「意識の持ち方」
2. 面談本番の留意点
⑴面談の初めに
⑵自己紹介
⑶「投資対象としての自社の魅力」の説明
⑷やってしまいがちな「NG対話」と目指すべき「インタラクティブな対話」
⑸「資本効率」を重視
⑹中長期視点の投資家にとって,短期業績は「バックキャストの一地点」
⑺海外投資家との対話で留意すべきこと
⑻フェアディスクロージャーの厳守
3. 面談後にやっておくべきこと
⑴反省会を実施する
⑵適切なフォローアップを行う
⑶定期的な「御用聞き」をする
⑷社内向けフィードバック資料を作成する
⑸社内各部署にフィードバックを伝える
⑹取締役会に報告する
第7章 社内IRをやってみる
1. ここが変だよ,日本人の「上場」に対する印象
2. 「社内IR講座」ワークショップの実施
3. カリキュラム例
⑴主要コンテンツ
⑵カリキュラム内容とスライド
4. 番外編:「株式市場の基礎知識講座」ワークショップのススメ
あとがき
奥付