- 発売日
- 2023年12月25日
- 出版社
- 日本評論社
- 編著等
- 武井寛、矢野昌浩、緒方桂子、山川和義
現代労働法学を代表する論客・和田肇先生の古稀をお祝いする論集。労働法内外から40本の論攷を得て、労働法学の到達点を示す。
目次
表紙
はしがき
目次
第Ⅰ部 労働法の基礎理論・方法論
日本における労働法とデモクラシー ─日本の企業社会におけるハビテゥス(Habitus)変革の展望に寄せて─ 米津孝司
労働政策の実現手法の動向と課題 ─個別的労働関係分野を中心に─ 山川隆一
ソフトローによる労働法規範の柔軟化・再考 和田肇
19世紀ドイツの労働法制形成におけるF. E. ケテラーの役割 野川忍
自由主義的労働法批判について ─シュピオとハイエク─ 本久洋一
現代イギリスにおける憲法学と労働法学の対話 ─K. D. ユーイングの政治的憲法論を精読する─ 愛敬浩二
「開かれた法」の解釈のために 豊川義明
日本とドイツの労働法における法文化 ロルフ・ヴァンク (翻訳)橋本陽子
第Ⅱ部 個別的労働関係をめぐる法的課題
労働者(被用者)の逆求償権について 土田道夫
雇止め法理の再検討 ─労契法19条2号の判断基準について─ 中村和雄
労基法26条の趣旨とその機能の再検討 山下昇
ドイツにおけるロックダウン中の公的命令に基づく事業所閉鎖と賃金請求の可否 ─連邦労働裁判所2021年10月13日判決の検討─ 桑村裕美子
韓国における就業規則の不利益変更の法理 宋剛直
配転・転勤法理の探求 ─憲法の具体化、民法の労働法的発展の観点から─ 相澤美智子
韓国と日本における同一労働同一賃金原則 ─雇用形態による待遇の相違を中心に─ 盧尚憲
アメリカ男女雇用平等法制の新展開 ─2022年に制定された3つの連邦法を中心に─ 中窪裕也
裁量労働制をめぐる諸問題 塩見卓也
ドイツ労働契約における呼出労働の合意の許容性 岡本舞子
最近のドイツにおける労働時間法の展開について ─労働時間把握義務と時間外労働に対する賃金請求権の問題を中心に─ 橋本陽子
自由時間の創造について ─複線的な日常を構想する─ 緒方桂子
第Ⅲ部 集団的労働関係と公務労働
親会社と労組法7条2号の使用者 川口美貴
アメリカ労働者協同組合の組織化と全国労働関係法 柳澤武
台灣不當勞動行為制度における行政的救濟の意義とその問題点について ─「行政裁決」と「裁判所による救済」との関連を中心に─ 林良榮
台湾における不当労働行為裁決の裁判所による審査の発展とその検討 侯岳宏
日本における公務員の任用・勤務関係と労働者の労働契約関係の再整序に向けた一試論 早津裕貴
公務員の意見具申と憲法 渡邊賢
第Ⅳ部 労働市場と社会保障
職業安定法上の労働契約締結過程に係る規制の展開と契約解釈 ─締結過程の理想形と意思形成のデフォルト─ 新屋敷恵美子
職業安定法63条2号と労働権 有田謙司
労働者主導で仕事の知識や技能の向上を目指す仕組み ─フランスの職業訓練個人口座(CPF)の考察─ 柴田洋二郎
高年齢者雇用確保政策の功罪について考える 山川和義
内部柔軟性によるドイツ労働市場の高い調整力 ハルトムート・ザイフェルト (翻訳)金井幸子
海外療養費についての一考察 岩村正彦
スウェーデンの障害年金制度の概要と特徴 ─わが国との比較の観点から─ 中野妙子
「柔軟な」働き方の不平等 ─社会保障法におけるケアの視角─ 上田真理
就労貧困への法的アプローチの試み ─労働は賢者の石か?─ 矢野昌浩
第Ⅴ部 現代的課題への挑戦
労働法と競争法の交錯問題再考 荒木尚志
アルゴリズムと労働法 水町勇一郎
ロシアにおけるプラットフォーム労働従事者と法 武井寛
ドイツの人権デューディリジェンス立法の人的適用範囲 ─特徴と示唆─ 井川志郎
ドイツ労働法 ─変化と課題─ ライムント・ヴァルターマン (翻訳)緒方桂子
和田肇先生 略歴と研究業績
執筆者(翻訳者)一覧
奥付