- 発売日
- 2023年04月10日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 松尾弘
法制審メンバーであった著者の視点から、近時の法改正の内容を確認し、所有者不明土地を中心とする土地問題の解決策を提示する。
目次
表紙
はしがき
目次
第Ⅰ部 土地所有と国家──土地所有の担い手
第1章 なぜ今「土地所有」が問題か、それをどのように考えるべきか
1 土地所有と国家
2 土地問題の推移と原因
3 所有者不明土地問題とその原因
第2章 土地所有権の制度はどのように形成され、どのような問題を生じさせたか
1 日本における私的土地所有権制度の成立プロセス
2 私的土地所有権制度の形成プロセスの特色と土地問題の淵源
第3章 地域コミュニティによる土地所有はどうあるべきか、それはなぜ重要か
1 地域コミュニティと明治政府の地方政策
2 地域コミュニティの法人格と登記能力
3 地域コミュニティによる土地所有と登記
第4章 土地の所有者は隣接地に対してどのような権利をもつか
1 土地所有権の典型性と特殊性──土地所有権の二面性
2 隣地の使用に対する権利
3 電気・ガス・上下水道等の継続的給付の設備のために他人の土地等を使用する権利
4 越境した竹木の枝の切除に関する権利
5 管理不全の土地について管理措置をする権利
第5章 土地所有権を放棄することができるか
1 権利放棄の様々な態様
2 土地所有権を放棄することの意味
3 土地所有権放棄の要件および効果をめぐる議論
4 新たな立法
第Ⅱ部 土地所有と公共の福祉──所有者不明土地問題への対応を題材に
第6章 土地所有権は公共の福祉の観点からどのように調整されるか
1 土地基本法の改正
2 国家による私人の土地所有権の制約(その1)──所有者不明土地の取得
3 国家による私人の土地所有権の制約(その2)──所有者不明土地の利用
第7章 所有者不明土地等の管理人の制度を創設すべきか
1 改正前民法とその問題点
2 所有者不明土地・建物および管理不全土地・建物の管理人制度の導入
3 財産の管理者の制度の全般的見直し
第8章 共有者不明の土地をどのように利用し、管理し、処分しうるか
1 共有者不明のまま土地を利用・管理する方策
2 共有不動産における共有者不明状態を解消するための方策
第9章 所有者不明土地を時効取得し、登記する方法はあるか
1 取得時効制度の存在理由
2 所有者不明土地の時効取得の可能性
3 不明者を相手方とする請求と訴訟の手続
4 関連制度のさらなる検討──共有持分権のみなし放棄など
第10章 土地所有権の移転に関する登記を義務化すべきか
1 権利取得の登記をすることは権利者の義務か
2 土地に関する所有権の移転と登記
3 相続登記の申請を義務化する場合の規律方法の検討
4 不動産登記法・民法改正の帰結
おわりに
図表一覧
法令名略記
立法関係資料等略記
参考文献
索引
奥付