BUSINESS LAWYERS LIBRARY

欧州付加価値税の論点

発売日
2024年11月17日
出版社
日本法令
編著等
西山由美

仕入税額控除、複数税率、インボイス、リバースチャージ……。日本の消費税制度の先行モデルである欧州付加価値税は、どのように構築されたのか? EU及び加盟各国の取組みや付加価値税指令の制定経緯、欧州司法裁判所の裁判例から、その要諦を探る。

目次

表紙

はしがき

CONTENTS

凡例

第1章 欧州付加価値税の基礎―制度と沿革

Ⅰ 付加価値税共通ルールの策定と域内共有

1 付加価値税指令

2 欧州司法裁判所の役割

3 付加価値税指令の沿革

4 現行付加価値税制度の課題

Ⅱ 欧州付加価値税の基本原則

1 EUの一般原則と付加価値税の基本原則

2 中立原則

3 仕向地原則

4 法の濫用禁止原則

5 小括

第2章 課税対象と納税義務者―付加価値税における「事業」

Ⅰ 「事業者」と「経済活動」

1 課税対象と納税義務者に関する付加価値税指令の内容

2 「経済活動を独立して行う」の意味

3 「対価」の意味

4 活動の反復継続性

5 事業者概念の拡張

6 違法取引

7 小括

Ⅱ 課税取引

1 「物品の提供」と「サービスの提供」

2 「処分権の移転」の意味

3 特殊な取引

4 小括

Ⅲ 中小事業者

1 中小事業者への配慮

2 小規模事業者

3 中規模事業者

4 小括

第3章 仕入税額控除

Ⅰ 請求権としての仕入税額控除

1 完全かつ即時の控除

2 法廷闘争による仕入税額控除権の獲得

3 仕入税額控除の重要性

4 仕入れと売上げの関係

5 仕入税額の按分

6 仕入税額の事後調整

7 小括

Ⅱ 仕入税額控除と非課税取引

1 非課税制度のジレンマ

2 非課税による仕入税額控除遮断の対応

3 小括

Ⅲ 仕入税額控除とインボイス

1 仕入税額控除の入場券としてのインボイス

2 インボイスの必須記載項目

3 簡易インボイス

4 付加価値税番号の意義と機能

第4章 越境取引

Ⅰ 越境取引の基本ルール

1 越境取引の現状

2 物品取引

3 サービス取引

Ⅱ 越境取引における仕向地原則

1 仕向地原則と原産地原則

2 税務代理人

Ⅲ 域内越境取引における特徴的な制度

1 固定的施設(FE)

2 リバースチャージ方式

3 三角取引課税

Ⅳ 越境取引課税の課題

COLUMN 伝統的付加価値税と現代的付加価値税

第5章 個別問題

Ⅰ 税率構造

1 付加価値税率の現状

2 軽減税率導入の理由と問題点

3 軽減税率適用をめぐる具体的事例と裁判例

4 軽減税率をめぐる論点の整理

5 複数税率構造の下での制度のあり方

Ⅱ 脱税問題

1 脱税の現状

2 VATギャップへの対応

3 脱税スキーム

4 付加価値税の脱税をめぐるEUと各加盟国の関係

5 脱税への対策

Ⅲ コンプライアンスコスト

1 コンプライアンスコストに注目する背景

2 コンプライアンスコストの範囲

3 1970年代から2010年代までのコンプライアンスコスト研究

4 「欧州委員会報告書」(2022年)

5 コンプライアンスコストを高める要因と対応

結びにかえて

索引

著者略歴

奥付

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