- 発売日
- 2024年03月05日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 土田和博
デジタルプラットフォームの提起する法的問題を整理し経済法を中心に各法分野からのアプローチで妥当な法規制・規律を考察する。
目次
表紙
はしがき
目次
第Ⅰ部 理論的課題
デジタル化の経済学と競争政策 ―産業としてのプラットフォームから価格決定におけるアルゴリズムの役割まで―
Ⅰ はじめに
Ⅱ プラットフォームを巡る競争
Ⅲ アルゴリズムによる価格付けとオンライン化は共謀をもたらすか?
Ⅳ 終わりに
デジタルプラットフォーム事業者と消費者 ―個人情報・ビッグデータの法構造分析を通した考察―
Ⅰ 巨大DP事業者の出現と法的課題
Ⅱ 個人情報およびビッグデータの法構造
Ⅲ 巨大DP事業者の対消費者関係における適切な規制のあり方
憲法と公正取引 ―デジタル経済下の「独占」を考えるために―
序 「公正取引」は憲法問題か―公正取引をめぐる経済法と憲法の接点
Ⅰ 営業の自由論/取引の自由論
Ⅱ 経済法学説は小売市場法と公衆浴場法判決をどうみるか
Ⅲ 営業の自由は人権か公序か
Ⅳ 人権から公序へ
Ⅴ 小括 ―営業の自由のゆくえ
デジタル経済と判例理論(有効競争基準)・市場支配力基準・対等性基準 ―なぜ主要学説は、判例理論を拒絶し続けるのか―
Ⅰ デジタル経済の新潮流と日本の判例理論
Ⅱ 有効競争基準・競争過程と土田教授のコメント
Ⅲ 対等性基準説への指摘に沈黙しているという問題
Ⅳ 「取引の自由」の本来的位置づけと市場支配力基準説の問題
Ⅴ 能率競争DPの意義と食べログ事件
結語
デジタルプラットフォームと個人情報保護
Ⅰ デジタルプラットフォームと個人情報
Ⅱ 個人情報の利用に関する規制
Ⅲ 利用の高度化にともなう課題
Ⅳ 個人情報保護制度の課題
第Ⅱ部 デジタルプラットフォームをめぐる法制度
1 競争法・競争政策
デジタルプラットフォームが競争法に投げかけた問題とそれへの法的対応:総論的検討
デジタルプラットフォームに対する濫用規制の展開
デジタル経済における自己優遇行為の規制
市場集中をめぐる議論の展開 ―デジタル分野との交錯―
ネットワーク中立性とEU競争法 ―デジタル時代におけるデータの自由な流通と消費者の権利―
2 労働プラットホーム
プラットフォーム労働を契機に〈労働法と競争法の関係〉を考える
労働プラットフォームと経済法 ―デリバリー系を中心に―
経済法と労働法の関係(単独行為の視点から)―ウーバーイーツジャパンらに対する都労委命令を題材に―
第Ⅲ部 外国のデジタルプラットフォーム規制、国際課税
EUにおける共同規制 ―Digital Service Actを素材に―
Ⅰ 序論
Ⅱ EUにおける共同規制 ―伝統的規制手法に対する代替的規制手法として
Ⅲ Digital Service Act/デジタルサービス法について
Ⅳ DSA成立過程と共同規制
Ⅴ DSAにおける共同規制
Ⅵ 共同規制 ―適切・実効的制度設計に向けての検討序論
Ⅶ むすびに代えて
EUにおけるデジタル市場法(DMA)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 規制枠組み
Ⅲ 行為類型
Ⅳ 競争法への影響
イギリスにおけるデジタルプラットフォーム規制の展開
Ⅰ 本稿の目的
Ⅱ これまでのCMAによるGAFAMに対する競争法の適用
Ⅲ デジタルプラットフォーム規制の進展
Ⅳ Googleに対するPCI
Ⅴ 結語
米国におけるデジタルプラットフォーム規制
Ⅰ はじめに
Ⅱ DPに対する対応の変化
Ⅲ DPに対する規制の変化の背景
終わりに
韓国のデジタルプラットフォーム規制について
はじめに
Ⅰ 規制ルール制定の動向
Ⅱ 事例
「寛容で慎重」から「常態化監督管理」へ ―中国プラットフォーム規制姿勢の転換―
Ⅰ 「寛容で慎重」時期
Ⅱ 2020-2022年の規制強化期
Ⅲ 「常態化監督管理」へ
Ⅳ 中国経験と教訓の示唆
中国独占禁止法上のプラットフォーム規制 ―市場監督管理総局の処罰事案に見る最近の動向―
Ⅰ はじめに
Ⅱ 中国のプラットフォーム事業者に対する規制の動向
Ⅲ アリババに対する市場支配的地位の濫用行為の処罰事案8
Ⅳ テンセントによる中国音楽集団の事業者結合事案16
Ⅴ 学術文献プラットフォーム「知網(CNKI)」の市場支配的地位濫用事案
Ⅵ まとめ
経済のデジタル化に対応する新たな課税原則に関する国際的合意と一方的措置としてのデジタルサービス税
はじめに
Ⅰ 包摂的枠組合意とその後
Ⅱ 多国間条約が実現するか否かに関する見通し
Ⅲ 多国間条約が発効に至らなかった場合
Ⅳ 途上国等の台頭とOECDの変化
Ⅴ 地方税としてのDST(メリーランド州のDST)
おわりに
執筆者紹介
奥付