- 発売日
- 2019年07月15日
- 出版社
- 日本法令
- 編著等
- 高橋健
本書は、「心理的付加による精神障害の認定基準」(平成23年12月26日基発1226第1号別添)の具体的内容の解説書。わかりやすさを第一として執筆されている。改訂版発行にあたっては、事例やQ&Aを新たに追加。よりわかりやすいものとなった。「ストレスチェックの義務化」「健康経営」「働き方改革」「発達障害者」など、企業におけるメンタルヘルス対策への関心はますます高まっている。著者による長年の行政経験を活かし、認定基準の解説にとどまらず、「労働基準監督署の調査方法」「企業が求められる具体的対応」についても詳解。
目次
表紙
改訂版発行に寄せて
目次
第1章 「業務上の疾病」とは
1 業務上疾病に係る法令等の仕組み
1 法令上の根拠はどこにあるのか
2 別表に定められた具体的疾病名とは
3 具体的に列挙された疾病とそうでない疾病があるのはなぜか
2 業務上疾病の労災認定にあたっての「業務遂行性」・「業務起因性」の考え方
1 業務上疾病の労災認定
2 業務上疾病における「業務遂行性」とは
3 業務上疾病における「業務起因性」とは
4 いろいろな原因が競合している場合の考え方
5 業務上疾病に付随する疾病も労災認定の対象となるのか
3 業務上疾病の認定基準
1 厚労省労働基準局長が示した行政通達
2 認定基準が示されていることによる効果
MEMO「行政通達」とは
第2章 認定基準の解説
1 心理的負荷による精神障害の認定基準
2 認定基準のポイント~ 第1 対象疾病
3 認定基準のポイント~ 第2 認定要件
MEMO「ICD-10」について
4 認定基準のポイント~ 第3 認定要件に関する基本的な考え方
5 認定基準のポイント~ 第4 認定要件の具体的判断
1 認定要件の具体的判断
2 業務による心理的負荷の強度の判断
3 業務以外の心理的負荷および個体側要因の判断
6 認定基準のポイント~ 第5 精神障害の悪化の業務起因性
7 認定基準のポイント~ 第6 専門家意見と認定要件の判断
1 主治医意見による判断
2 専門医意見による判断
3 専門部会意見による判断
4 法律専門家の助言
MEMO 精神障害の労災補償状況
8 認定基準のポイント~ 第7 療養及び治ゆ
MEMO 精神障害の後遺障害等級について
MEMO 障害等級別の給付額
9 認定基準のポイント~ 第8 その他
1 自殺について
2 セクシュアルハラスメント事案の留意事項
3 本省協議
第3章 事例に学ぶ精神障害に係る労災事案の評価
1 裁決事例
case1 再審査請求事例(平成28年労第565号)
case2 再審査請求事例(平成28年労第523号)
2 精神障害の労災認定の要点
case1 特別な出来事(生死に関わる事故への遭遇)があった事案【業務上】
case2 ノルマが達成できなかった事案【業務上】
case3 仕事内容の大きな変化を生じさせる出来事があった事案【業務上】
case4 上司から暴行を受けた事案【業務上】
case5 セクシュアルハラスメントを受けた事案【業務上】
case6 業務中に交通事故に遭った事案【業務外】
case7 配置転換があり仕事内容が変化した事案【業務外】
case8 上司から叱責を受けた事案【業務外】
case9 極度の長時間労働があり、悪化した事案【業務上】
MEMO 厚労省リーフレットに掲載されている認定事例
3 認定基準に関する質疑応答
MEMO 保険給付の請求の時効
第4章 労働基準監督署の調査方法
1 労働基準監督署による認定調査の流れ
2 被災労働者の労働時間に関する調査
1 労働基準監督署による労働時間の集計
2 労働時間数調査結果の取りまとめ
第5章 企業が求められる具体的対応
1 リスク管理の重要性
MEMO 労働災害についての企業の責任
2 企業がとるべき対策
1 指針等のチェックと社内体制の見直し
2 社内研修の実施
3 認定基準の周知、時間外労働時間数の把握等
3 改正労働安全衛生法の施行
1 改正内容
2 長時間労働者に対する面接指導等の強化
3 改正に係る留意事項
4 労災請求が行われた際の企業対応の留意点
MEMO 労災かくし
資料
心理的負荷による精神障害の認定基準について
心理的負荷による精神障害の認定基準の運用等について
精神障害による自殺の取扱いについて
奥付