- 発売日
- 2022年04月18日
- 出版社
- 発明推進協会
- 編著等
- 奥田百子
本書は、企業の知財部や特許事務所の外国出願担当者、特許翻訳者のために書き下ろした「教科書」です。しかも、PCTによる国際出願を行った「日除け」という1件の明細書(特開2019-218815/出願人:株式会社フラクタル・ジャパン)を題材として英訳しており、公報の流れに即した構成にしているため、発明のストーリーを追いながら読み進めていけるという画期的な内容です。著者が特許翻訳で培ったノウハウをご堪能ください!
目次
表紙
はじめに
本書のトリセツ
目次
第1章 技術分野・背景技術を英訳する
1.技術分野の記載
(1) 技術分野の記載例
(2) 技術分野の表現と英訳
(3) 日除け発明の技術分野【0001】の英訳
2.背景技術の記載
(1) 背景技術の例
(2) 背景技術を記載する根拠
(3) 背景技術を記載する順序
(4) 日除け発明の背景技術の英訳
3.発明の開示の記載
(1) 背景技術の問題点(発明が解決しようとする課題)
(2) 日除け発明の背景技術の問題点と英訳
(3) 課題を解決するための手段(本発明の構成要件)
(4) 発明の効果
第2章 実施形態・図面の簡単な説明を英訳する
1.実施形態とは
(1) 日除け部材
(2) 日除けユニット
2.実施形態を英訳する
(1) 日除け部材から日除けブロック作成
(2) 日除けユニットを形成し、載置
3.図面の種類を表す表現
(1) 図面に係る用語一覧
(2) 図面の簡単な説明を英訳する
第3章 特許請求の範囲を英訳する
1.日除け発明におけるクレームの構造
(1) 前提部分(preamble)
(2) 本体部(body)
(3) whereinは「~というような」
2.請求項を英訳する
(1) 請求項1(「~であって」以前)を英訳する
(2) 請求項1(「~であって」以降)を英訳する
(3) 請求項2を英訳する
(4) 請求項3を英訳する
(5) 請求項4を英訳する
3.要約を英訳する
(1) 要約の【課題】を英訳する
(2) 要約の【解決手段】を英訳する
第4章 特許翻訳に必要な知識のまとめ
1.翻訳者が知っておくべき特許要件
(1) 明細書の記載要件(特許請求の範囲の明確性)
(2) サポート要件
(3) 発明の単一性
(4) 新規事項追加の禁止
(5) 進歩性
(6) 新規性
(7) 先願性
(8) 拡大された先願の地位
2.国内出願の流れ
3.外国出願の流れ
(1) パリ条約による外国出願
(2) 特許協力条約(PCT)による国際出願
4.特許翻訳のルール
(1) 特許翻訳の厳格さ
(2) 特許翻訳における「複数の」
(3) 「本発明」という表現
(4) 「~に係る」という表現
(5) 「本発明において」という表現
(6) 特許請求の範囲(クレーム)の種類
5.オープンエンド・クローズドエンド
(1) オープンエンド
(2) クローズドエンド
(3) その他の移行句
第5章 特許翻訳に必要な英語ルール
1.頻出する表現とフレーズ
(1) 「~的に」という表現
(2) 「~を多数~する」「~を複数~する」という表現
(3) 「~ように構成される」「~ように~される」という表現
(4) 「各」「おのおの」という表現
(5) each otherの使い方
(6) 造語の英訳
(7) 複数の動詞から成り立つ動作
(8) 「ほとんど~できない」「~することは困難である」
(9) onlyの意味
(10) a pair ofの単複
(11) 「there+前置詞」
(12) 「ただし」と「しかし」
(13) 「等」のさまざまな訳語
(14) 「~形状」の英訳
(15) 「これが~ともなると」の英訳
(16) result in…
(17) 「目的語が~することを許す」等のフレーズ
(18) 「having+目的語+過去分詞」というフレーズ
(19) 付帯状況を表すフレーズ
(20) 方向、場所を表す副詞(形容詞)
(21) 範囲のルールと「~以上」「~以下」の英訳
(22) 「~する角度で」「~する範囲で」の英訳
(23) コロン、セミコロンを使う
2.類似する単語やフレーズの相違
(1) canとmay
(2) ifとwhen
(3) includeとcontain
(4) betweenとamong
(5) bondとbind
(6) coupleとconnect
(7) anotherとthe other
(8) attachとmount
(9) 「~の上」と「上部」
(10) 回転と回動
(11) portionとpart(箇所と部分)
(12) in order toとso as to
(13) in this caseとin that case
(14) That (This) is why とThis (That) is because
3.冠詞と可算・不可算名詞
(1) 冠詞と可算・不可算名詞のルール
(2) length,height,temperatureの可算と不可算
4.自動詞と他動詞
(1) 自動詞
(2) 他動詞
(3) 自動詞と他動詞の見極めが重要
5.関係副詞と関係代名詞
(1) 関係副詞・関係代名詞
(2) 関係代名詞・関係副詞の限定用法、非限定(継続)用法
6.to不定詞
(1) 副詞的用法
(2) 形容詞的用法
(3) 名詞的用法
7.比較
(1) 比較級と最上級を使った比較
(2) 原級を使った比較
(3) compared toというフレーズ
8.分詞構文
(1) 分詞を置く位置
(2) beingは省略されることが多い
(3) 接続詞を置く
(4) 否定する言葉を置く場合
(5) 主節と分詞の意味上の主語が異なる場合
(6) 主節と分詞の時制が異なる場合
(7) 特許翻訳にも使える分詞構文
(8) 分詞構文から転じた慣用句
9.時や条件を表す副詞節
(1) 時や条件を表す副詞節とは
(2) 名詞節との区別が必要
10.受動態を使う場合
(1) 受動態の動作主体が明確な場合
(2) 受動態にせざるを得ない場合
(3) 能動態で書く努力をすべき
索引
おわりに
著者紹介
奥付