BUSINESS LAWYERS LIBRARY

悩める上司・人事担当者のための 問題社員未満との付き合い方

発売日
2024年01月21日
出版社
日本法令
編著等
松下直子

解雇や懲戒に至るような「問題社員」ではないまでも、会社、上司、周囲に迷惑をかけたり、ミスを繰り返して仕事がすすまないなど、やっかいな存在の「問題社員〝未満〟」と言えるような社員に対して、上司や会社の人事部門がどう接していけば改善を図れるのか。社会保険労務士、人事コンサルタントとしての著者の経験とエリック・バーンの「交流分析」の手法をベースに、上司・人事担当者が「問題社員〝未満〟」にどう向き合っていくべきかをわかりやすく説いた本。

目次

表紙

はじめに

「悩ましい」社員の真の悩ましさは、周囲への計り知れない影響力

過剰なまでの配慮が生み出す「悩ましい」社員予備軍

増殖する「悩ましい」シニア社員

多様な「悩ましさ」の共通点

主語はあくまで、「あの人」ではなく「わたし」自身

私自身が「問題“未満”」だったからこそ伝えたいこと

目次

第1章 働く「空間」で今、何が起こっているのか

1 生産性の追求か、多様性の授与か

生産性の追求からだけでは、もはや新しいものが生まれない

多様な世代が存在するのが、職場の醍醐味であり困難さ

XもYもZ世代も、みんな同じ時代に生きている

時間の使い方は、命の使い方

部下との時間の消費の事実に気づく

今、求められるのは「親しみやすい」上司像?

変化の時代だからこそ、あなた一人で戦ってはいけない

2 権利の主張と義務の遂行

「破られたらどうなるか」を考える

「契約」とは権利と義務の交換

「悪」とは「大きな範囲に迷惑をかけること」

組織の構成メンバーは「貢献者」たるかどうか

組織は費用が「安く」すむ

組織は信頼で成り立つ

3 三面等価の原則

権限がなければ、名ばかり管理職になってしまう

上司と部下、それぞれの責任の違い

パワハラが怖くて部下に厳しく言えない管理職

セクハラとパワハラは解釈が違う

パワハラ観点でも求められる、部下ごとの個別育成

判例にみるパワハラの境界線

管理職は孤独になってはいけない

第2章 「問題社員〝未満〟」を取り囲む登場人物たち

1 「未満」対応ができなかった場合の損失

「未満」はあなたの感情と時間を棄損する

「問題社員〝未満〟」はあなたの信頼を失墜させる

あなたは職場の結節点でもある

「問題社員〝未満〟」は職場の若手の離職原因になり得る

食い止めるのは、上司であり管理職である「あなた」

2 「未満」と「以上」のはざま

問題社員になら戦力外通告はできるのか

真に必要な「対人関係構築力」

3「未満」と向き合える人、向き合えない人

期待することの功罪

揺さぶられる感情

感情を味わった後の、行動を変える

第3章 〝未満〟対応の大前提

1 人事としての選択肢―活用か、放置か、退場か

権利の主張と義務の遂行はセット

「問題社員〝未満〟」は、パワハラや嫌がらせを誘発する

就業規則の意義

最後に残された道も知っておく

記録(証拠)がなければ、どうしようもない

人は弱い

「放置」は、管理職の責任の放棄にほかならない

2「問題社員〝未満〟」を昇格させない

等級制度に「標準年齢モデル」を作っていませんか

学校教育における学年制度との類似点

専門職を管理職の「掃きだめ」にしない

3 そもそも人をどのように把握すればいいのか

多様性は一人の人間の中にこそ存在する

仕事では、人の何が評価されているのか

実は両者の「相性」が悪いだけという場合もある

採用時点ではつい即戦力を追求しがち

リーダーは、先天性か後天性か

不必要な人は誰一人いない

4 いわゆる標準的なアプローチ

行動と人格を分ける

個性は二律背反

「明るい人求む」は人権問題?

お母さんが知りたいのは、子供の個性ではなく「今日の事実」

「問題社員〝未満〟」と騒ぎ立てる前にしておくべきこと

【コラム】EEC方式

第4章 今、現場が「未満」とするタイプ別のアプローチ

1 仕事面で「未満」社員の特徴

仕事に不可欠な想像力/タスク想像力

日本は世界で最も「文脈を読ませる」文化

【コラム】日本の常識は世界の非常識

私たちは大量に行間を読みながら仕事をしている

曖昧な言葉を使わない

業務遂行に必要な「行動」の明確化

タスク想像力が低い部下の仕事は、分解する

「状況」で抽象的に指示するのではなく、「上司」が具体的に指示をする

やること以上に「やらないこと」も明確に

評価は目標設定の時点で半分決まっている

2 人間関係で「未満」社員の特徴

仕事に不可欠な想像力/対人想像力

第一牧場は、あなたも私もOK!

第二牧場は、あなたはOKだけれど私はOKではない

第三牧場は、私はOKだけれどあなたはOKではない

第四牧場は、私もあなたもOKではない

相手に揺さぶられる私を否定しない

揺さぶりが、働きやすさを阻害する

同じ牧場に居続ける「問題社員〝未満〟」が繰り返す行動パターン

第三牧場に居続ける「問題社員〝未満〟」が起こす心理ゲーム

第二牧場に居続ける「問題社員〝未満〟」が起こす心理ゲーム

心理ゲームに時間を消費し過ぎない

心の根底にある「強がらなければならない自分」

絶対的な学問はない

共感する前に、事実確認

第三牧場にいる「問題社員〝未満〟」には、第一牧場からアプローチを

「弱い自分を認める」強さを持たせよう

あなたは与えている? 受け取っている? 求めている?

誰しもが、ストロークに癖をもっている

ストロークは貯めない、小出しにしよう

ストロークの連鎖は上司側からつくればいい

育成には条件が付くから、先に無条件で信頼形成を

あなたは「問題社員〝未満〟」の、何を知っていますか

人はメリットのある行動を繰り返す

アクセルがあるから生きていける

第二牧場にいる「問題社員〝未満〟」に向き合う十二人の上司

第二牧場にいる「問題社員〝未満〟」には、合理的に自己肯定をさせよう

第二牧場に居続ける「問題社員〝未満〟」はパワハラを誘発する

パワハラの加害者にならないために

重要なことは、あなたが第一牧場エリアにいること

あなたの「お決まりの感情」は何ですか

【コラム】感情の下にある、真の感情

なぜ、人は人とトラブルを起こすのか

あなたの牧場を可視化しておこう

3 人は誰でも成長する可能性があるのか

部下を変えたければ自分のアプローチを変える

ストロークの使い手であれ

対人創造型「問題社員〝未満〟」は「気づき」がない

人を育てられる人は不足している

孤独になってはいけない

変えられるのは「いま、ここ」の自分だけ

【コラム】Intelligenceではなく、Wisdom

そもそも、モチベーションの維持・向上は誰の責任か

第5章 社員と組織の未来をあきらめない人たれ

強い組織の作り方

「いい人」でなく「いい上司」たれ

「問題社員〝未満〟」対応には「ゆとり」が不可欠

「問題社員〝未満〟」対応には「覚悟」が不可欠

みんな違う、だからいいのではなく、だからどうするのか

部下育成は、バトンリレー

第6章 「問題社員〝未満〟」ケース別対応事例

事例1 指示があるまで動かない、言われたこと〝だけ〟する社員

事例2 報連相を一切しない、もしくはトラブル報告を大事に至ってからしかしてこない社員

事例3 ばれるような小さな嘘をつく社員

事例4 新しい仕事を頼むと「できない理由」を盾にして逃げる社員

事例5 実力も経験もないのに自信過剰で、周囲の助言に耳を貸さない社員

事例6 ちょっと叱られただけで落ち込む社員

事例7 ミスをすると「~のせいで」と自分の非を決して認めない社員

事例8 答えを求めてくるマニュアル社員

事例9 自分の仕事が終わったらそれ以上は何もしない社員

事例10 自己卑下が激しい社員

事例11 身だしなみがだらしない部下社員

事例12 評価に納得せず、たてついてくる社員

事例13 単純なミスを繰り返す社員

事例14 スピードを重視しすぎて、仕事が雑な社員

事例15 おいしいところ取りをする社員

事例16 衝動的で情緒の起伏が激しく、人間関係がうまくいきにくい社員

事例17 今までできていたことができなくなってきた社員

事例18 ネガティブな発言が多くて、周囲を疲れさせる社員

奥付

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