- 発売日
- 2023年06月28日
- 出版社
- 信山社
- 編著等
- 時井真
日本、中国、ドイツ、EPO及び米国の裁判例(審決例)2,400件を、統計的かつ体系的に整理して分析。「進歩性」に関する様々な論点に関する各法域の傾向を具体的に明確化し、その基礎理論へ新たな視座を与える。中国やドイツ留学を経た、信頼の著者による待望の書。
目次
表紙
推薦の辞/田村善之
推薦の辞/杉村光嗣
推薦の辞/岡本 岳
はしがき
目次
序論
第Ⅰ部 進歩性に関する理論上の問題― 進歩性の判断において,量的コントロール及び質的コントロールの要件を満たす唯一の理論というのは存在するであろうか?
第1章 知的財産法の基礎理論と進歩性要件を結び付けて論じる機運の到来
第2章 具体的手法― 二つの論点
論点Ⅰ:発明者が実際には参照していない引用例の問題
論点Ⅱ:有限的試験の概念
第3章 論点Ⅰ:発明者が実際には参照していない引用例の問題
第1節 文理解釈
第2節 法と経済学からの検討
第3節 自然権論
第4章 論点Ⅱ:有限的試験の概念
第1節 有限的試験の規定
第2節 有限的試験に関する近時の議論
第3節 有限的試験に関する人民法院の裁判例について
第4節 理論的検討
第5節 第Ⅰ部のまとめ― 仮説の設定と共に
第Ⅱ部 進歩性に関する裁判例の統計的分析
第1章 米国
第1節 本書の分析の視点
第2節 統計結果
第3節 裁判例の検討
第4節 結びに代えて― 上級審による一般論定立のあり方に関する若干の考察
第2章 日本
第1節 はじめに
第2節 分析結果について
第3節 章末資料
第3章 ドイツ及びEPO
第1節 はじめに
第2節 BGH及びEPOの統計的分析―二つの視点
第3節 技術的貢献説の再生
第4章 中国
第1節 はじめに― 若干の従来の学説の確認と共に
第2節 前提となる議論について
第3節 中国の人民法院における創造性判断の現況―統計による分析
第4節 中国の人民法院における創造性判断の現況― 三歩法からみた分析
第5節 技術的貢献説との関係
第6節 結びに代えて― 中国の創造性判断における若干の将来的展望と共に
資料(表に対応した中国の裁判例)
第Ⅲ部 最終結論及び日本法への若干の提言
第1章 進歩性に関する裁判例の統計的分析による第Ⅰ部の仮説の立証
第2章 日本法への提言
第1節 2018年から2022年における,日本の進歩性に関する裁判例の傾向―日本編の新たな追加分析
第2節 日本法への提言その1― 非容易推考説と技術的貢献説を対立軸とした視点から
第3節 日本法への提言その2― 最判令和1.8.27平成30年(行ヒ)第69号[アレルギー性眼疾患を処置するためのドキセピン誘導体を含有する局所的眼科用処方物]を一つの素材として
第4節 残された課題
索引
奥付