- 発売日
- 2021年11月01日
- 出版社
- 法律文化社
- 編著等
- 村田敏一
会社法で明文規定化された株主平等原則の解釈を中心に株式会社における株主権の位置づけを包括的に論究。敵対的企業買収防衛策を検討した経産省研究会委員も務めた筆者が、同原則にかかわる重要判例・学説を網羅的に取り上げ、文言に忠実に条文間の整合性を重視した解釈方法を提示。
目次
表紙
はしがき
目次
第1部 株主平等原則の機能と解釈
第1章 会社法における株主平等原則(109条1項)の意義と解釈―会社法109条1項の解釈論1
I はじめに
Ⅱ わが国における学説史の俯瞰(会社法の立法前)
Ⅲ 会社法における株主平等原則の意義とその解釈
Ⅳ 会社法における株主平等原則の動態
第2章 株主平等原則の謎―会社法109条1項の解釈論2
I はじめに
Ⅱ ブルドックソース事件最高裁決定とその衝撃―深まる謎
Ⅲ 一般規定(会社法109条1項)の解釈と射程
Ⅳ 一般規定の具体的適用(各論)
第3章 いわゆる株主の固有権と株主平等原則
I はじめに
Ⅱ 二つの固有権論―竹田省博士と田中耕太郎博士
Ⅲ 固有権理論と株主平等原則の相互関係
Ⅳ 固有権理論と資本多数決の濫用法理の相互関係
V 結語―固有権理論の現代的意義
第4章 公開会社でない株式会社における株主ごとに異なる取扱いの定め―会社法109条2項の解釈問題
I はじめに
Ⅱ 二つの裁判例
Ⅲ 有限会社法の規律の継受と変容
Ⅳ 株式はその内容をいかなる手続きで変化させうるのか―株式の変身
V 属人的な定めはどこまで許容されるのか―何ができ何ができないのか
第2部 株主権を巡る諸問題
第1章 財源規制に違反した株式会社の剰余金配当等の規整に関する幾つかの問題
I はじめに
Ⅱ 解釈論
Ⅲ 若干の立法論―解釈論を踏まえた試論
第2章 株主の権利行使に関する利益供与について―民事責任と刑事責任
I はじめに
Ⅱ 民事責任(会社法120条)に関する解釈論
Ⅲ 民事責任と刑事責任の相互関係―結語にかえて
第3部 機関投資家の議決権行使とスチュワードシップ・コード
第1章 機関投資家の議決権行使―スチュワードシップ・コード導入の光と影
I はじめに
Ⅱ ソフトローとしてのSSコード
Ⅲ SSコードの内容の検証
Ⅳ ハードローとの接続問題―インサイダー取引規制・大量保有報告制度・FDルール
第2章 スチュワードシップ・コードの再改訂について―英国と日本
I はじめに
Ⅱ 英国スチュワードシップ・コードの再改訂
Ⅲ 日本版スチュワードシップ・コードの再改訂
Ⅳ 将来展望
第4部 商事法の解釈
第1章 会社法の解釈と法概念の統一性
I はじめに
Ⅱ 解釈論
Ⅲ まとめ―解釈原理としての法概念の統一性とその例外
第2章 商的色彩論の系譜―商法とは何かの問い
I はじめに
Ⅱ 田中耕太郎「方法としての商的色彩」を読む
Ⅲ 上柳克郎「商的色彩論について」を読む
Ⅳ 商法企業法説からの批判
V 近時の法改正と商的色彩論―保険法の単行法化を素材として
Ⅵ 結語―商的色彩論の可能性
初出一覧
索引
著者紹介/底本奥付
電子版奥付