BUSINESS LAWYERS LIBRARY

和解の考え方と実務

発売日
2024年11月20日
出版社
民事法研究会
編著等
武藤貴明

第1章では、紛争解決手段としての和解の意義を説明し、第2章では、訴訟上の和解に関する基礎的な法的知識を解説! 第3章では、和解条項の作成上の留意点を、不適切な条項例も示しながら具体的に解説! 第4章~第6章では和解の勧告、技法、Q&Aで、和解を勧めるうえでの実務上のノウハウと留意点を詳解! 実際の現場で用いる会話等の「具体例」や和解に関する「エピソード」を豊富に盛り込みつつわかりやすく解説!

目次

表紙

はしがき

目次

凡例

第1章 紛争解決手段としての和解

Ⅰ 「ひまわり」と「ジャッジ」に見る和解

Ⅱ 統計に見る訴訟上の和解

Ⅲ 和解の特長

1 紛争を早期に、かつ、最終的に解決することができる

2 法令や訴訟物にとらわれない柔軟な解決を実現することができる

3 自発的な履行が期待できる

4 相手方との円満な関係を維持・回復することができる

5 時間、費用、労力等を節約することができる

Ⅳ 和解に対する批判

Ⅴ 「未来を創る」和解

Column 1 和解は謙抑的に!?

第2章 訴訟上の和解を規律する法規範

Ⅰ 訴訟上の和解とは

1 意義

2 法的性質

3 手続

4 受諾和解

5 裁定和解

Ⅱ 訴訟上の和解の要件

1 和解の内容

2 和解の対象

3 和解の主体

4 和解についての授権

5 和解にあたって同意等を要する場合

6 当事者の処分権限等

7 和解と訴訟要件

8 和解の時期等

9 裁判所外の和解(現地和解)

Ⅲ 訴訟上の和解の法的性質・効果

1 訴訟終了効

2 確定判決と同一の効力

3 和解の調書への記載

4 和解調書の更正

Ⅳ 訴訟上の和解の効力を争う方法

1 私法上の無効・取消事由を主張する場合

2 和解条項上の債務の不履行がある場合

Column 2 和解勧告? 和解勧試?

第3章 和解条項の作成

Ⅰ はじめに

Ⅱ 和解条項の類型

1 効力条項

2 任意条項

Ⅲ 和解条項作成上の留意点

1 一般的留意点

2 給付条項の留意点

3 確認条項の留意点

4 形成条項の留意点

5 表現に留意が必要な条項

6 その他留意が必要な条項

Ⅳ 【演習】実務上よく見られる不適切な和解条項

1 【例1】の検討

2 【例2】の検討

3 【例3】の検討

4 【例4】の検討

5 【例5】の検討

6 【例6】の検討

Ⅴ 和解条項チェックリスト

Column3 当事者は和解をどう評価しているか

第4章 和解の勧告

Ⅰ はじめに

1 よい和解は、よい争点整理から

2 実践からスキルを磨く

3 スキルとマインドは車の両輪

Ⅱ 和解に適する事件、適さない事件

1 はじめに

2 和解に適さない事件

3 和解に適する事件

Ⅲ 和解の二つの基本型―――心証中心型と交渉中心型

1 はじめに

2 心証中心型

3 交渉中心型

4 両者の使い分け

Ⅳ 和解勧告の時期

1 三つの時期

2 訴訟の初期段階または争点整理中の段階

3 争点整理終了後の段階

4 証拠調べ後の段階

第5章 和解の技法

Ⅰ 和解協議に入る前に

1 和解は訴状を受理した段階から始まる

2 和解協議を打診する

3 場合によっては調停の活用を

Ⅱ 和解協議の事前準備

1 はじめに

2 記録を検討する

3 判例や学説を調査する

4 「着地点(落としどころ)」を考える

5 和解の期日における進行方法を考える

6 「和解メモ」を作成する

Ⅲ 和解の期日の運営――総論――

1 心構え

2 話し方

3 時間配分

4 対席方式と交互面接方式

5 当事者本人の同席

6 当事者以外の同席

Ⅳ 和解の期日の運営――各論――

1 初回期日の典型的な進め方

2 初回期日の冒頭

3 当事者からの意向聴取

4 裁判官からの発問・投げ掛け

5 反対当事者との面接

6 一方当事者との再面接

7 その後の再面接

8 期日の終了

9 期日後にすること

10 続行期日の進め方

11 和解の続行か打ち切りかの見極め

12 和解の終了

Ⅴ 話の聴き方

1 はじめに

2 「聴く」技術

3 「問う」技術

4 場面別対応

Ⅵ 説得の技法

1 説得の3類型

2 論理的説得

3 功利的説得

4 感情的説得

Ⅶ 和解案等の示し方

1 和解案等をいつ示すか

2 和解案等を示す前にすべきこと

3 和解案等を考える

4 和解案等の検討の基本

5 和解案等の具体例

6 和解案等をどう示すか

7 和解案等に難色を示されたら

8 実践例

Column 4 裁判官を拘束せよ⁉~和解手続論とは~

第6章 和解Q&A

Q1 当事者がなかなか決断してくれない場合

Q2 当事者が強硬な態度や感情的な態度をとる場合

Q3 当事者が反対当事者に対する強い不信感を抱いている場合

Q4 勝ち筋の当事者が強気でなかなか譲歩してくれない場合

Q5 一方当事者が和解の意思はあるが、自分は譲歩しようとしない場合

Q6 判決で白黒をつけてほしいと言われた場合

Q7 和解金を支払ってもいいが、法的責任を認めたかのように受け止められるのが嫌だと言われた場合

Q8 争点整理と和解協議を並行して行う場合

Q9 心証から離れた和解をする場合

Q10 当事者本人への説得を試みたい場合

Q11 和解協議が行き詰まった場合

Q12 謝罪条項をめぐってもめた場合

Q13 訴訟費用の負担をめぐってもめた場合

第7章 物語で理解する和解の技法~判事補工藤の和解の行方~

はじめに

Ⅰ 工藤と渡辺

Ⅱ 和解の技法

Ⅲ 心証開示

Ⅳ 狩田の抵抗

Ⅴ 交渉

Ⅵ 和解案

Ⅶ 結末

事項索引

判例索引

著者紹介

奥付

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