- 発売日
- 2022年06月08日
- 出版社
- 有斐閣
- 編著等
- 中田 裕康
学界の主柱として活躍し実務界の信頼も厚い著者が長く研究を続けてきた継続的契約に関する論攷をまとめる。収録論文は初出時の状態を基本としつつ、発表後の法改正等について必要な補訂を行った。書き綴られた、大河のごときその思考の流れ。
目次
表紙
はしがき
表記の基準と略語の説明
目次
第1編 継続的契約総論
第1章 継続的契約関係の解消
Ⅰ 継続的契約の解消
Ⅱ 全体の関係の解消
Ⅲ 継続的契約関係の概念の意義
第2章 継続的契約ーー日仏民法改正の対照
Ⅰ 日仏民法改正における継続的契約
Ⅱ 日本民法改正における継続的契約
Ⅲ フランス民法改正における継続的契約
Ⅳ 考察
第3章 フランス民法改正案における継続的契約
Ⅰ はじめに
Ⅱ フランス民法改正のための諸草案における継続的契約
Ⅲ 近年の国際的契約原則における継続的契約
Ⅳ 考察
第4章 永久契約の禁止
Ⅰ はじめに
Ⅱ 日本法の現状
Ⅲ フランスにおける永久契約の禁止
Ⅳ 考察
第5章 契約における更新
Ⅰ はじめに
Ⅱ 制定法の用語法
Ⅲ 各種の契約における更新
Ⅳ 考察
Ⅴ 結語
第6章 継続的取引における時の流れ
第2編 継続的契約の諸相
第7章 使用貸借の当事者の破産
Ⅰ 問題の所在
Ⅱ 使用貸借契約の法的性質
Ⅲ 使用借主の破産
Ⅳ 使用貸主の破産
Ⅴ 根底にある諸問題
Ⅵ おわりに
第8章 不動産賃借人の保証人の責任
Ⅰ 問題の所在
Ⅱ 従来の議論の概観
Ⅲ 個別的な諸問題の検討
Ⅳ 賃借人債務保証のあり方
第9章 将来の不動産賃料債権の把握
Ⅰ 不動産の賃料債権をめぐる争い
Ⅱ 不動産賃料債権に関する近年の動き
Ⅲ 今後のあり方
第10章 契約解消としての解雇
Ⅰ 問題の所在
Ⅱ 継続的契約としての雇用契約
Ⅲ 役務提供契約としての雇用契約
Ⅳ 自然人のする契約としての雇用契約
Ⅴ 契約解消としての解雇という視点がもたらすもの
第11章 銀行による普通預金の取引停止・口座解約
Ⅰ 普通預金口座の不正利用をめぐる問題
Ⅱ 普通預金契約と普通預金債権
Ⅲ 普通預金の口座解約
Ⅳ 普通預金契約の取引停止
Ⅴ 解約等の対象となった口座の普通預金債権の帰趨
Ⅵ 結語
第3編 契約と債務
第12章 売買契約ーー売買の多様性とその本質
はじめに
Ⅰ 売買の多様性に応じた展開
Ⅱ 民法典の解釈と売買の観念
おわりに
第13章 消費者契約法と信義則論
Ⅰ 消費者契約法以前の信義則論
Ⅱ 消費者契約法における信義則
Ⅲ 消費者契約法以後の信義則論
第14章 債権者平等の原則の意義ーー債権者の平等と債権の平等性
Ⅰ はじめに
Ⅱ 債権者平等の内容
Ⅲ 債権者平等の適用
Ⅳ 債権者平等の原則の位置づけ
第15章 共同型の債権債務について
Ⅰ 本稿の目的
Ⅱ 共同型の債権債務に関する従来の議論
Ⅲ 海外における近年の動き
Ⅳ 共同型の債権債務の概念
第16章 共同相続された預金債権の法律関係ーー普通預金債権を中心に
はじめにーー大法廷決定によって提起された問題
Ⅰ 金銭債権の共同相続に関連する判例
Ⅱ 考えられる法律関係
Ⅲ 各法律構成の帰結
事項索引
奥付