- 発売日
- 2022年08月19日
- 出版社
- 信山社
- 編著等
- 河上正二
医療技術の進化と超高齢化に、医師と患者はどう行動すべきか。脆弱な消費者としての患者の視点から現代医事法を考える。生命倫理や少子高齢社会での生活の在り方、医療の未来を見据えた法と医学の対話のための必読書。
目次
表紙
はしがき
目次
第1講 民事責任を中心とした「医事法」への導入
1 序論
2 医事法関連問題
第2講 医業・医行為および医業類似行為
1 医業・医行為の概念をめぐって
2 医業とは
第3講 診療契約の当事者と責任主体,診療債務の特性
1 医師・患者関係
2 担当医師と病院
3 幼児・意識不明者の扱い
4 保険医療の場合
5 診療債務の特殊性
6 医療過誤についての民事責任
7 情報偏在型訴訟
8 「医療水準論」とプラス・アルファの債務?
9 チーム医療・高度医療を考える
10 小括
第4講 未成年者・事理弁識能力の不十分な者についての医療行為
1 「意思決定の代行」の可能性と限界
2 未成年
3 精神障害・痴呆性高齢者など
第5講 診療債務について
1 はじめに
2 診療債務の特性
3 債務論の展開
4 小括
第6講 医師の死因解明義務について―手段的訴訟物考
1 はじめに
2 裁判例の紹介
3 医師の「説明義務」との関係
4 死因の解明・説明義務(医師の弁明義務)の法的根拠
5 医師の「病理解剖提案義務」?
6 診療義務違反問題との混線
第7講 医療広告及び医療情報
1 医療広告
2 医療情報の取り方と入手した個人情報の扱い
2 「患者に関する情報」の作成・保存・管理・開示
3 薬に関する情報・宣伝
4 医療事故訴訟と情報
5 小括
第8講 医療事故訴訟における因果関係を考える
1 医療事故における因果関係
2 医療事故訴訟における判例の考え方
第9講 生殖補助医療をめぐる問題
1 前提となる知識
2 人工授精と親子関係
第10講 がんの告知について
1 「がん」という病い
2 人を対象とする臨床研究での心得
3 がんの告知に関する裁判例
第11講 「安楽死」を考える
1 鴎外の「高瀬舟」から
2 安楽死とは
3 判例で考える
4 若干の検討
第12講 人由来物と法
1 総説
2 死体及びその組織の保存
3 生体の一部
4 ヒト由来試料の利用とインフォームド・コンセント
第13講 遺伝子と法について
1 遺伝子検査
2 着床前診断を例に
3 遺伝情報の扱いに関する規制
第14講 感染症とワクチン接種
2 感染症予防に関する規律
第15講 保険診療における診療報酬と患者の一部負担金について
1 はじめに
2 保険診療行為の当事者関係をどう捉えるか?
3 保険医療の場合
4 小括
第16講 臓器移植と脳死問題について
1 臓器移植とは
2 脳死論議
3 臓器移植法の内容
4 臓器移植のプロセス
5 国内小児移植
6 背後にある基本的な法律問題
7 臓器移植に伴う社会的問題
8 本人の「同意」(自己決定)は万能か?
参考資料
【資料1】 診療情報の提供等に関する指針(厚生労働省)
【資料2】 ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針より(文科省・厚労省平成13年告示)
【資料3】 日本医師会版『診療情報の提供に関する指針(第2版)』(平成14年10月)(抄)
【資料4】 医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(平成29年4月14日(令和4年3月一部改正)個人情報保護委員会,厚生労働省)
【資料5】 臓器の移植に関する法律
事項索引
判例索引
奥付