- 発売日
- 2024年08月01日
- 出版社
- 法律文化社
- 編著等
- 戒能通弘、神原和宏、鈴木康文
自然法・自然権思想を軸に古代ギリシアから20世紀前半のアメリカに至る法思想を整理する好評書の第2版。近年の政治思想史分野で研究が進む共和主義の思想を本文・コラム等で補いつつ、より多角的な視点から現代日本法が依拠する法思想史全体を解説。
目次
表紙
第2版はじめに
初版はじめに
目次
序章 古典/現代法から法思想史を学ぶ意義
1 法思想史とは何か?
2 現代の日本法と法思想史
3 本書の概要
第Ⅰ部 古代・中世の法思想
第1章 自然法思想の誕生―アリストテレスの自然法思想
1 ソフィストの自然法思想
2 ソクラテスとプラトン
3 アリストテレスと自然法,正義
まとめ
第2章 自然法思想と実定法―自然法とローマ法
1 ヘレニズム時代のギリシア哲学
2 ローマの法思想1―共和政期を中心に
3 キケロの自然法思想
4 セネカの国家,法に関する思想
5 ローマの法思想2―共和政期以後
6 ローマ法のその後
まとめ
第3章 自然法思想とキリスト教―アウグスティヌスとトマス・アクィナス
1 アウグスティヌスの保守的自然法思想
2 アクィナスのキリスト教的自然法思想と抵抗権
まとめ
第Ⅱ部 近代法思想の誕生
第4章 近代自然権・自然法思想―ホッブズ,ロックと近代国家
1 ホッブズの自然権思想
2 ロックの自然法思想
まとめ
第5章 自然法思想から人民主権論へ―ルソーの社会契約論
1 自然法論とルソー
2 ルソーの法思想―『社会契約論』
まとめ
第6章 近代市民革命後の法思想―カント,ヘーゲルのドイツ観念論
1 カントの法思想
2 ヘーゲルの法思想
まとめ
第Ⅲ部 近・現代の法思想
第7章 ドイツにおける法実証主義―歴史法学,概念法学から自由法運動へ
1 法典論争と歴史法学派
2 歴史法学からパンデクテン法学・概念法学へ
3 ドイツ民法典の制定
4 自由法運動の法解釈論
まとめ
第8章 イギリス型法実証主義の確立―ベンサムとオースティンの自然法批判
1 ベンサムの自然法,自然権批判と法実証主義
2 オースティンの法実証主義と分析法理学
まとめ
第9章 アメリカの法思想―自然権思想,歴史法学からリアリズム法学へ
1 アメリカ独立期の法思想
2 法形式主義の時代
3 プラグマティズム法学とリアリズム法学
まとめ
第10章 現代の日本法と法思想史―まとめにかえて
1 憲法とのかかわり
2 刑事,民事の裁判とのかかわり
コラム
1 ソクラテスの裁判
2 裁判の正義と立法の正義
3 古代ローマ(キケロ)の共和政
4 トピカ的思考
5 近世の新ストア主義―リプシウス
6 ドナティスト論争とアウグスティヌス
7 アクィナスの返還理論とサラマンカ学派
8 ホッブズとクック
9 ロックとアメリカのインディアン
10 近代自然法学派:グロティウスとプーフェンドルフ
11 ルソーとジュネーヴ共和国
12 ルソーと共和主義
13 カントの永遠平和論
14 ヘーゲルとプロイセン国家
15 ヘーゲルの承認論
16 民族精神とヴィルヘルム・アルノルト
17 19世紀ドイツ法学に関する研究
18 ベンサムの功利主義とトロッコ問題
19 オースティンの法命令説と現代イギリスの法理学
20 独立宣言とリバタリアニズム
21 ルール・事実懐疑主義とリアリズム法学
22 法思想史と死刑制度
引用・主要参考文献一覧
人名索引
事項索引
執筆者紹介
奥付