- 発売日
- 2021年09月01日
- 出版社
- 勁草書房
- 編著等
- 山本飛翔
前著『スタートアップの知財戦略』において総論的なものにとどまっていたオープンイノベーションに関する言及を、コンパクトながらも実践的に内容を深く掘り下げる。大企業・大学・スタートアップ、それぞれの論理・利害関係を踏まえた上で、いかなる座組でオープンイノベーションに取り組めば、Win-Winになるか。当事者双方の視点を盛り込んだ指南書。
目次
表紙
はしがき
目次
第1章 オープンイノベーションの意義及び課題
1 なぜ今オープンイノベーションなのか
2 オープンイノベーションの意義
(1) 大企業とスタートアップとのオープンイノベーションの意義
(2) 大学とスタートアップとのオープンイノベーションの意義
3 オープンイノベーションの課題
(1) 大企業側の課題
(2) スタートアップ側の課題
(3) 大学側の課題
第2章 スタートアップと大企業とのオープンイノベーション(その1)出資を伴わない場合
1 着手前に取り組むべき事項〜大企業側の留意点〜
(1) アクセラレーションプログラムによる接点の確保と留意点
2 着手前に取り組むべき事項〜スタートアップ側の留意点~
(1) 情報管理
(2) 開示に先立つ特許出願
3 検討開始段階の留意点①〜独占禁止法との関係〜
4 検討開始段階の留意点②〜NDAを中心に〜
(1) 情報の管理
(2) 当事者
(3) 目的
(4) 秘密情報の定義
(5) 秘密保持義務
(6) 秘密保持義務の例外
(7) 目的外使用の禁止
(8) 秘密情報の複製・リバースエンジニアリングの禁止
(9) 秘密情報の返還・破棄
(10) 損害賠償
(11) 差止請求
(12) 有効期間
(13) 次段階への移行期限
(14) 個人情報の取扱い
(15) 表明保証
5 開始段階の留意点〜PoCを中心に〜
(1) スタートアップがPoCで行うべき事項~準委任型の採用~
(2) 委託料の設定
(3) 費用負担
(4) 成果物の取扱い
(5) 次段階への移行期限
(6) データの取扱い
(7) 非保証
6 共同研究開発段階の留意点
(1) 目的・共同研究開発のテーマ
(2) 役割分担
(3) 成果物に関する知的財産権の帰属
(4) 成果物の利用
(5) 技術のコンタミネーションの防止
(6) マイルストーン払い
(7) タイムテーブル
(8) OSSの利用
(9) 第三者との共同研究開発の制限(競合開発の禁止)
(10) 経費負担
7 事業化段階の留意点
(1) ライセンス契約の留意点
(2) 利用契約の留意点(AI分野を念頭に)
第3章 スタートアップと大企業とのオープンイノベーション(その2)出資を伴う場合①~ CVCの場合の留意点~
1 CVCの目的
2 目的に応じた留意点
(1) 共通した留意点
(2) 財務的リターンの獲得の場合
(3) 戦略的リターンの獲得の場合
3 スタートアップへの投資における契約上の留意点①~総論~
(1) リードインベスターか否か
(2) 締結する契約
4 スタートアップへの投資における契約上の留意点②~投資契約(株式引受契約)~
(1) 出資の対価として投資家に交付されるものは何か
(2) 対価の種別を問わず問題となる主な留意点
(3) 種類株(優先株)を利用する場合の主な留意点
(4) 新株予約権(有償新株予約権型コンバーティブル・エクイティ)を利用する場合の主な留意点
5 スタートアップへの投資における契約上の留意点③~株主間契約~
(1) スタートアップへの監督機能を果たすための事項
(2) 投資家の持株比率の維持
(3) 投資家のリターン確保
第4章 スタートアップと大企業とのオープンイノベーション(その3)出資を伴う場合②~ M&Aの場合の留意点~
1 スタートアップに対する知財デュー・デリジェンスにおける留意点~スタートアップが事前に整えておくべき事項~
(1) 全体的な留意点
(2) 事業戦略と知財の関係
(3) 対象の特定
(4) 対象会社が保有する知財に関する権利関係等の確認
(5) 対象会社が他社からライセンスを受けている場合
(6) 知財の管理体制
(7) 職務発明
(8) 第三者の権利侵害の有無
(9) M&Aに伴う権利移転等
2 スタートアップに対する法務デュー・デリジェンスにおける留意点~スタートアップが事前に整えておくべき事項~
(1) 会社組織に関する事項
(2) 株式に関する事項
(3) 契約に関する事項
(4) 人事労務に関する事項
(5) 許認可・規制に関する事項
第5章 スタートアップと大学とのオープンイノベーション
1 産学連携における留意点
2 大学からライセンスを受ける場合
(1) 大学が発明を創出する際の留意点(ライセンス契約以前の前提事項)
(2) ライセンスを受ける範囲
(3) ロイヤルティの設定方法
(4) サブライセンス権の有無
(5) 改良発明(グラントバック・アサインバック)
(6) 技術援助義務
(7) 不争義務・非係争義務
(8) 保証義務
(9) ライセンシーが侵害者を発見した場合
(10) 契約の終了条件
3 大学と共同研究を行う場合
(1) 経費負担
(2) 成果物に関する権利の帰属
(3) 成果物に関する利用関係(成果物に関する知的財産権を共有とする場合を念頭に置いて)
(4) ノウハウ指定権
(5) 研究成果の公表
(6) 名称使用
(7) 不実施補償
資料
参考文献
事項索引
判例索引
奥付