- 発売日
- 2022年02月28日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 丸山絵美子
民法・消費者法はもちろん、基礎法や会社法、行動経済学といった分野横断的な知見を交え、「消費者法の作り方」を鍛え上げる。
目次
表紙
はしがき
目次
[1] 消費者法の作り方――企画の趣旨と導入的説明――
1 企画の趣旨
2 EU 消費者法の展開――日本における参照の意義
3 法の経済分析と行動経済学――消費者契約の取り上げられ方
[2] 価値と分配と効率性――消費者法の位置付けの前に――
1 主観主義の潮流
2 客観主義の対応――客観的リスト説
3 功利・幸福・福利
[3] 契約締結過程と行動経済学
1 はじめに
2 経済学的下地
3 モデルケース
4 消費者契約法4条の説明可能性と拡張可能性
5 対処すべき場面確定以外に残される課題
6 以上を踏まえた試論
[4] 消費者法分野における民事立法の形式をめぐって
1 はじめに
2 事前・事後の問題:rules versus standards論
3 規範の詳細さ
4 過剰規制と過少規制の問題
5 行政府・司法府による法形成について
6 最後に
[5] 消費者契約の協働的形成に関する一考察
1 序
2 一般論:法形式と役割分担
3 応用:消費者問題における適切な判断者
4 ケーススタディ:携帯電話サービス契約の中途解約違約金条項
5 まとめに代えて
[6] 消費者法の規範・実現主体のベターミックスはいかにして可能か――消費者契約法4条と広告・勧誘規制の将来について――
1 はじめに
2 法制度設計という観点からの思考プロセスの整理――不公正な取引行為の規整に関する議論を例に
3 法介入の分岐点/価値論
4 規範の存在形式・判断主体、規整手法、執行のあり方
[7] 企業における行動学的転回(behavioral turn)と消費者取引規制の在り方
1 はじめに
2 2種類の行動経済学「的」な性質
3 市場の効率性の問題
4 証券市場の短期主義
5 企業の経営者のインセンティブ
6 法令遵守のバイアス:消費者取引規制との関係
[8] 消費貸借法制と行動経済学
1 はじめに
2 契約の内容規制
3 契約締結時における情報提供
4 契約締結後における情報提供
5 まとめ
[9] 英国ペイデー・ローン規制にみる消費者信用法制――上限金利規制を中心に――
1 はじめに
2 FCAによる規制
3 上限金利規制
4 規制導入後の市場調査
5 まとめ――おわりに代えて
[10] 消費者信用に関する国際的な規範形成――国内での規範形成に対する外在的制約要因――
1 はじめに
2 消費者信用法制を巡る国際的動向
3 日本における消費者信用法制への影響
4 結語
[11] 消費者法制と税法
1 はじめに
2 消費・投資活動と税制
3 消費者問題を悪化させる税制
4 税制を通じた救済可能性
5 おわりに
[12] 消費者法分野における自主規制の作り方――消費者委員会(第6次)消費者法分野におけるルール形成の 在り方等検討ワーキング・グループ報告書の紹介――
1 はじめに
2 自主規制の意義等
3 主要業種・分野における自主規制の整備・運用状況
4 実効性の高い自主規制の整備・運用を行うための要件の考察
5 自主規制の整備が求められる新しい分野
6 望ましい自主規制の整備・運用の在り方
7 結びにかえて
[13] 座談会:消費者法の改正動向を論じる――「消費者法の作り方」総括(2021年春)――
1 はじめに
2 消費者契約法4条3項とその周辺
3 約款の開示と消費者契約法
4 書面の機能と電磁的方法
5 最後に
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奥付