- 発売日
- 2019年06月20日
- 出版社
- 岩波書店
- 編著等
- 水町 勇一郎
「戦後の労働三法制定以来の大改革」とされる働き方改革関連法が施行され始めた。それを機に、労働法の基礎知識を提供し、好評を博した初版を8年ぶりに改訂。「働き方改革」の内容はもちろん、その他の法改正や判例の展開を盛り込み、大きく発展を続ける労働法の骨格とその背景を描き出す。
目次
表紙
はしがきー新版執筆にあたって
はじめにー働くことと法
目次
第1章 労働法はどのようにして生まれたか
1 労働法の背景ー二つの革命と労働者の貧困
2 労働法の誕生ー「個人の自由」を修正する「集団」の発明
3 労働法の発展ー「黄金の循環」
4 労働法の危機ー社会の複雑化とグローバル化
5 「働き方改革」
第2章 労働法はどのような枠組みからなっているかー労働法の法源
1 「法」とは何か
2 人は何を根拠に他人から強制されるのか
3 労働法に固有の法源とは
4 日本の労働法の体系と特徴
第3章 採用 人事 解雇は会社の自由なのかー雇用関係の展開と法
1 雇用関係の終了ー解雇など
2 雇用関係の成立ー採用
3 雇用関係の展開ー人事
第4章 労働者の人権はどのようにして守られるのかー労働者の人権と法
1 雇用差別の禁止
2 労働憲章
3 人格的利益・プライバシーの保護
4 内部告発の保護
5 労働者の人権保障の意味
第5章 賃金 労働時間 健康はどのようにして守られているのかー労働条件の内容と法
1 賃金
2 労働時間
3 休暇・休業
4 労働者の安全・健康の確保
5 労働者の健康を確保するための課題
第6章 労働組合はなぜ必要なのかー労使関係をめぐる法
1 労働組合はなぜ法的に保護されているのか
2 労働組合の組織と基盤
3 団体交渉と労働協約
4 団体行動権の保障
5 不当労働行為の禁止
6 企業別労働組合をどう考えるか
第7章 労働力の取引はなぜ自由に委ねられないのかー労働市場をめぐる法
1 なぜ労働市場には規制が必要か
2 雇用仲介事業の法規制
3 雇用政策法
4 日本の労働市場法をめぐる課題
第8章 「労働者」「使用者」とは誰かー労働関係の多様化・複雑化と法
1 労働関係が多様化・複雑化するなかで
2 「労働者」ー労働法の適用範囲
3 「使用者」ー労働法上の責任追及の相手
4 「労働者」という概念を再検討するために
第9章 労働法はどのようにして守られるのかー労働紛争解決のための法
1 裁判所に行く前の拠り所
2 最後の拠り所としての裁判所
3 紛争解決の第一歩
第10章 労働法はどこへいくのかー労働法の背景にある変化とこれからの改革に向けて
1 日本の労働法の方向性
2 「個人」か「国家」かーその中間にある「集団」の視点
3 これからの労働法の姿ー「国家」と「個人」と「集団」の適切な組合せ
4 労働法の未来の鍵
あとがき
事項索引
奥付