BUSINESS LAWYERS LIBRARY

最高裁に告ぐ

発売日
2019年03月27日
出版社
岩波書店
編著等
岡口基一

ツイッターをやめるか、裁判官を辞めるか。自らの関与しない訴訟記事を紹介したツイートが原因で、現職の判事が「分限裁判」にかけられ、最高裁判事と対峙することに――。前代未聞の事態の当事者となって体験したこと、そこから見つめ直した司法、そして社会の現実を、平易な筆致で綴る。なぜSNSを続けるのか。どうして「白ブリーフ判事」と呼ばれるようになったのか。最高裁、そして裁判所の変質の背景には何があるのか。この時代に、裁判官に本当に期待されることとは何なのか……。司法の未来を考えるために必読の書。

目次

表紙

プロローグ

目次

第Ⅰ部 前史――私はいかにしてSNSを始めたのか

1 法律情報ポータルサイトを立ち上げる

2 SNS雑感――自分を「落とす」仕掛け

3 白ブリーフ判事と呼ばれるまで

4 二度目の厳重注意処分

5 ツイッターをやめるか、それとも、裁判官を辞めるか

6 ひとつの背景――裁判官訴追委員会の動き

第Ⅱ部 「分限裁判」とは何だったのか

1 そして、裁判が始まった

2 当事者となって知った手続保障の現実

一 漠然とした申立て

二 役割を放棄した最高裁

3 弁護団とともに審問期日へ

4 記者会見に臨む――「不意打ち」のあとで

5 全員一致の決定

6 分限決定を見る

一 不可思議な事実認定

二 ツイッターの特性に対する無理解

三 スルーされた「表現の自由」と「裁判官の独立」

四 「ちゃぶ台返し」の補足意見

7 非公開で行われた裁判

第Ⅲ部 変貌する最高裁、揺らぐ裁判所

1 続出していた不可思議な判決

2 静かに進行する最高裁判事の「王様」化

3 「王様」化をもたらす内部的要因

一 最高裁における憲法判断の手法

二 多忙ゆえの省略?

4 最高裁判事はどのように選ばれているか

5 「裁判官ピラミッド」で起きていること

6 監視・批判勢力はいま

第Ⅳ部 「司法の民主的コントロール」は可能か?

1 裁判所の組織防衛術

2 裁判官の「真の信頼」のために

エピローグ

巻末資料 最高裁「岡口分限決定」全文(二〇一八(平成三〇)年一〇月一七日大法廷決定)

奥付

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