- 発売日
- 2025年02月25日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 吉井啓子、馬場圭太、山城一真、石尾智久
日本民法の優れた理論家でありフランス民法研究にも多大な貢献を果たしてきた金山直樹先生の古稀をお祝いする古稀記念論集。
目次
表紙
口絵
金山直樹先生 経歴と作品
はしがき
目次
歴史
法文化論的アプローチと日本における法文化の分析
序論
Ⅰ 法学における日本文化と西洋文化の対立の否定
Ⅱ 日本における専門家と民衆の法文化研究序説
フランス執政政府期の私立学校による法学教育の復興
はじめに
Ⅰ 法科大学の創立
Ⅱ 法制アカデミーの創立
Ⅲ 法制アカデミーの発展
Ⅳ 私立法律学校の衰退
旧民法における複数の契約の法的影響関係 ―財産編302条起草前後の議論を手がかりに
Ⅰ はじめに
Ⅱ 本条の位置づけと内容
Ⅲ 旧民法起草以前の議論
Ⅳ 本条(草案323条)に関するボワソナードの註釈
Ⅴ 法律取調委員会における審議
Ⅵ 旧民法時代の学説
Ⅶ 本条をめぐる議論の特色・意義
Ⅷ おわりに
意思主義の下における所有権移転給付の実在性について
Ⅰ はじめに―問題の所在
Ⅱ 意思主義と所有権移転給付―フランス民法の場合
Ⅲ 意思主義と所有権移転給付―日本民法の場合
Ⅳ 今後の課題―所有権移転給付の原状回復(返還)
P. Bravard-Veyrièresの破産法論
Ⅰ はじめに
Ⅱ ブラヴァールという人物とその業績
Ⅲ ブラヴァールの破産法論
Ⅳ おわりに
法典
ベルギー民法典第1編「一般規定」および第5編「債務」の改正
Ⅰ はじめに
Ⅱ ベルギーにおける民法典の「成立」と改正事業
Ⅲ 第1編「一般規定」の概要
Ⅳ 第5編「債務」の概要
Ⅴ おわりに
フランス・ベルギーにおける占有訴権制度の帰趨
Ⅰ はじめに
Ⅱ フランス法
Ⅲ ベルギー法
Ⅳ おわりに
フランスの土地公示制度改革の動向 ―2018年土地公示の現代化に関する報告書を中心に―
Ⅰ はじめに
Ⅱ フランス土地公示制度の問題点
Ⅲ エネス報告書の土地公示制度改革に関する提案の概要
Ⅳ おわりに
ベルギーにおける動産担保法改正の到達点(現行条文全訳)
Ⅰ はじめに―本稿の目的
Ⅱ ベルギー動産担保法改正の経緯
Ⅲ ベルギー動産担保法の特徴
Ⅳ ベルギー動産担保法の現行条文全訳
2021年フランス担保法改正後の自然人保証人保護規制
Ⅰ はじめに
Ⅱ 主債務者の不履行リスクへの対処
Ⅲ 保証人の過剰債務の防止
Ⅳ おわりに
理論
債権の消滅時効による強制力の消滅 ―金山教授の新確定効果説―
Ⅰ 問題設定
Ⅱ 債権の時効の効果をめぐる判例
Ⅲ 債権の時効の効果をめぐる学説
Ⅳ 強制力消滅説(自然債務説)の基本構造
Ⅴ 強制力消滅と援用及び援用権者
Ⅵ 債権の時効の担保への効力
Ⅶ おわりに
時効更新効をもたらす他人による債務承認と管理権限についての小稿
Ⅰ はじめに
Ⅱ 改正前民法156条の解釈
Ⅲ 改正前民法156条の制定経緯
Ⅳ 検討
Ⅴ おわりに
債権者代位訴訟における債務者の訴訟参加をめぐって
Ⅰ 序論
Ⅱ 債務者の訴訟参加形態
Ⅲ 請求認容判決の判決主文のあり方
Ⅳ 総括
同意の撤回に関する基礎的考察 ―フランス法における同意の撤回をめぐる議論との比較―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 同意の撤回に関する議論の位置づけ
Ⅲ 撤回権の生成と展開―肖像の利用についての同意の撤回
Ⅳ 同意の撤回に関する異なる視点―人格・私生活、氏、撤回否定説
Ⅴ おわりに
フランス親子法の 一断面―マンデ対フランス事件を中心に―
Ⅰ はじめに
Ⅱ マンデ対フランス事件
Ⅲ 民法典の規定
Ⅳ 分析
Ⅴ むすびに代えて
契約
双方有責不能法理の射程 ―債権者による履行としての目的到達への展開―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 本来の給付義務の履行不能
Ⅲ 契約不適合の追完義務の履行不能
Ⅳ おわりに
消費貸借契約のコーズについて
Ⅰ 序論
Ⅱ 判例におけるコーズの捉え方―要物契約と諾成契約の二元的理解
Ⅲ 近時の学説によるコーズの分析
Ⅳ 結論
使用貸借における無償性と利他性 ―フランス契約各則改正草案におけるprêt intéresséを素材として―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 契約各則改正草案における使用貸借の規律
Ⅲ 若干の分析
Ⅳ 結びにかえて
フランス法における自己執行義務と役務提供契約のカテゴリー
Ⅰ はじめに
Ⅱ 役務提供型契約の分類と自己執行義務
Ⅲ 各種契約の法の改正案に見る役務提供型契約の受け皿と自己執行義務
Ⅳ 結びに代えて
労務を目的とする給付 ―役務提供型契約に関する試論として―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 定義
Ⅲ 構造
Ⅳ おわりに
現代
担保の暗号化―フランスにおけるその 一断面の観察―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 「財」としての定義
Ⅲ 「担保」としての性質
Ⅳ おわりに
フランスにおける「環境従物債務」の利用例と課題 ―生物多様性保全と私法上の道具立て―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 保護目的での利用
Ⅲ 補償目的での利用
Ⅳ おわりに
フランス法におけるスポーツスポンサーシップ契約の捉え方
Ⅰ はじめに
Ⅱ 契約類型としての位置づけ
Ⅲ 当事者の債務の内容
Ⅳ おわりに
AIと民事責任法 ―フランス法の検討を通じた日本法における課題の描写―
はじめに
Ⅰ 民事責任法における課題
Ⅱ 民事責任法を超える課題
おわりに
フランス知的財産法におけるスペアパーツの保護と修理条項の導入
Ⅰ はじめに
Ⅱ フランスにおけるスペアパーツの保護
Ⅲ 修理条項の導入経緯
Ⅳ 修理条項の内容
Ⅴ 若干の検討
Ⅵ おわりに
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奥付