- 発売日
- 2021年04月15日
- 出版社
- 有斐閣
- 編著等
- 田中亘、飯田秀総、久保田安彦、小出篤、後藤元、白井正和、松中学、森田果
多くの当事者が関係する利害状況を明瞭に分析し、厳密な論理を展開するために「数字」を使って考える。会社法学に関わる会計学・経済学・統計学をわかりやすく解説するとともに、最先端の議論にも触れた話題のテキスト最新版。学習にも実務にも役立つ1冊。
目次
表紙
はしがき
目次
凡例
編著者・著者紹介
第1章 数字で「わかる」とはどういうことか――本書の狙い
Ⅰ はじめに
Ⅱ 数字で「わかる」とはどういうことか(1)――─利害状況を明確化すること
1 数字を用いた分析がなぜ重要か
2 論点――業務提携のための新株発行における有利発行性の判断
3 設例
4 高騰前の株価を基準に1株の払込金額を決める場合
5 高騰後の株価を基準に1株の払込金額を決める場合
6 まとめ
Ⅲ 数字で「わかる」とはどういうことか(2)――望ましい法制度についての洞察を得ること
1 規範的な分析
2 規範的な分析をする際の判断基準――効率性について
Ⅳ 関係諸科学への招待
Ⅴ おわりに
第2章 株式価値の評価
Ⅰ はじめに
Ⅱ さまざまな株式価値の評価方法
1 ネットアセットアプローチ
2 インカムアプローチ
3 マーケットアプローチ
Ⅲ 株式の評価をめぐる裁判例・学説の状況
1 裁判例の動向
2 学説上の有力説
Ⅳ DCF法による株式評価のプロセス
1 全体像
2 将来FCFの算定
3 割引率の設定――リスクがある場合
第3章 株主有限責任制度と債権者の保護
Ⅰ はじめに
Ⅱ 株主有限責任制度の存在意義
1 主に上場企業に当てはまるもの
2 株式会社一般に当てはまるもの
Ⅲ 株主有限責任制度の弊害
1 総説
2 不法行為コストの外部化
3 資産代替
4 会社財産の株主への移転
Ⅳ 債権者による自衛
1 利率の引上げ
2 行為自体の直接的制限と再交渉権限の留保
3 株主による会社債務の保証
Ⅴ 法律による債権者保護と学説による立法提言
1 分配可能額規制
2 法人格否認の法理と取締役の対第三者責任
3 法的倒産手続と経営状態の悪化した場合の取締役の義務
4 不法行為コストの外部化への対処
Ⅵ まとめ
第4章 取締役の善管注意義務・忠実義務および株主代表訴訟
Ⅰ はじめに
Ⅱ 取締役の善管注意義務・忠実義務の機能と問題点
1 善管注意義務と忠実義務――その意義はどこにあるか
2 設例と課題
3 単純な契約
4 条件付き契約
5 成果連動型契約
6 忠実義務・善管注意義務の機能
7 法的責任ルールの問題点――裁判所の能力の限界
8 法の戦略
Ⅲ 株主代表訴訟の意義と問題点
1 株主代表訴訟の役割
2 代表訴訟の(潜在的な)問題点
3 実証研究とその評価
Ⅳ おわりに
第5章 会社法のための会計入門
Ⅰ はじめに
Ⅱ 貸借対照表・損益計算書とは何か
1 貸借対照表とは何か
2 損益計算書とは何か
Ⅲ 貸借対照表・損益計算書の作成方法――簿記のしくみ
1 簿記とはなにか――「複式簿記」と仕訳
2 簿記による貸借対照表・損益計算書の誘導
3 自己株式・新株予約権の会計処理――純資産の会計
4 発生主義会計と費用収益対応の原則
5 時価評価
Ⅳ 「分配可能額」の計算
第6章 募集株式の発行等と株主の利益
Ⅰ 新株発行の基本的なメカニズム
1 株式の発行と株主の利益
2 新株発行の価格と新旧株主間の利益移転
Ⅱ 有利発行規制との関係――基本的な理解
1 利益移転の一定程度の防止
2 新株発行の態様と払込金額の規制
Ⅲ 有利発行規制と市場価格
1 「時価」と基準とすることの意義と問題点
2 高騰した市場価格の排除
Ⅳ 有利発行規制についてのまとめ
1 高騰した市場価格の扱い
2 利益相反への対処
Ⅴ 払込金額と「損害」
1 損害をめぐる2つの考え方
2 2つの考え方による違い
3 いずれと考えるべきなのか?
第7章 オプションと会社法
Ⅰ はじめに――オプションとは何か
1 本章の構成
2 オプションとは何か
Ⅱ オプションとしての新株予約権
1 意義
2 新株予約権の評価の重要性――有利発行の問題との関係で
3 有利発行性の判断――かつての解釈論と新しい解釈論
4 オプション評価の基礎理論――二項モデルの基本的な考え方
5 オプション評価理論についての追加的説明
6 裁判例における新株予約権の評価の実際
Ⅲ オプションとしての新株予約権付社債
1 意義
2 新株予約権付社債の有利発行性の判断
Ⅳ オプションとしての株式
1 株式がオプションであること
2 株式がオプションであることから得られる知見
第8章 友好的買収・組織再編と株式買取請求権
Ⅰ はじめに
はじめに
Ⅱ 株式買取請求権制度の概要
1 反対株主の範囲
2 株式買取請求権の行使
Ⅲ 公正な価格の算定
1 総説
2 価格算定の基準日
3 「公正な価格」の算定方法――シナジー適正分配価格の場合
4 「公正な価格」の算定方法――「ナカリセバ」価格の場合
第9章 買収手法の強圧性ととりうる法の対処策
Ⅰ 強圧性とはどういう問題か
1 はじめに
2 公開買付けとは何か
3 3つのストーリー
4 公開買付けの強圧性の問題とは
5 落差が生じる類型
Ⅱ 何が問題か
1 株主利益と企業価値
2 強圧性=悪?
Ⅲ 対処方法
1 総説
2 Bebchuk教授の提案
3 株主総会決議による買収防衛策
4 セカンドチャンスの付与
5 二段階買収と株式買取請求権
6 全部買付義務
Ⅳ ブルドックソース事件
第10章 実証分析入門
Ⅰ 実証分析の意義
Ⅱ 相関関係と回帰分析
1 相関関係
2 回帰分析
3 OLSによる推定
4 質的従属変数とMLE
Ⅲ 仮説検定
1 母集団と標本
2 仮説検定
3 表の読み方
Ⅳ 法制度の評価
1 マッチング
2 IV(instrumental variable)
3 DD(differences-in-differences)
4 FE(fixed effects)
Ⅴ 株価を使った実証分析の手法
1 イベント・スタディ
2 マーケットモデルを活用した反事実の構築
Ⅵ おわりに
事項索引
奥付