- 発売日
- 2021年03月01日
- 出版社
- 青林書院
- 編著等
- 大林啓吾
コロナ禍を素材に憲法の視点から感染症問題を考察!リスク社会の立憲主義を念頭に,国家と公衆衛生の関係を探り,自由と安全のバランスのとれた感染症対策のあり方を検討。感染症法制を考える際の基盤となる研究書!
目次
表紙
はしがき
目次
第1章 感染症の憲法問題
序
Ⅰ リスク社会の憲法秩序
Ⅱ 憲法と感染症対策
1 国家の感染症対策の責務と感染症対策の限界
2 日本国憲法における国家の感染症対策の責務
3 25条2項にもとづく新たな手法
4 権利救済
Ⅲ 公衆衛生法学
1 公衆衛生とは何か
2 日本の公衆衛生――前提的基盤
3 公衆衛生法学の内容
4 公衆衛生に関連する法
後序
第2章 法制度の憲法問題――新型コロナウイルスのケースを素材にして
序
Ⅰ 感染症対策の法枠組
1 総合的枠組
2 新型インフルエンザ特別措置法
3 感染症対策のリスク
Ⅱ 新型コロナウイルスのケースと法制度上の課題
1 新型コロナウイルスの流行
2 この時点で露呈した課題
3 緊急事態宣言をめぐる諸問題
4 緊急事態宣言に関する課題
後序
第3章 感染症予防の何が問題となるか――アメリカ合衆国及びフランスにおける感染症予防モデルの歴史的発展と問題点の考察
Ⅰ アメリカ合衆国における感染症予防モデルの歴史
1 古典的な予防モデル
2 公衆衛生法の組織化
3 豚インフルエンザ
4 HIV
5 バイオテロリズムとモデル法
6 安全保障としての公衆衛生
7 新型インフルエンザ
8 エボラ出血熱
9 COVID-19
Ⅱ フランスにおける感染症予防モデルの歴史
1 1822年の衛生ポリス法
2 コレラと公衆衛生法
3 20世紀
4 21世紀
5 予防原則
6 COVID-19
Ⅲ 感染症予防の何が問題となるか
1 問題点はどこにあるか
2 予防接種と統治
3 破局論と決定
4 濫用の危険性
5 ミルの自由論
6 Jacobson判決とポリスパワーの再考
7 6つの原則
8 備え警告すること
第4章 隔離
序
Ⅰ 法的枠組
1 感染症法
2 新型インフルエンザ等対策特別措置法
3 検疫法
Ⅱ 隔離の手続・処遇・補償
1 入院(感染症法)
2 建物への立入制限(感染症法)
3 交通の制限・遮断(感染症法)
4 外出の自粛・イベントの中止(特措法)
5 隔離・停留(検疫法)
Ⅲ 歴史
1 コレラとクワーランタイン
2 ペストの成功体験
3 結核と保健所
4 GHQ下の衛生政策の転換
5 らい病・AIDSと人権侵害
6 感染症法とSARS・MERS
Ⅳ 日本の隔離法制と新型コロナウイルス
1 歴史の教訓
2 新型コロナウイルスの謎解き
おわりに
第5章 流言・デマへの対処と表現の自由:法社会学からの分析
Ⅰ はじめに
Ⅱ 流言・デマに関する法制度
1 刑事法・民事法
2 削除要請
3 流言・デマと表現の自由
Ⅲ 流言・デマに関するアンケート調査とその分析
1 2013年調査
2 2014年調査
Ⅳ 考察と議論
第6章 パンデミック時の選挙問題
序
Ⅰ アメリカの大統領選挙の日程と法的枠組
Ⅱ 予備選挙の延期と大統領選挙の郵便投票の期日延長の問題
1 ウィスコンシン州の選挙延期の問題
2 ウィスコンシン州最高裁の判断
3 連邦最高裁の判断
Ⅲ 大統領選挙における郵便投票の期日延長をめぐるケース
1 ペンシルべニア州のケース
2 ウィスコンシン州のケース
3 司法のコミットメント
Ⅳ 郵便投票の是非
後序
第7章 マスクの憲法問題
序――新型コロナウイルスとマスク
Ⅰ マスク文化
Ⅱ 外国におけるマスク着用禁止の憲法問題
Ⅲ 表現行為としてのマスク
Ⅳ マスク着用義務に対する反発
Ⅴ マスク着用を求める訴訟
Ⅵ 日本におけるマスク着用義務の問題
1 日本におけるマスク規制
2 コロナ禍におけるマスク着用義務
後序
第8章 緊急事態条項の問題――憲法改正のコストベネフィット
序
Ⅰ 憲法学上の議論
1 緊急事態条項必要論
2 緊急事態条項不要論
3 緊急事態条項のコストベネフィット
Ⅱ 緊急事態の判断
1 公衆衛生上の緊急事態の判断
2 判断権者とその動機
3 地方自治体の緊急事態宣言
後序
第9章 日本型感染対策の憲法問題
序
1 日本社会と立憲主義の距離
2 コモンセンス
3 穏健型と個人
4 課題
後序
事項索引
奥付