- 発売日
- 2023年12月25日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 橋本博之
「5つの思考方法」で個別行政法の解釈を学ぶ、 筆者の法科大学院での教育成果を集大成した書。司法試験過去問解説も収録。
目次
表紙
はしがき
目次
凡例
第1章 行政法と仕組み解釈
Ⅰ 行政法事例問題と仕組み解釈
1 行政法事例問題の特徴
一歩先へ 行政法教科書の「柔軟性」
2 「仕組み解釈」の技法
3 個別法解釈の特質
一歩先へ 仕組み解釈論の理論的背景
ポイント 塩野学説による「仕組み解釈」の定位
4 良き「仕組み解釈」と悪しき「仕組み解釈」
Ⅱ 「行政法思考」の提示
5 時間軸に沿った「仕組み」の解析(その1)
6 時間軸に沿った「仕組み」の解析(その2)
7 行為要件・行為内容の解析(その1)
8 行為要件・行為内容の解析(その2)
9 規範の階層関係の解析(その1)
10 規範の階層関係の解析(その2)
11 制度趣旨に照らした考察(その1)
12 制度趣旨に照らした考察(その2) ―― 一般的法制度の制度趣旨
13 制度趣旨に照らした考察(その3) ――個々の法的仕組みの制度趣旨
14 制度趣旨に照らした考察(その4) ――個別法の目的
15 基本原理に照らした考察(その1)
16 基本原理に照らした考察(その2)
17 まとめ
第2章 時間軸に沿った「仕組み」の解析
Ⅰ 行政過程の可視化
1 はじめに
2 行政過程とフロー図
ポイント 行政法と手続的思考
Ⅱ 土地区画整理事業の「仕組み」
3 土地区画整理事業の事業計画決定の処分性(その1) ――問題の提示
【問題1】
4 土地区画整理事業の事業計画決定の処分性(その2) ――参照条文の提示
5 土地区画整理事業の事業計画決定の処分性(その3) ――参照条文の読み込みとフロー図の作成
6 土地区画整理事業の事業計画決定の処分性(その4) ――答案構成
Ⅲ 第1種市街地再開発事業の「仕組み」
7 第1種市街地再開発事業の事業計画等認可の処分性(その1) ――問題の提示
【問題2】
8 第1種市街地再開発事業の事業計画等認可の処分性(その2) ――フロー図の作成
9 処分性の検討(その1)
ポイント 処分性の解釈技法
10 処分性の検討(その2)
11 処分性の検討(その3)
12 処分性の検討(その4)
Ⅳ 行政法における事案解析
13 事実関係の分析への活用
14 行政事例問題の作られ方
15 民事法と行政法の違い
16 訴訟類型選択と「時間軸に沿った『仕組み』の解析」
Ⅴ 当事者訴訟の活用
17 問題となる状況
18 墓埋法の「仕組み」
19 「ダイレクト・アタック」型の確認訴訟
ポイント 公法上の確認訴訟の基本パターン
20 「権利義務引き直し」型の確認訴訟
21 まとめ
一歩先へ 不利益処分の事前救済と訴訟類型選択
一歩先へ 「重大な損害」要件の諸相
Ⅵ 総合問題
22 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その1) ――問題の提示(介護保険法に基づく勧告⇒公表)
【問題3】
23 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その2) ――時間軸に沿った事案の整理
24 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その3) ――救済方法の基本パターン
25 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その4) ――勧告の処分性(その1)
26 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その5) ――勧告の処分性(その2)
27 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その6)――勧告の処分性(その3)
一歩先へ 確認の利益の判定
28 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その7) ――公表の処分性
29 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その8) ――本案の主張(その1)
30 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その9) ――本案の主張(その2)
31 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その10) ――東京都条例を素材に(その1)
【問題4】
32 勧告⇒公表という「仕組み」の争い方(その11) ――東京都条例を素材に(その2)
一歩先へ 公表の差止訴訟を認める答案例
第3章 行為要件・行為内容の解析
Ⅰ 行政法令の構造
1 行政法令の規範構造
2 条文モデルによる説明(その1)
3 条文モデルによる説明(その2)
ポイント 行政財産の目的外使用不許可と効果裁量
一歩先へ 「公の施設」か「行政財産」か?
Ⅱ 行政裁量の所在
4 裁量の所在(ステージ論)
5 具体例の提示
6 「主語」となる行政機関
7 「行為要件」の解析
8 「行為内容」の解析
9 裁量の所在の探求――まとめ
Ⅲ 行政裁量の司法統制
10 司法審査密度の判定(その1)
11 司法審査密度の判定(その2)
12 応用問題(その1) ――問題の提示
【問題1】
13 応用問題(その2) ――係争処分の根拠条文の分析
14 応用問題(その3) ――裁量の有無の検討
15 応用問題(その4) ――X側の主張
16 応用問題(その5) ――A県側の主張
一歩先へ 法令違反と裁量権逸脱・濫用
一歩先へ 法定外の「行為要件」に基づく処分
Ⅳ 第三者の原告適格
17 第三者の原告適格(その1) ――問題の所在
ポイント 「処分の相手方に準ずる者」の原告適格
18 第三者の原告適格(その2) ――法律の保護する利益説の構造
19 第三者の原告適格(その3) ――3段階のテスト
20 第三者の原告適格(その4) ――個別保護要件の「切り出し」
21 第三者の原告適格(その5) ――行訴法9条2項の構造と「仕組み解釈」
Ⅴ 総合問題
22 総合問題の検討(その1) ――問題の提示
【問題2】
23 総合問題の検討(その2) ――アウトラインの把握
24 総合問題の検討(その3) ――設問1の検討(その1・概観)
25 総合問題の検討(その4) ――設問1の検討(その2・原告適格)
26 総合問題の検討(その5) ――設問1の検討(その3・狭義の訴えの利益)
27 総合問題の検討(その6) ――設問1の検討(その4・執行停止)
28 総合問題の検討(その7) ――設問2の検討(その1・実体的違法)
29 総合問題の検討(その8)――設問⚒の検討(その2・手続的違法)
第4章 規範の階層関係の解析
Ⅰ 法的規範の多元性
1 規範の階層関係とは?
2 行政基準論・行政立法論との関係
3 「規範の階層関係」の基本パターン
4 自主条例・委任条例の区別
Ⅱ 行政基準の諸相
5 法規命令と委任規定(その1)
ポイント 指名競争入札と裁量
6 法規命令と委任規定(その2)
7 行政規則の取扱い
8 裁量基準と司法審査(その1)
9 裁量基準と司法審査(その2)
Ⅲ 原告適格論への応用
10 原告適格論と「規範の階層性」(その1) ――根拠法令と関係法令
一歩先へ 裁判実務上の見解
11 原告適格論と「規範の階層性」(その2) ――裁量基準と原告適格(その1・問題の提示)
【問題1】
12 原告適格論と「規範の階層性」(その3) ――裁量基準と原告適格(その2・関係法令の判別)
13 原告適格論と「規範の階層性」(その4) ――裁量基準と原告適格(その3・原告適格の有無)
Ⅳ 総合問題
14 問題の提示
【問題2】
15 解答における「筋」の設定
16 設問1の検討(その1・判断枠組みの設定)
17 設問1の検討(その2・X1の「法律上の利益」)
18 設問1の検討(その3・X2の「法律上の利益」)
ポイント 設問1の別解――X2に原告適格を肯定するロジック
19 設問2小問1の検討
20 設問2小問2の検討
21 設問3の検討
第5章 実践演習
Ⅰ 司法試験問題の検討にあたって
1 本章の構成
2 「採点方針」について
3 解釈技法の整理
Ⅱ 平成29年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1⑴の検討
4 設問1⑵の検討
5 設問2⑴の検討
6 設問2⑵の検討
7 解答例
Ⅲ 平成30年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1⑴の検討
4 設問1⑵の検討
5 設問2の検討
6 解答例
Ⅳ 令和1年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1の検討
4 設問2⑴の検討
5 設問2⑵の検討
6 解答例
Ⅴ 令和2年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1⑴の検討
4 設問1⑵の検討
5 設問2の検討
6 解答例
Ⅵ 令和3年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1⑴の検討
4 設問1⑵の検討
5 設問2の検討
6 解答例
Ⅶ 令和4年司法試験(公法系科目・第2問)
1 設問の把握
2 事案の整理
3 設問1⑴の検討
4 設問1⑵の検討
5 設問2の検討
6 解答例
事項索引
判例索引
奥付