BUSINESS LAWYERS LIBRARY

外国判決の承認と執行

発売日
2025年09月05日
出版社
慶應義塾大学出版会
編著等
芳賀 雅顯

外国判決の承認執行制度は「外国裁判所が介在した私権の実現過程」であると捉え直し、比較法的手法も用いながら、繊細かつ明確に解き明かす。外国判決承認制度の歴史的概観からその承認要件・効果、2つのハーグ条約と日本法の対比、時効の完成猶予の問題、国際民事執行に関する総論的問題まで扱う。好評を博した前著『外国判決の承認』に執行の側面を追加して改版した無二の研究書。

目次

表紙

はしがき

Vorwort

前版はしがき

Vorwort zur vorherigen Auflage

目次

第Ⅰ部 総論

第1章 序論

Ⅰ 外国判決と国際的な法的安定性

Ⅱ 本書における検討の基本的視点――主権の調整から私権の実現にむけた制度へ

Ⅲ 検討に際しての比較法上の対象

Ⅳ 本書の検討対象

第2章 わが国における外国判決承認制度の歴史的概観

Ⅰ はじめに

Ⅱ テヒョー草案

Ⅲ 明治23年民事訴訟法

Ⅳ 法典調査会第2部による民事訴訟法案

Ⅴ 大正15年改正

Ⅵ その後の展開

Ⅶ 本章のまとめ

第Ⅱ部 要件論

第1章 間接的一般管轄

第1節 外国判決承認要件としての国際裁判管轄――間接管轄の基本姿勢と鏡像理論をめぐって

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ 比較法

Ⅲ わが国における理論状況

Ⅳ 検討

Ⅴ 結び

第2節 米国判決の承認と国際裁判管轄――いわゆる不統一法国の間接管轄

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツにおける議論

Ⅲ 日本法への示唆

Ⅳ 結び

第2章 送達

第1節 外国判決承認要件としての送達

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツ法の概観

Ⅲ 日本法の状況

Ⅳ 検討

Ⅴ むすびにかえて

第2節 渉外訴訟における付郵便送達の適法性――国際送達と手続保障:第1節の補足を兼ねて

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツにおける国際付郵便送達をめぐる議論

Ⅲ わが国における議論

Ⅳ 検討

Ⅴ 結語

第3章 公序

第1節 外国判決の承認と公序――名誉毀損に関する英国判決のアメリカ合衆国における承認をもとに

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ アメリカ合衆国における議論

Ⅲ わが国における承認要件としての公序

Ⅳ 結び

第2節 懲罰的損害賠償を命ずる外国判決の承認

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ 懲罰的損害賠償をめぐる国内法上の議論

Ⅲ 外国判決承認制度との関係

Ⅳ 検討

第3節 国際民事訴訟における判決の抵触と公序――ドイツにおける議論を中心に

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツにおける議論

Ⅲ 日本における議論

Ⅳ 検討

第4節 国際民事訴訟における判決抵触の意義――既判力の抵触との関係

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ 日本における従来の議論

Ⅲ 比較法

Ⅳ 検討

Ⅴ おわりに

第4章 外国判決承認要件としての相互保証――その現代的意義

Ⅰ はじめに

Ⅱ 若干の比較法的考察

Ⅲ 日本における議論

Ⅳ まとめと検討

第Ⅲ部 効果論

第1章 外国判決の効力――総論的考察

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツ法系における外国判決の効力論

Ⅲ 日本における外国判決の効力論

Ⅳ 検討

第2章 外国判決不承認による不当利得――国際司法摩擦との相克

Ⅰ はじめに

Ⅱ ドイツでの議論

Ⅲ 日本法の解釈

Ⅳ むすび――司法摩擦との関係

第3章 訴え却下判決の国際的効力――国際裁判管轄を否定した外国判決の効力をめぐって

Ⅰ はじめに

Ⅱ 2012年ヨーロッパ裁判所判決

Ⅲ ドイツにおける議論状況

Ⅳ 検討

Ⅴ まとめと展望

第3章 補論 訴え却下判決の既判力をめぐる国内訴訟法の議論との関係

第Ⅳ部 ハーグ条約との関係

ハーグ管轄合意条約およびハーグ判決条約の意義と日本の批准の可能性

Ⅰ はじめに

Ⅱ 民事手続に関する国際的な枠組みと日本の対応

Ⅲ 管轄合意条約と判決条約の適用関係

Ⅲ 国際裁判管轄をめぐる若干の問題

Ⅳ 外国判決の承認をめぐる若干の問題

Ⅵ 外国判決の不承認事由をめぐる若干の問題

Ⅶ 懲罰的損害賠償

Ⅷ 裁判上の和解

Ⅸ おわりに

第Ⅴ部 法律要件的効力

外国での訴え提起と消滅時効の中断

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ 若干の比較法的概観

Ⅲ 日本法の解釈

Ⅳ まとめ

第Ⅵ部 外国判決の執行

第1章 執行行為の属地性と国際的効力――外国執行行為の承認について

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツにおける議論

Ⅲ 日本における議論

Ⅳ 検討

Ⅴ まとめ

第2章 執行判決訴訟の法的性質について

Ⅰ はじめに

Ⅱ 日本における議論

Ⅲ ドイツにおける議論

Ⅳ 検討

Ⅴ 結語

第3章 執行判決訴訟の訴訟物と既判力の客観的範囲

Ⅰ 問題の所在

Ⅱ ドイツにおける議論

Ⅲ 日本における議論

Ⅳ 検討

Ⅴ まとめ

第Ⅶ部 まとめ

まとめ

Ⅰ はじめに

Ⅱ 第Ⅰ部の概要

Ⅲ 第Ⅱ部の概要

Ⅳ 第Ⅲ部の概要

Ⅴ 第Ⅳ部の概要

Ⅵ 第V部の概要

Ⅶ 第Ⅵ部の概要

初出一覧

事項索引

条文索引

判例索引

著者紹介

奥付

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