- 発売日
- 2016年09月25日
- 出版社
- 日本能率協会マネジメントセンター
- 編著等
- 西村 仁
モノづくり全般に共通した一般知識とは「材料知識」「加工知識」「読図知識」の3つです。
こうした基礎知識は、技術者や製造担当者のみならず、資材購買、品質管理、生産管理、営業部門といった間接部門でも大切な知識となります。
しかし、この三大知識は、理工系それも機械工学科でなければ習得する機会がありません。
文系出身者が多い間接部門では、OJT でしか学ぶ手段がありません。
基礎的な入門書であっても理工系の基礎レベルで記述されており、文系出身者には理解が難しいのが実情です。
目次
表紙
はじめに
この本を読んでいただきたい皆さん
この本の特徴
本書で紹介する加工法
本の構成と読み方
効率的な知識の習得方法
紹介する数値は1つの目安
目次
第1章 加工知識の全体像
モノづくりにおける加工の位置付け
モノづくりは「考える」ことからはじまる
考えたとおりに「つくる」
加工は4つの作業から成る
最適な加工法を選択する視点
加工に求められる3つの要素
加工法には一長一短がある
汎用の工作機械ですばやく加工する狙い
加工を減らす工夫
図面の意図(表面粗さの生地記号)
汎用材の市販品形状
加工を5つのグループで見る
加工を5つに大分類する
各加工法の特徴を一言で表す
加工にどのエネルギーを使っているか
切削加工の特徴を見る
削って形をつくる切削加工の種類
切削加工の各特徴
切削加工の原理
切削加工で使用する工具
切削工具に求められる条件
切削工具の材料と特徴
単刃工具と多刃工具
成形加工の特徴を見る
型を使って変形させる成形加工の種類
成形加工の各特徴
接合加工と局部を溶かす加工の特徴を見る
材料同士を接合する加工の種類と特徴
局部的に溶かす加工の種類と特徴
熱処理と表面処理の特徴を見る
形を変えずに材料の特性を変える加工の種類
熱処理の各特徴
表面処理の狙い
加工の流れと自動化
いくつかの加工法を重ねて完成する
加工の自動化
第2章 削って丸形状をつくる旋盤加工
旋盤加工の特徴と旋盤の種類
加工面数が少ない丸形状
複数個つくるのに有利な旋盤加工
旋盤での加工事例
旋盤加工の原理と3つの加工条件
旋盤の種類
旋盤の構造
工作物のチャッキング方法
固定と位置決めを行う
もっとも一般的な三つ爪チャック
コレットチャック
四つ爪チャック
心押し台のセンタ
旋盤に使用する工具
片刃バイト
突切りバイト
中ぐりバイト(穴ぐりバイト)
ねじ切りバイト
穴あけ加工の工具
バイトの構造別種類
旋盤の加工条件
3つの加工条件とは
工作物の回転数
バイトの切込み量
バイトの送り速度
表面粗さの加工条件
図面の意図を読む
部品図は加工の向きに合わせる
一度つかんだら離さない設計
段付き隅部の半径R寸法指示
穴の内側に溝はつけない
高精度の軸には逃げ加工を行う
センタ穴加工の図面指示
外周溝加工の深さ制約
おねじの逃げ加工
めねじの逃げ加工
第3章 削って角形状をつくるフライス加工
フライス加工の特徴とフライス盤の種類
角形状の加工を行うフライス盤
フライス盤での加工事例
フライス加工の原理と3つの加工条件
フライス盤の種類と構造
工作物のチャッキング方法
工作物の固定方法
バイスを用いる方法
テーブルに直接固定する方法
正面フライス
正面フライスの同時切れ刃の数
エンドミル
すり割りフライスとメタルソー
フライス盤の加工条件
フライス加工の3つの加工条件
アップカットとダウンカット
自動のNC工作機械
工作機械の自動化メリット
NCとCNCの意味
NC旋盤
NCフライス盤とマシニングセンタ
複合加工機
3軸制御と5軸制御
CAD/CAM/CAEとは
切削加工で生じる現象
加工硬化とは
構成刃先とは
切削時の発熱の原因
発熱への対応策
びびりと呼ばれる振動
切削油剤について
切削油剤の効果
切削油剤の種類
切削油剤の供給方法
ドライ加工
図面の意図を読む
深さ方向の隅部半径R寸法指示
面方向の隅部半径R寸法指示
四隅に半径Rをつけてはいけない場合
直角度を確保しやすい逃げ加工
第4章 ボール盤による穴あけ加工
穴あけ加工の特徴
何のために穴をあけるのか
穴あけ加工の事例
ボール盤の種類と構造
穴あけ加工できる工作機械
ボール盤の種類と構造
穴あけ加工の原理と3つの加工条件
工作物の固定方法
ボール盤に使用する工具
穴あけを代表するドリル
ドリルの位置を決めるセンタドリルとポンチ
高精度の穴を加工するリーマ
座ぐりを行う座ぐりドリル
ねじを加工するタップ
加工位置に印をつけるけがき作業
図面の意図を読む
ドリルで加工する穴は「きり穴」指示
きり穴のドリル先端は118°
穴の深さは直径の5倍まで
きり穴の位置精度はゆるい
穴やねじは平面に加工する
側面近くで穴加工するときの寸法
はめあい公差は穴基準
圧入ピンの下穴は貫通させる
はめあいの半径RとC面取りとの寸法関係
M4以上のねじサイズを選択する
ねじ深さは何mm必要か
深座ぐりの参考寸法
ねじの下穴の参考寸法
第5章 砥石で仕上げる研削加工
細かく削る研削加工
研削加工とは
研削加工の特徴
大分類は研削と研磨
研削加工の原理
研削加工の種類
平面研削盤の種類と構造
平面研削盤での工作物の固定方法
円筒研削盤の構造と工作物の固定
心なし研削盤の構造と工作物の固定
内面研削盤の構造と工作物の固定
研削砥石の種類
研削砥石の構造
研削加工の課題
研削盤の加工条件
図面の意図を読む(研削加工の図面指示)
さらに高精度な研削加工と研磨
砥石で加工する研削
砥粒で加工する研磨
基準となる平面をつくるきさげ加工
きさげ加工とは
きさげの加工方法
きさげの潤滑効果
真の平面をつくる三面擦り
COLUMN 工作機械の歴史に触れてみよう
第6章 型を使って変形させる成形加工
型で打ち抜く板金加工
板金に力を加えて変形させる
板金加工の種類と加工事例
工具の名称
せん断加工とは
パンチとダイのクリアランス
曲げ加工とは
変形が少し戻るスプリングバック
深絞り加工とは
バーリング加工とプレスナット
プレス機の種類
曲げ加工機
生産ラインの形態
図面の意図を読む(最小曲げ半径)
図面の意図を読む(曲げによるふくらみ量)
図面の意図を読む(板金の外形公差指示)
図面の意図を読む(バーリング加工の図面指示)
溶かしてつくる鋳造
鋳造の特徴
鋳造法の種類
鋳造に使用する金属材料
砂型鋳造法とは
模型の種類
模型の設計ポイント
シェルモールド鋳造法とは
ロストワックス鋳造法とは
ダイカスト鋳造法とは
鋳物の不良
プラスチック加工に適した射出成形
射出成形の特徴
射出成形金型の設計ポイント
その他のプラスチック成形法
金属を叩いて鍛える鍛造
鍛造の特徴
鍛造に使用する金属材料
成形温度による鍛造の種類
鍛造方法の種類
鍛造機械の種類
圧延加工と押出し・引抜き加工
圧延加工の特徴
特殊圧延の転造加工
ダイスの穴を通して長尺物をつくる押出し加工
押出し加工の特徴
引抜き加工の特徴
第7章 材料同士の接合加工と局部的に溶かす加工
溶かして一体化する溶接
接合の信頼性がもっとも高い溶接
溶接の目的はコストダウン
溶接の大分類はガス溶接と電気溶接
アーク溶接と抵抗溶接
放電を使ったアーク溶接
アーク溶接の原理と溶接棒
被覆アーク溶接とガスシールドアーク溶接
TIG溶接とMIG溶接
炭酸ガスアーク溶接
アーク溶接の母材材質
アーク溶接の継手種類
電気抵抗による発熱を使った抵抗溶接
抵抗溶接の原理
抵抗溶接の特徴
抵抗溶接の種類
スポット溶接・プロジェクション溶接・シーム溶接
図面の意図を読む(対称に溶接する)
ろう付けと接着
ろう付け
はんだ付けはろう付けの一種
接着
接着剤の分類
光を使ったレーザ加工
局部的に溶かして形をつくる加工
レーザ光とは
レーザ加工の特徴
レーザ光を使った加工のねらい
レーザ加工による除去
CO2レーザとYAGレーザの特徴
精密加工に適した放電加工
放電加工の特徴
形彫り放電加工
ワイヤ放電加工
エッチングと3Dプリンタ
化学的に材料を溶かす
3Dプリンタとは
3Dプリンタの方式
COLUMN なによりも安全が最優先
第8章 材料の特性を変える加工と材料取り
材料内部を変える熱処理
なぜ熱処理を行うのか
どのように硬さを変えるのか
冷やす速度が一番のポイント
硬さと粘り強さを向上させる焼入れ・焼戻し
焼入れ効果は炭素量0.3%以上
焼なましのねらい
焼ならしのねらい
表面のみに施す熱処理
コイルで加熱する高周波焼入れ
炭素をしみ込ませて焼きを入れる浸炭
材料の表面を変える表面処理
表面処理の目的
塗装とめっき
塗装の特徴
鉄鋼材料のめっき種類
アルミニウム材料のめっき種類
高精度なめっき法
材料取りの切断加工
加工は材料取りからはじまる
金ばさみ・金のこ・糸のこ
立型帯のこ盤(コンタマシン)
弓のこ盤とメタルソー切断機
シャーリングマシン
その他の切断方法
すべての加工で行うバリ取り
バリとは
切削加工のバリ
プレス加工のバリ
鋳造・射出成形・鍛造のバリ
バリの問題点
バリの除去
バリ除去に使用する工具と加工法
バリを活かす事例
図面の意図を読む(糸面取り指示の意味)
図面の意図を読む(「バリなきこと」は不可)
COLUMN 不思議なリンギングという現象
第9章 品質を保証する測定器
測定の意味
製造品質を保証する
真の値と測定値
寸法精度は20℃で保証する
寸法測定器の種類
直接測定の測定器
直接測定と間接測定の違い
直尺と曲尺
ノギス
マイクロメータ
ハイトゲージ
三次元測定機
間接測定の測定器
ダイヤルゲージ
すきまゲージ
限界栓ゲージ
長さの基準はブロックゲージ
感圧紙
表面粗さと硬さの測定器
表面粗さ測定機
硬さ試験機
これからのステップアップに向けて
おわりに
索引
著者紹介
奥付